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株式会社変更登記申請書(資本金の額の減少=減資)

資本金の額を減らしたとき(減資)に法務局へ提出する変更登記申請書です。資本金の額は登記事項のため(会社法911条3項5号)、減資の効力が生じたら変更登記が必要になります。株主総会の決議に加えて、債権者保護手続き(官報での公告と、知れている債権者への各別の催告。官報のほかに定款所定の日刊新聞紙または電子公告でも実際に公告したときだけ催告を省略できます=同449条2項・3項)が必須な点で、商号変更や目的変更と異なります。法務局は書面申請の記載例「1-25 株式会社変更登記申請書(資本金の額の減少)」を公開しています。

全国統一様式発行:法務局最終確認:2026-07-31

誰が・どんなときに必要?

資本金の額を減少させる株式会社が対象です。株主総会などで減少する資本金の額・準備金とする額・効力発生日を定め(会社法447条1項)、債権者保護手続きを終えたうえで効力発生日を迎えます(同449条6項1号)。登記は、効力が生じた日から2週間以内に本店の所在地で申請します(同915条1項)。期間内に登記を怠ると、代表者に対して裁判所から100万円以下の過料に処される可能性があります(同976条1号)。

手続きの流れ

  1. 1

    減資の内容と公告方法を決める

    減少する資本金の額、その全部または一部を準備金とするか、効力発生日の3点を決めます(会社法447条1項各号)。あわせて定款の公告方法を確認し、官報だけか、日刊新聞紙・電子公告の定めがあるかを把握します。この違いが、各別の催告を省略できるかどうかを左右します。

  2. 2

    決議機関に応じて決議する

    原則は特別決議で、議決権の過半数(定款で3分の1以上とすることも可)を有する株主が出席し、出席株主の議決権の3分の2以上の賛成が必要です(会社法309条2項柱書・9号)。定時株主総会で決議し、減少する額がその総会の日の欠損の額を超えないときは普通決議で足ります(同号イ・ロ、会社法施行規則68条)。株式の発行と同時に減資し、効力発生日後の資本金の額が同日前の額を下回らないときは、取締役の決定(取締役会設置会社では取締役会の決議)で足ります(同447条3項)。

  3. 3

    官報に公告し、必要な場合は各別に催告する

    減少の内容、計算書類に関する事項、異議を述べられる旨を官報に公告し、知れている債権者には各別に催告します(会社法449条2項)。異議を述べることができる期間は1か月を下ることができず、記載例1-25の公告文例は「本公告掲載の翌日から1箇月以内」としています。官報のほかに定款の定めに従い日刊新聞紙または電子公告でも公告するときは、各別の催告は不要です(同449条3項)。

  4. 4

    異議への対応を済ませ、効力発生日を迎える

    異議を述べた債権者には、弁済・相当の担保の提供・信託のいずれかが必要です(会社法449条5項本文。害するおそれがないときは同項ただし書で不要)。債権者保護手続きが終わっていないと、定めた日が来ても資本金の額の減少の効力は生じません(同449条6項ただし書)。

  5. 5

    効力発生日から2週間以内に変更登記を申請する

    登記の事由は「資本金の額の減少」、登記すべき事項は変更後の資本金の額と、原因年月日(効力発生日)+「変更」です。申請人本人が申請する場合は申請書に、代理人が申請する場合は委任状に、登記所に提出した印鑑を押します。申請書(収入印紙貼付台紙を含む。)が複数ページになるときは、各ページのつづり目に同じ印鑑で契印します(法務局 記載例1-25)。

主な必要書類

  • 株主総会議事録登記すべき事項につき株主総会の決議を要するため添付します(商業登記法46条2項)。会社法447条3項により取締役の決定(取締役会設置会社では取締役会の決議)で足りる場合は、代わりに取締役の過半数の一致があったことを証する書面(商業登記法46条1項)または取締役会議事録(同条2項)を添付し、株主リスト(商業登記規則61条3項)は不要です
  • 株主リスト(株主の氏名又は名称、住所及び議決権数等を証する書面)議決権割合の上位から、10名または議決権の合計が3分の2に達するまでのいずれか少ない人数の株主を記載します(商業登記規則61条3項)
  • 公告及び催告をしたことを証する書面商業登記法70条。官報のほかに日刊新聞紙・電子公告でも公告した場合は、官報の公告を証する書面に加えて、その方法による公告を証する書面も添付します
  • 異議を述べた債権者に対し弁済・担保提供・信託をしたこと、又は害するおそれがないことを証する書面商業登記法70条。異議を述べた債権者がいない場合は、申請書に「異議を述べた債権者はない」と記載します(記載例1-25)
  • 一定の欠損の額が存在することを証する書面定時株主総会の普通決議による場合に、代表者が作成した証明書を添付します(記載例1-25)
  • 委任状代理人に申請を委任した場合のみ必要です(記載例1-25)

