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株式会社変更登記申請書(募集株式発行=増資)

募集株式の発行(増資)で資本金が増えたときに、法務局へ提出する変更登記の申請書です。登記されるのは「資本金の額」と「発行済株式の総数並びにその種類及び種類ごとの数」で、会社法911条3項の登記事項です。様式はA(非公開会社・取締役会なし)・B(非公開会社・取締役会設置)・C(公開会社)の3種類です。A・Bは募集事項の決定が株主総会の特別決議で(199条2項)、違いは割当ての決定機関です(Aは株主総会、Bは取締役会。204条2項)。Cは決定自体が取締役会決議です(201条1項。ただし有利発行は株主総会の特別決議)。

全国統一様式発行:法務局最終確認:2026-07-31

誰が・どんなときに必要?

新たに株式を発行して出資を受け入れ、資本金が増えた株式会社が対象です。払込期日を定めた場合は、その払込期日から2週間以内に、本店の所在地で変更の登記をします(会社法915条1項)。払込「期間」を定めた場合は、その期間の末日現在により、末日から2週間以内に申請すれば足ります(同条2項)。

手続きの流れ

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    募集事項を決議する

    募集株式の数、払込金額、払込みの期日または期間、増加する資本金および資本準備金に関する事項などを定めます(会社法199条1項)。非公開会社は、取締役会の有無にかかわらず株主総会の特別決議が原則です(199条2項、309条2項5号)。公開会社は取締役会の決議ですが(201条1項)、特に有利な払込金額での発行は公開会社でも株主総会の特別決議です(199条3項)。株主総会で数の上限と払込金額の下限を定め、決定を取締役(取締役会設置会社では取締役会)に委任できます(200条1項)。

  2. 2

    申込みを受け、割当てを決める

    引受けを希望する人から申込みを受け、割り当てる募集株式の数を決めます(会社法203条・204条1項)。募集株式が譲渡制限株式のときは、定款に別段の定めがある場合を除き、割当ての決定は株主総会(取締役会設置会社では取締役会)の決議によります(204条2項)。払込期日(期間を定めたときはその初日)の前日までに、申込者へ割り当てる株式数を通知します(204条3項)。引受人が総数の引受けを行う契約による場合は、203条・204条は適用されません(205条1項)。

  3. 3

    払込み(出資の履行)を受ける

    引受人は、払込期日または払込期間内に、会社が定めた銀行等の払込取扱場所で払込金額の全額を払い込みます(会社法208条1項)。払込期日を定めた場合はその期日に、期間を定めた場合は出資の履行をした日に、引受人が株主になります(209条1項)。

  4. 4

    資本金に計上する額を決め、証明書を作る

    払込み・給付を受けた財産の額(資本金等増加限度額)が資本金になるのが原則ですが、その2分の1を超えない額は資本金として計上しないことができ、計上しなかった額は資本準備金になります(会社法445条1項〜3項)。増加する資本金の額は会社法445条と会社計算規則14条に従って計算し(自己株式の処分を伴う募集や株式交付費用がある場合は計算が変わります)、決めた内容に沿って「資本金の額の計上に関する証明書」を作成します。

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    変更登記を申請する

    登記の事由を「募集株式発行」とし、変更後の発行済株式の総数と資本金の額、原因年月日(払込期日または払込期間の末日)を記載して申請します。添付書類の根拠は、議事録が商業登記法46条、募集株式の発行に特有の書面が同法56条、資本金の額の計上に関する証明書が商業登記規則61条9項、株主リストが同規則61条3項、委任状が商業登記法18条で、要否は法務局の様式A〜Cと別表で確認します。窓口・郵送のほか、オンライン申請(登記ねっと)やQRコード付き書面申請も利用できます。

主な必要書類

  • 株主総会議事録(募集事項の決定、取締役等への委任、譲渡制限株式の割当ての決議)非公開会社は募集事項の決定に株主総会の特別決議が必要です。
  • 株主の氏名又は名称、住所及び議決権数等を証する書面(株主リスト)株主総会の決議を要する場合(商業登記規則61条3項)。
  • 取締役会議事録または取締役決定書取締役会・取締役の決定で募集事項や割当てを決めた場合。定款の定めに基づき取締役が割当先を決めたときは定款も添付します。
  • 募集株式の引受けの申込みを証する書面(株式申込証)または総数引受契約書商業登記法56条1号。株式申込取扱証明書によることもできます。
  • 払込みがあったことを証する書面払込金受入証明書、または代表取締役作成の証明書に預金通帳の写し等を合わせたもの。
  • 資本金の額の計上に関する証明書一部を資本準備金にする場合は、その旨の記載と額を決定した取締役会議事録等も必要です。
  • 現物出資に関する書面金銭以外の財産を出資する場合。検査役の調査報告書等(商業登記法56条3号)。
  • 株主総会議事録または該当しないことを証する書面(会社法206条の2関係)公開会社で支配株主の異動を伴う第三者割当に反対通知があった場合。
  • 委任状代理人に登記申請を委任した場合のみ(商業登記法18条)。

※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。

費用(実費)

