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派遣元・派遣先管理台帳(様式例)/責任者選任に関する様式

派遣元管理台帳・派遣先管理台帳と、派遣元責任者・派遣先責任者の選任は、労働者派遣にかかわる事業所が自ら整える記録と体制です。労働者派遣法37条・42条が台帳の作成と3年間の保存を、36条・41条が責任者の選任を義務づけています。行政庁へ提出する届出書ではないため、厚生労働省が公開する法定様式(様式第1号から第25号まで。欠番あり)にも台帳の様式番号はありません。厚生労働省の業務取扱要領に記載例があり、都道府県労働局が参考様式例を配布しています。

派遣元・派遣先管理台帳(様式例)/責任者選任に関する様式の要点。
作成者派遣元事業主(派遣元側)と派遣先(派遣先側)
保存期間労働者派遣の終了の日から3年間
費用台帳の作成・保存に手数料なし
提出先行政庁への提出先なし(事業所に備え置く)
様式法定様式番号なし(記載例・参考様式例あり)
変更届派遣元責任者の氏名・住所の変更は事実発生の翌日から30日以内
全国統一様式発行:厚生労働省最終確認:2026-09-19

誰が・どんなときに必要?

派遣元管理台帳と派遣元責任者は労働者派遣事業を行う派遣元事業主が、派遣先管理台帳と派遣先責任者は労働者派遣の役務の提供を受ける派遣先が用意します。責任者はいずれも、事業所(事業所等)ごとにあらかじめ選任します。台帳の記載は、派遣元は労働者派遣をするに際し、派遣先は労働者派遣の役務の提供を受けるに際し行います。

手続きの流れ

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    派遣元責任者を選ぶ

    派遣元事業主は事業所ごとに、その事業所に専属の派遣元責任者を自己の雇用する労働者の中から選任します(事業主本人、法人ならその役員を充てることも妨げられません)。人数は派遣労働者1人以上100人以下を1単位とし、1単位につき1人以上です。100人以下なら1人以上、200人以下なら2人以上、300人以下なら3人以上と増えます。

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    派遣先責任者を選ぶ

    派遣先も事業所等ごとに、その事業所等に専属の派遣先責任者を自己の雇用する労働者の中から選任します(派遣先本人、法人ならその役員を充てることも妨げられません)。人数の考え方は派遣元と同じですが、派遣労働者数とその事業所等で雇用する労働者数の合計が5人を超えないときは選任不要とされています。

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    要件を確かめる

    派遣元責任者は、労働者派遣法6条1号・2号および4号から9号までに該当しない者(未成年者を除く)から選任します。そのうち、雇用管理を適正に行う能力について省令の基準に適合する者に限られます。基準は2つで、両方を満たします。1つは、過去3年以内に厚生労働大臣が定める講習(派遣元責任者講習)を修了していることです。もう1つは、精神の機能の障害により業務に必要な認知・判断・意思疎通を適切に行えない者でないことです。

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    台帳を作る

    派遣元管理台帳は派遣元事業主の事業所ごとに、派遣先管理台帳は派遣労働者が就業する事業所等ごとに作成します。業務取扱要領は、派遣元管理台帳を有期雇用と無期雇用に分けて作成するものとしています。記載事項は法と施行規則に定められ、いずれの台帳にも、氏名、協定対象か否かの別、無期か有期かの別、就業場所・組織単位、業務の種類、責任の程度などが含まれます。

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    実績を通知する

    派遣先は、就業した日ごとの始業・終業の時刻や休憩した時間などの実績を記載します。そのうえで、1か月ごとに1回以上、一定の期日を定めて書面の交付・ファクシミリ・電子メールで派遣元へ通知します。通知事項は、派遣労働者の氏名、就業した日、始業・終業の時刻と休憩時間、従事した業務の種類、責任の程度です。就業した事業所の名称・所在地その他の就業場所および組織単位も通知します。

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    3年間保存する

    派遣元事業主は派遣元管理台帳を、派遣先は派遣先管理台帳を、それぞれ3年間保存します。保存期間の起算日はいずれも「労働者派遣の終了の日」です。作成日や年度末ではないため、派遣ごとに起算日を管理します。

主な必要書類

  • 労働者派遣契約の内容がわかる書類(就業場所・組織単位、業務の種類、派遣期間、始業・終業の時刻などの転記元です。台帳への添付書類ではありません。)
  • 派遣元責任者・派遣先責任者の氏名と職名(双方の台帳に記載する事項です。)
  • 社会保険・雇用保険の被保険者資格取得届の提出状況(派遣元が派遣先へ通知する事項で、未提出なら具体的な理由を付します。)
  • 派遣先から受けた就業実績の通知(1か月ごとに1回以上)(予定と異なるときは、通知を受けた都度その内容を派遣元管理台帳に記載します。)
  • 派遣元責任者講習の受講証明書(台帳への添付ではなく、派遣元責任者の変更届出などの添付書類です。)

