LEGAL AFFAIRS BUREAU
株式会社変更登記申請書(吸収合併)/合併による設立登記申請書(新設合併)
株式会社の合併登記は、吸収合併と新設合併で使う申請書が分かれます。吸収合併では存続会社の変更登記、新設合併では設立会社の設立登記をします。どちらも、消滅会社の解散登記を同時に申請します。
| 申請者 | 存続会社または設立会社 |
|---|---|
| 期限 | 効力発生日等から2週間以内 |
| 費用 | 合併登記は最低3万円。解散は1件3万円 |
| 提出先 | 本店所在地を管轄する法務局 |
| 様式 | 法務局の記載例1-22・1-23・1-24 |
誰が・どんなときに必要?
申請するのは、吸収合併では存続会社、新設合併では設立会社です。消滅会社の解散登記も、存続会社または設立会社を代表すべき者が消滅会社を代表して申請します。期限は、吸収合併では効力発生日から2週間以内、新設合併では会社法922条1項各号の日から2週間以内です(商業登記法82条1項・会社法922条1項)。期限後でも受け付けられますが、会社の代表者は裁判所から100万円以下の過料に処される可能性があります。
手続きの流れ
- 1
類型を決める
吸収合併は一方が存続し、他方が消滅する合併です。新設合併は当事会社すべてが消滅し、新しい会社を設立する合併です。法務局の様式は1-22・1-23・1-24に分かれます。
- 2
契約を締結する
合併をする会社は、合併契約を締結します。吸収合併では効力発生日の前日までに、消滅会社と存続会社が株主総会で承認します。新設合併では消滅会社が株主総会で承認し、新設合併に略式合併・簡易合併の制度はありません。
- 3
例外を判定する
存続会社では、承認を要しないことがあります。消滅会社が存続会社の特別支配会社である略式合併と、対価の額が純資産額の5分の1(定款で引下げ可)を超えない簡易合併です。ただし、差損が生じる場合や、存続会社が非公開会社で対価に譲渡制限株式が含まれる場合は承認が必要です。法務省令で定める数の株式を持つ株主が、通知・公告の日から2週間以内に反対を通知した場合も同じです。
- 4
債権者を保護する
合併では、合併をする旨などを官報に公告し、知れている債権者へ各別に催告します。異議を述べる期間は1箇月を下れません。官報に加えて日刊新聞紙または電子公告をした場合は、各別の催告を要しません(会社法789条2項・799条2項・810条2項)。
- 5
書類をそろえる
吸収合併では合併契約書、債権者保護手続を証する書面、資本金計上証明書、消滅会社の登記事項証明書などを添付します。新設合併では定款や就任承諾書等も加わります。
- 6
同時に申請する
消滅会社の解散登記は、吸収合併の変更登記または新設合併の設立登記と同時に申請します。管轄が異なるときは、存続会社または設立会社の本店所在地を管轄する登記所を経由します。新設合併の記載例では、設立の登記申請書・印鑑届書・解散の登記申請書を同時に提出します。
主な必要書類
- 合併契約書(吸収合併契約書または新設合併契約書です。)
- 株主総会議事録・株主リスト(承認決議をした各社について添付します。略式・簡易合併では存続会社分が取締役会議事録等となり、要件を満たすことを証する書面(略式は株主名簿、簡易は存続会社の代表者の証明書)も添付します。)
- 公告及び催告をしたことを証する書面(異議を述べた債権者への弁済等の書面を含みます。)
- 資本金の額の計上に関する証明書(吸収合併では資本金が増加する場合に添付し、新設合併による設立登記では増加の有無にかかわらず必要です。)
- 登録免許税法施行規則第12条の規定に関する証明書(吸収合併は5項、新設合併は3項に関する証明書です。)
- 株券提供公告等を証する書面(株券発行会社や新株予約権を発行している会社で使います。)
- 消滅会社の登記事項証明書(同一登記所に登記がある場合や会社法人等番号の記載で省略できます。)
- 定款・就任承諾書・本人確認証明書(新設合併による設立登記で添付します。)
