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モデル就業規則(最新版・外国語版・やさしい日本語版)

モデル就業規則は、厚生労働省労働基準局監督課が公開している就業規則の規程例と解説をまとめた資料です。最新版は令和7年12月版で、Word形式とPDF形式が同省サイトで公開されています。外国語版(英語・中国語・ポルトガル語・ベトナム語)とやさしい日本語版もありますが、外国語版は2023年版で、令和7年12月の改訂内容は反映されていません。あくまでモデル例で、就業規則の内容は各事業場の実態に合わせる必要があり、そのまま提出することを想定した書式ではありません。

モデル就業規則(最新版・外国語版・やさしい日本語版)の要点。
届出者常時10人以上の労働者を使用する使用者(事業場単位)
期限常時10人以上となったとき遅滞なく(変更時も)
費用届出手数料なし
提出先事業場所在地の所轄労働基準監督署長
様式就業規則(変更)届は定型様式なし(様式例あり)
全国統一様式発行:厚生労働省労働基準局監督課最終確認:2026-09-19

誰が・どんなときに必要?

労働基準法89条は、常時10人以上の労働者を使用する使用者に対し、就業規則を作成して行政官庁に届け出ることを義務づけています。記載事項を変更した場合も同様です。この10人は企業単位ではなく事業場単位で数え、1企業で2以上の営業所・店舗等がある場合は、それぞれを1つの事業場としてとらえます。労働基準法施行規則は、常時10人以上の労働者を使用するに至った場合には遅滞なく所轄労働基準監督署長に届け出るものと定めています。

手続きの流れ

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    最新版を入手する

    厚生労働省「モデル就業規則について」のページから、令和7年12月版のWord版またはPDF版をダウンロードします。同じページから外国語版とやさしい日本語版にも進めますが、これらは日本語版より古い版(外国語版は2023年版)です。モデル就業規則は改訂されるため、着手前に版年月が最新かどうかを確かめます。

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    規程を作る

    労働基準法は、必ず記載する事項(労働時間関係・賃金関係・退職関係)と、定めをする場合に記載する事項を列挙しています。後者は、退職手当、臨時の賃金等、費用負担、安全衛生、職業訓練、災害補償及び業務外の傷病扶助、表彰・制裁、その他事業場の労働者すべてに適用される定めです。モデル就業規則の下線部分は、法令に従って各事業場の実情に応じた名称や数字を入れる箇所です。就業規則は、法令および当該事業場に適用される労働協約に反してはなりません。

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    意見を聴く

    労働基準法は、過半数労働組合(ない場合は労働者の過半数を代表する者)の意見を聴かなければならないと定めています。条文は意見を聴くことを求めるもので、同意までは要しません。過半数代表者は、監督又は管理の地位にある者でないことと、選出目的を明らかにした投票・挙手等で選ばれ使用者の意向に基づかないことの両方が必要です。ただし、監督又は管理の地位にある者しかいない事業場では、この意見聴取については後者のみを満たす者を代表者とできます。

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    届出書を作る

    就業規則(変更)届に定型の様式はありません。厚生労働省は、任意の用紙に事業所の名称・所在地・使用者氏名等を記載する方法を案内したうえで、Word形式の様式例を配布しています。労働基準法により、意見を記した書面の添付が必要です。その書面には、労働者を代表する者の氏名を記載します。

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    署長へ届け出る

    届出先は、事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長です。窓口、郵送、電子申請で届出できます。電子申請は労働条件ポータルサイトまたはe-Gov電子申請から利用でき、GビズID等のアカウント取得が必要です。

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    労働者へ周知する

    労働基準法106条1項は、就業規則を労働者に周知させることを使用者に義務づけています。周知の方法は3つです。常時各作業場の見やすい場所へ掲示または備え付けることと、書面を労働者に交付することが、その2つです。3つ目は、電子計算機のファイル等に記録して各作業場に常時確認できる機器を設置することです。届出をしただけでは効力は発生せず、効力発生時期は周知された時期以降と解されています。

主な必要書類

  • 就業規則(変更)届(定型の申請書様式はなく、厚生労働省が主要様式ダウンロードコーナーでWord形式の様式例を配布しています。)
  • 就業規則本体(賃金規程・退職金規程などを別規程としている場合は、それらも含みます。)
  • 意見書(過半数労働組合または過半数代表者の意見を記し、その者の氏名を記載した書面です。)
  • 一括届出事業場一覧(CSVファイル)(電子申請で本社一括届出を行う場合に必要で、厚生労働省の一括届出事業場一覧作成ツールで作成します。)