※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。

費用(実費)

台帳の作成・記載・保存そのものに、法令上の手数料はかかりません。行政庁へ提出する書類ではないためです。派遣元責任者講習の受講料は実施機関ごとに異なり、厚生労働省のページには実施機関の一覧のみが掲載されています。金額や日程は、機関・時期によって変わります。参考として、労働者派遣事業の許可は厚生労働大臣の許可です。新規の許可には登録免許税9万円がかかり(更新の許可は非課税)、これとは別に許可手数料(収入印紙)が必要です。都道府県知事の許可という区分はなく、条例による手数料もありません。手数料の額は、厚生労働省の手引に掲載されています。

提出先・提出方法

行政庁への提出先はありません。派遣元管理台帳は派遣元事業主の事業所ごとに、派遣先管理台帳は派遣労働者が就業する事業所等ごとに作成し、備え置く帳簿です。厚生労働大臣は、法律を施行するために必要な限度で所属の職員に事業所その他の施設へ立ち入らせ、帳簿・書類その他の物件を検査させることができます。派遣先は、記載事項の一部を1か月ごとに1回以上、派遣元事業主へ通知します。

つまずきやすいポイント

  • 「様式番号」を探しても見つからないのは、台帳が届出書式ではないからです。厚生労働省が公開する法定様式は許可申請・届出・報告等に用いる様式第1号から第25号まで(欠番あり)で、そこに管理台帳はありません。業務取扱要領の記載例と労働局の参考様式例を使います。
  • 3年間保存の起算日は、作成日でも年度末でもなく「労働者派遣の終了の日」です。派遣期間ごとに起算日が変わるため、派遣単位で管理します。
  • 「5人以下なら不要」という例外は派遣先側だけの規定です。派遣先責任者の選任と派遣先管理台帳の作成・記載にのみ設けられ、派遣元側には同様の例外がありません。
  • 派遣先は台帳を作れば終わりではありません。記載事項の一部を1か月ごとに1回以上、一定の期日を定めて派遣元事業主へ通知する義務があります。この通知を怠ることも、罰則の対象に挙げられています。
  • 台帳自体に届出は不要ですが、派遣元責任者の氏名・住所が変わったときは「労働者派遣事業変更届出書(様式第5号)」の提出が必要です(様式第8号は廃止届出書です)。期限は、変更に係る事実のあった日の翌日から起算して30日以内です。

よくある質問

台帳はエクセルや社内システムで作ってもよいですか。

厚生労働省の業務取扱要領は、書面によらず電磁的記録で作成・保存する方法を認めています。作成は、電子計算機に備えられたファイルに記録する方法または磁気ディスク等をもって調製する方法によります。保存についても、必要に応じて記録した事項を出力し、直ちに明瞭かつ整然とした形式で機器に表示し、書面を作成できるようにしておくことが必要です。

労働者名簿や賃金台帳と一体で作ってもよいですか。

業務取扱要領は、労働基準法107条1項の労働者名簿や108条の賃金台帳と派遣元管理台帳とをあわせて調製できるとしています。ただし派遣元管理台帳は事業所ごとに、さらに有期雇用と無期雇用に分けて作成します。労働者名簿・賃金台帳は、労働基準法109条により5年間(附則により当分の間3年間)の保存が必要です。起算日は、名簿が死亡・退職・解雇の日、賃金台帳が最後の記入をした日です。派遣元管理台帳の「派遣の終了の日から3年間」とは根拠も起算日も異なるため、長く保存すべきほうに合わせます。

作成や保存を怠ると罰則はありますか。

労働者派遣法は、派遣元責任者の選任、派遣元管理台帳、派遣先責任者の選任、派遣先管理台帳の規定に違反した者を罰則の対象に挙げています。違反すると、裁判所から30万円以下の罰金に処される可能性があります。あわせて、厚生労働大臣の職員による立入検査の対象にもなります。

派遣先責任者に派遣元の社員を充てられますか。

できません。施行規則は、事業所等ごとに、その事業所等に専属の派遣先責任者を派遣先が自己の雇用する労働者の中から選任することを定めています。派遣先本人、法人ならその役員を充てることは妨げません。業務取扱要領は、「専属」を他の事業所の派遣先責任者と兼任しないという意味と説明しています。派遣元の社員やグループ会社の社員、業務委託先の担当者を充てることはできません。

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