- 委任状(代理人へ申請を委任した場合に添付します。)
※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。
費用(実費)
登録免許税は、吸収合併による資本金の増加では増加した資本金の額の1000分の1.5、新設合併による設立では資本金の額の1000分の1.5です。いずれも、消滅会社の合併直前の資本金の額として財務省令で定めるものを超える部分は1000分の7で、税額が3万円未満なら1件3万円です。解散登記は1件3万円で、二以上の区分に当たる登記は区分ごとに合算します(登録免許税法別表第一第24号(一)ホ・ヘ・レ・登録免許税法18条)。
提出先・提出方法
提出先は、存続会社または設立会社の本店所在地を管轄する法務局・地方法務局・支局・出張所です。消滅会社の解散登記は、管轄が異なる場合でも存続会社または設立会社の本店を管轄する登記所へまとめて提出します(商業登記法82条2項・3項)。管轄は法務局ホームページで案内されています。
つまずきやすいポイント
- 消滅会社の解散登記は、吸収合併の変更登記または新設合併の設立登記と同時申請です。別々の提出は補正や却下の対象になります。
- 合併の税率は1000分の1.5で、募集株式の発行等による増資の1000分の7とは異なります。ただし、消滅会社の合併直前の資本金の額として財務省令で定めるものを超える部分は1000分の7で、最低額は1件3万円です。
- 商号変更や役員変更を同じ申請書で出す場合でも、合併による変更登記とは別に対応する登録免許税が要ります。
- 各別の催告を省略できるのは、官報に加えて日刊新聞紙または電子公告をした場合に限られます。官報だけなら各別の催告が必要です。
- 新設合併の設立登記には、設立時取締役の印鑑証明書を求める規定は適用されません。印鑑届書には、市町村長が作成した作成後3月以内の証明書を添付します。
- 商業・法人登記の申請の代理を他人の依頼を受けて業として行えるのは、司法書士・司法書士法人と弁護士・弁護士法人に限られます。
よくある質問
吸収合併と新設合併で様式は違いますか。
違います。吸収合併は記載例1-22、新設合併は1-23を使い、解散登記は1-24を同時に提出します。
消滅会社の解散登記に添付書類はありますか。
記載例では添付書類は必要ないとされています。申請は存続会社または設立会社を代表すべき者が行います。
合併の効力はいつ発生しますか。
吸収合併では存続会社が効力発生日に承継しますが、消滅会社の解散は吸収合併の登記の後でなければ第三者に対抗できません。新設合併では設立会社の成立の日に承継します。
新設合併で設立時役員の本人確認証明書は要りますか。
記載例では、定款・就任承諾書等とともに本人確認証明書を添付するものとされています。
出典・公式様式の入手先
様式ファイルは発行元(法務局・公証役場)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-09-19)。
法務局・公証役場の他の書式
- 株式会社設立登記申請書(発起設立・取締役会設置あり/なし)
- 株式会社設立登記申請書(募集設立)
- 株式会社変更登記申請書(商号の変更)
- 株式会社変更登記申請書(目的の変更)
- 株式会社本店移転登記申請書(管轄内/管轄外)
- 株式会社役員変更登記申請書(就任・辞任・重任・住所氏名変更 各様式)
- 株式会社変更登記申請書(募集株式発行=増資)
- 株式会社変更登記申請書(資本金の額の減少=減資)
- 株式会社変更登記申請書(公告方法の変更)
- 株式会社解散及び清算人選任登記申請書
- 株式会社清算結了登記申請書
- 株式会社会社継続登記申請書(みなし解散対応含む)
書類作成でお困りですか?
様式を集めても、書くのは大変。
このページの様式は各官公庁の公式ページから入手できます。ソロイでは、株式会社設立・本店移転・役員変更・商号変更・目的変更・代表取締役の住所変更・定款の再作成・秘密保持契約書(NDA)について、フォームに入力して書類を作成できます。