登録免許税は、増加した資本金の額に1000分の7を乗じた額です(登録免許税法 別表第一 第24号(1)ニ「株式会社又は合同会社の資本金の増加の登記」)。計算した税額が3万円に満たないときは、申請件数1件につき3万円になります。課税標準(増加した資本金の額)の1000円未満の端数と、税額の100円未満の端数は切り捨てます(国税通則法118条1項・119条1項。法務局の記載例にも同じ案内があります)。納付は収入印紙または領収証書によります。なお、増資と同時に、資本金の増加とは別の区分に当たる登記(たとえば発行可能株式総数の変更は、イからソまでに該当しない「登記事項の変更」=ツ区分で1件につき3万円)も申請する場合は、区分ごとの額が合算されます。同時申請でどの区分に当たるかは、申請前に管轄法務局にご確認ください。

提出先・提出方法

本店の所在地を管轄する法務局です。窓口・郵送のほか、オンライン申請(登記・供託オンライン申請システム=登記ねっと)と、電子証明書がなくても使えるQRコード(二次元バーコード)付き書面申請が利用できます。QRコード付き書面申請は商業・法人登記全般で使えますが、法務局が用意している操作手引書【簡易版】は設立と役員変更のものだけなので、募集株式発行の申請書は申請用総合ソフト上で自分で作成することになります。

つまずきやすいポイント

  • 登記期限の起算日は決議の日ではありません。原因年月日は払込期日、払込期間を定めた場合はその期間の末日で、期間を定めたときは末日から2週間以内に申請すれば足ります(会社法915条2項、法務局の記載例)。
  • 申込み・割当ての手続をとる場合、払込期日を割当てを決議する株主総会と同じ日にはできません。払込期日(期間の初日)の前日までに割り当てる株式数を通知する必要があるためです(会社法204条3項)。ただし総数引受契約による場合は203条・204条が適用されず(同法205条1項)、この通知は不要です。譲渡制限株式のときはその契約に株主総会(取締役会設置会社では取締役会)の承認が必要です(同条2項)。
  • 払込額の一部を資本準備金にする場合は、その旨を「資本金の額の計上に関する証明書」に記載したうえで、その額を決定したことを証する取締役会議事録等の添付も必要になります(法務局の記載例A)。
  • 発行済株式の総数が発行可能株式総数を超える増資はできません。枠が足りない場合は定款変更が必要で、公開会社が定款変更で発行可能株式総数を増やすときは、変更の効力発生時の発行済株式総数の4倍が上限です(会社法113条3項1号)。
  • 登記を怠っても、そのことだけで申請が却下されるわけではありませんが、会社の代表者に対して裁判所から100万円以下の過料に処される可能性があります(会社法976条1号、法務局「商業・法人登記の申請書様式」の注意事項)。

よくある質問

募集事項は株主総会と取締役会のどちらで決めますか?

非公開会社は、取締役会を置いているかどうかにかかわらず株主総会の特別決議が原則です(会社法199条2項、309条2項5号)。公開会社は、特に有利な払込金額で発行する場合を除き、取締役会の決議で決めます(201条1項)。法務局の様式A(非公開・取締役会なし)とB(非公開・取締役会設置)の違いは、割当てを決める機関(Aは株主総会、Bは取締役会。204条2項)と、募集事項の決定を委任する先(200条1項)です。

払い込まれた金額は全額を資本金にしなければなりませんか?

いいえ。払込み・給付を受けた額の2分の1を超えない額は資本金として計上しないことができ、計上しなかった額は資本準備金になります(会社法445条1項〜3項)。登録免許税の課税標準は「増加した資本金の額」なので、資本準備金に振り分けた分は課税標準に含まれませんが、最低額の3万円は変わりません。

金銭以外の財産(現物出資)でも増資できますか?

できます。募集事項として、金銭以外の財産を出資の目的とする旨と、その財産の内容および価額を定める必要があります(会社法199条1項3号)。登記申請では、検査役が選任されたときはその調査報告書、有価証券の市場価格を証する書面など、事案に応じた書面の添付が必要です(商業登記法56条3号)。

登録免許税はいくらになりますか?

増加した資本金の額に1000分の7を乗じた額で、これが3万円に満たないときは3万円です(登録免許税法 別表第一 第24号(1)ニ)。なお、吸収合併による資本金の増加は同表のヘ(1000分の1.5。ただし消滅会社の吸収合併直前の資本金の額に対応する部分を超える分は1000分の7)、吸収分割による増加はチ(1000分の7で税率・最低額はニと同じ)という別の区分です。1件の申請で区分が併存する場合は区分ごとに計算して合算します。

出典・公式様式の入手先

様式ファイルは発行元(法務局・公証役場)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。最新版を必ず公式ページでご確認ください。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-07-31)。

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※ 本ページは一般的な情報提供であり、個別の法律判断ではありません。掲載内容は法務局・公証役場が公開する公式情報に基づく概要です。様式・要件は改版される場合がありますので、必ず公式ページで最新版をご確認ください。当サイトは様式ファイルをホスティングしていません。