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時間外労働・休日労働に関する協定届(36協定・様式第9号/第9号の2)

時間外労働・休日労働に関する協定届は、36協定(時間外労働・休日労働に関する労使協定)を労働基準監督署長に届け出る様式です。限度時間の範囲内なら様式第9号、臨時に限度時間を超える特別条項を置くなら様式第9号の2を使います。協定を結ぶだけでは足りず、届け出て初めて協定の範囲で時間外・休日労働をさせることができます(労働基準法36条1項)。

時間外労働・休日労働に関する協定届(36協定・様式第9号/第9号の2)の要点。
届出者使用者(事業場ごと)
期限時間外・休日労働をさせる前(対象期間1年ごと)
費用手数料なし
提出先事業場を管轄する労働基準監督署長
様式限度時間内=様式第9号/特別条項あり=様式第9号の2
効力届け出て初めて時間外・休日労働をさせられる
全国統一様式発行:厚生労働省(所轄労基署)最終確認:2026-09-19

誰が・どんなときに必要?

届け出るのは使用者で、事業場ごとに行います。協定の相手方は、事業場の労働者の過半数で組織する労働組合、なければ労働者の過半数を代表する者です。時間外・休日労働をさせる前に届出まで済ませます。対象期間は1年間なので、続けるときは毎年結び直して届け出ます。

手続きの流れ

  1. 1

    様式を選ぶ

    限度時間は1か月45時間・1年360時間です。対象期間が3か月を超える1年単位の変形労働時間制では、1か月42時間・1年320時間です。この範囲内なら様式第9号、臨時に超える定めを置くなら様式第9号の2です。建設事業(災害時の復旧・復興に限る)・自動車運転の業務・特定医師は様式第9号の3の2から第9号の5を使い、通常の建設事業は様式第9号か第9号の2です。

  2. 2

    代表者を選ぶ

    過半数組合がない事業場では、労働者の過半数代表者を選びます。管理監督者でないこと、協定の相手方を選ぶことを明らかにした投票・挙手などで選ばれたこと、使用者の意向で選ばれていないことが条件です。満たさないと協定は無効です。

  3. 3

    協定を結ぶ

    労働者の範囲、対象期間(1年)、時間外・休日労働をさせる場合、1日・1か月・1年の延長時間と休日労働の日数を定めます。有効期間、1年の起算日、1か月100時間未満・2〜6か月平均80時間以内を守ることも定めます。特別条項では、限度時間を超える場合、健康・福祉確保措置、割増賃金率、手続も定めます。

  4. 4

    様式に書く

    事業の種類・名称・所在地、業務の種類、労働者数(満18歳以上)、延長時間、起算日、協定成立日、労働者側当事者の職名・氏名と選出方法を書きます。1か月100時間未満・2〜6か月平均80時間以内のチェックを入れないと協定は無効です。労働者代表の適格性のチェックを入れ忘れると、要件を満たしていても届出は形式上不適合です。

  5. 5

    署長へ出す

    提出先は事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長です。窓口持参・郵送のほか、e-Gov電子申請と「確かめよう労働条件」の作成支援ツールから電子申請できます。部数は1部で、控えが要るなら原本と控えの2部です。郵送で控えを返してもらうときは、返信用の切手・封筒と送付状を同封します。

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    周知し保存する

    協定は、掲示・備付け、書面の交付、パソコンで常時確認できる状態にする方法のいずれかで労働者に周知します。労働関係の重要書類は5年(当分の間は3年)保存します(労働基準法109条)。特別条項の健康・福祉確保措置の記録は、有効期間中と満了後5年(当分の間は3年)保存します。

主な必要書類

  • 協定届(様式第9号。特別条項を置く場合は様式第9号の2)(厚生労働省「主要様式ダウンロードコーナー」のWord版です。第9号の2は2枚組です。)
  • 36協定(協定書)(様式そのものを協定書にする場合は、労使双方の合意が協定上明らかになる方法で締結します。)
  • 控えの返送用同封物(郵送で控えを受け取る場合の、原本と控え、返信用の切手・封筒、送付状です。)
  • 一括届出事業場一覧のCSV(電子申請で本社一括届出をする場合に使います。)
  • 委員会の委員数・委員の氏名等を記入した用紙(労使委員会の決議として届け出る場合に添付します。)

※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。

費用(実費)

手数料はかかりません。郵送で控えの返送を受ける場合の切手・封筒の実費だけです。

提出先・提出方法

提出先は、事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長です。窓口持参・郵送・e-Gov電子申請・「確かめよう労働条件」の作成支援ツールからの電子申請ができます。複数の事業場がある場合は事業場ごとに届け出ます。ただし、労働保険番号・事業の種類・名称・所在地・労働者数・協定成立日・労働者側当事者の7項目以外が同一なら、本社の所轄署へ一括で届け出られます。電子申請なら、労働者代表が事業場ごとに違っても一括届出できます。

つまずきやすいポイント

  • 協定を結んだだけでは足りません。届け出ないまま法定時間外労働や法定休日労働をさせると労働基準法違反です。
  • チェックボックスの入れ忘れが典型的なつまずきです。100時間未満・平均80時間以内のチェックがないと協定は無効、労働者代表の適格性のチェックがないと届出は形式上不適合です。
  • 管理監督者を代表者にする、使用者が指名する、のどちらも協定は無効です。
  • 協定の範囲内でも、時間外労働と休日労働の合計が1か月100時間以上、または2〜6か月の平均で80時間を超えると労働基準法36条6項違反です。裁判所から6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金に処される可能性があります(労働基準法119条1号)。
  • 36協定の作成や届出の提出代行を、他人の求めに応じ報酬を得て業として行えるのは、社会保険労務士・社会保険労務士法人です。制度の照会先は所轄労働基準監督署です。

よくある質問

様式第9号と第9号の2はどう使い分けますか。

限度時間の範囲内なら第9号です。臨時に限度時間を超える特別条項を置くなら第9号の2で、限度時間内の1枚目と超える部分の2枚目の2枚組です。

特別条項を結んでも守る上限はありますか。

1か月の時間外+休日労働は100時間未満、1年の時間外は720時間以内、限度時間を超えられるのは年6か月まで、2〜6か月平均は80時間以内です。坑内労働その他厚生労働省令で定める健康上特に有害な業務(高熱物体・寒冷・有害放射線・異常気圧下の業務など)は、1日の延長が2時間までです。

毎年届け出る必要がありますか。

あります。対象期間は1年です。更新の協定を届け出れば、様式による届出に代えられます。

押印や署名は必要ですか。

使用者の押印・署名は不要です。代わりに労働者代表の適格性のチェックボックスがあります。様式を協定書として使う場合は、労使双方の合意が明らかになる方法で締結します。

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