※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。

費用(実費)

登録免許税は、登録免許税法 別表第一 第24号(1)ツ「登記事項の変更、消滅又は廃止の登記(これらの登記のうちイからソまでに掲げるものを除く。)」にあたり、申請件数1件につき3万円です。減少する資本金の額には比例しません。法務局の記載例1-25も「登録免許税 金3万円」としています。増資は同(1)ニ「株式会社又は合同会社の資本金の増加の登記」=増加した資本金の額の1000分の7(税額が3万円に満たないときは申請件数1件につき3万円)という別区分なので、取り違えないでください。同一の申請書で別表第一の区分の異なる2以上の登記を受けるときは、各登記につき計算した金額の合計額になります(登録免許税法18条)。収入印紙で納付する場合は、収入印紙貼付台紙に貼り付けます(割印はしません)。

提出先・提出方法

本店(営業所)の所在地を管轄する法務局・地方法務局またはその支局・出張所に申請します(商業登記法1条の3、会社法915条1項)。申請方法は、窓口・郵送による通常の書面申請のほか、オンライン申請、QRコード(二次元バーコード)付き書面申請があります(法務局「商業・法人登記の申請書様式」)。

つまずきやすいポイント

  • 資本金の減少では債権者保護手続きを省略できません。会社法449条1項ただし書で公告・催告が不要になるのは「準備金の額のみを減少する場合」で、資本金の減少には及びません。欠損てん補で普通決議で足りるときも、公告は必要です。
  • 異議申述期間は1か月を下ることができず(会社法449条2項ただし書)、記載例1-25の公告文例は「本公告掲載の翌日から1箇月以内」=掲載日の翌日から起算し、民法140条・143条2項により掲載日の1か月後の応当日の終了で満了します(4月1日掲載なら5月1日)。効力発生日はその翌日以降に設定してください。手続きが終わっていないと、定めた日が来ても効力は生じません(同449条6項ただし書)。
  • 知れている債権者への各別の催告を省略できるのは、官報のほかに定款の定めに従って日刊新聞紙または電子公告でも公告した場合に限られます(会社法449条3項)。定款の公告方法が官報だけの会社は省略できません。
  • 決算公告などをしていない会社は、減資の公告に最終事業年度に係る貸借対照表の要旨の内容を記載する必要があります(会社計算規則152条6号)。既に官報で貸借対照表を公告している場合は、その官報の日付・掲載頁などの記載で足ります(同条1号イ)。

よくある質問

減資をすると株式の数も減りますか?

減りません。会社法447条1項の決議事項は、減少する資本金の額・準備金とする額・効力発生日の3点で、株式の数は含まれていません。発行済株式の総数を減らしたい場合は、別の手続きになります。

普通決議で足りるかどうかの「欠損の額」はどう判定しますか?

定時株主総会で決議し、減少する資本金の額がその定時株主総会の日(会社法439条前段にあたる会計監査人設置会社では取締役会の承認があった日)における欠損の額を超えないときは、普通決議で足ります(同309条2項9号イ・ロ)。ここでいう欠損の額は、零と「零から分配可能額を減じて得た額」のうち高い額です(会社法施行規則68条)。これは決議要件の話で、債権者保護手続きは別途必要です。

決めた効力発生日を後から変更できますか?

できます。会社法449条7項は、効力発生日の前であればいつでもその日を変更できると定めています。なお、債権者保護手続きが終わっていないときは、その日が来ても効力は生じません(同449条6項ただし書)。

増資と減資で登録免許税は同じですか?

違います。減資は登録免許税法 別表第一 第24号(1)ツの「登記事項の変更」で1件3万円、増資は同(1)ニの「資本金の増加の登記」で増加した資本金の額の1000分の7(3万円に満たないときは1件3万円)です。同一の申請書で区分の異なる2以上の登記を受けるときは、各登記につき計算した金額の合計額になります(同法18条)。

出典・公式様式の入手先

様式ファイルは発行元(法務局・公証役場)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。最新版を必ず公式ページでご確認ください。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-07-31)。

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※ 本ページは一般的な情報提供であり、個別の法律判断ではありません。掲載内容は法務局・公証役場が公開する公式情報に基づく概要です。様式・要件は改版される場合がありますので、必ず公式ページで最新版をご確認ください。当サイトは様式ファイルをホスティングしていません。