※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。

費用(実費)

就業規則(変更)届の届出そのものに手数料はかかりません。労働基準法および労働基準法施行規則には届出に係る手数料の規定がなく、窓口・郵送・電子申請のいずれでも届出自体の費用は発生しません。モデル就業規則(Word・PDF)と就業規則(変更)届の様式例も、厚生労働省のサイトから無料でダウンロードできます。電子申請は労働条件ポータルサイトまたはe-Gov電子申請から利用でき、GビズID等のアカウント取得が必要です。

提出先・提出方法

提出先は、事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長です。労働条件ポータルサイト「確かめよう労働条件」の電子申請様式作成支援ツールから電子申請もできます(36協定、1年単位の変形労働時間制に関する協定届も同様)。同ツールでの電子申請にはログインが必要で、GビズID又はスタートアップ労働条件のアカウントをあらかじめ取得します。複数の営業所・店舗等を有する企業は、本社所在地を管轄する労働基準監督署長を経由した一括届出も可能とされています。各事業場の就業規則が変更前・変更後ともに本社と同一の内容である場合に限られます。

つまずきやすいポイント

  • 「常時10人以上」を企業全体で数えないこと。就業規則は企業単位ではなく事業場単位で作成・届出し、1企業で2以上の営業所・店舗等がある場合は、それぞれを1つの事業場としてとらえます。本社と支店がある場合は、常時10人以上を使用する事業場ごとに作成義務が生じます。
  • モデル就業規則をそのまま提出しないこと。下線部分は、法令に従い各事業場の実情に応じて具体的な名称や数字を定める箇所です。1か月単位の変形労働時間制の規程例の「7時間15分」のように、あらかじめ数字が記入されている部分も解説上の便宜的な記入で、検討し直す箇所です。
  • 意見書の添付漏れや過半数代表者の選び方の誤り。届出には意見を記した書面の添付が必要で、その書面には労働者を代表する者の氏名を記載します。過半数代表者は、選出目的を明らかにした投票・挙手等の手続で選ばれた者である必要があり、使用者の意向に基づき選出された者は該当しません。
  • 届出で完了したと考え、周知していないこと。就業規則は、作成したり労働者の代表者から意見を聴取しただけでは効力は発生せず、効力発生時期は周知された時期以降と解されています。労働基準法106条1項の周知義務は、届出とは別に課された義務です。
  • パートタイム労働者・有期雇用労働者への適用を検討していないこと。モデル就業規則は主として通常の労働者を想定しており、必要に応じて別個の就業規則を作成するよう案内しています。パートタイム・有期雇用労働法7条1項は、短時間労働者に係る就業規則の作成・変更時にその過半数代表者の意見を聴くよう努めるものとしています(努力義務)。2項が有期雇用労働者に準用しています。

よくある質問

「常時10人以上」は会社全体で数えるのですか。

就業規則は企業単位ではなく事業場単位で作成し届け出ます。1企業で2以上の営業所・店舗等を有する場合は、企業全体の労働者数を合計するのではなく、それぞれの営業所・店舗等を1つの事業場としてとらえます。常時使用する労働者が10人以上の事業場について作成義務が生じます(厚生労働省モデル就業規則「はじめに」)。

届け出なかった場合、罰則はありますか。

就業規則の作成・届出義務、意見聴取義務、周知義務に違反した者は、裁判所から30万円以下の罰金に処される可能性があります(労働基準法120条1号)。

事業場が複数ある場合、本社でまとめて届け出られますか。

本社所在地を管轄する労働基準監督署長を経由して一括して届け出ることも可能とされています。営業所・店舗等の就業規則が変更前・変更後ともに本社の就業規則と同一の内容である場合に限られます。電子申請で本社一括届出を行う場合は、厚生労働省の一括届出事業場一覧作成ツールで作成したCSVファイルを添付します。

電子申請はできますか。

厚生労働省は、36協定・1年単位の変形労働時間制に関する協定・就業規則の届出を対象に電子申請を案内しています。窓口は労働条件ポータルサイト「確かめよう労働条件」です。様式作成支援ツールでの電子申請にはログインが必要で、GビズID又はスタートアップ労働条件のアカウントをあらかじめ取得します。これら以外の各種届出・申請は、e-Gov電子申請を利用します。

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