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労働者代表(過半数代表者)選任書

労働者代表選任書は、事業場で労働者の過半数を代表する者(過半数代表者)を選んだ事実を書面に残すための社内文書です。36協定をはじめとする労働基準法上の労使協定は、労働者の過半数で組織する労働組合がない事業場では、この過半数代表者と締結します(労働基準法36条1項ほか)。要件は労働基準法施行規則に定められていますが、厚生労働省の「主要様式ダウンロードコーナー(労働基準法等関係主要様式)」に選任書そのものの様式の掲載はありません。

労働者代表(過半数代表者)選任書の要点。
場面過半数労働組合がない事業場で労使協定を結ぶとき
協定相手労働者の過半数代表者
母数事業場のすべての労働者(パート・アルバイト含む)
提出先提出なし(36協定届の選出方法欄・チェック欄で示す)
様式選任書の様式なし(社内文書)
全国統一様式発行:厚生労働省最終確認:2026-09-19

誰が・どんなときに必要?

作成の場面は、労働者の過半数で組織する労働組合がない事業場です。労働基準法施行規則6条の2第1項は、貯蓄金管理、賃金の一部控除、一斉休憩の例外、36協定、就業規則の意見聴取などを列挙しています。厚生労働省のリーフレットは、36協定は締結の際にその都度、協定の相手方を確かめるものとしています。事業場のすべての労働者(パートやアルバイト等を含む)の過半数で組織する労働組合がある場合はその労働組合と、ない場合は過半数代表者と協定します。

手続きの流れ

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    目的を示す

    労働基準法施行規則は、「法に規定する協定等をする者を選出することを明らかにして実施される」投票、挙手等の方法による手続で選出されることを要件としています。36協定なのか、賃金控除の協定なのかなど、目的をはっきり示したうえで手続を始めます。36協定については、締結の際にその都度、協定の相手方を確認します。

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    母数を数える

    厚生労働省は、正社員だけでなくパートタイム労働者やアルバイトなど事業場のすべての労働者の過半数を代表している必要があると説明しています。選出手続についても、これらの労働者が参加できるようにする必要があるとしています。労使協定は事業場ごとに締結するものなので、対象となる事業場の範囲と人数を先に確認します。

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    候補者を見る

    労働基準法施行規則6条の2第1項1号は、労働基準法41条2号の監督又は管理の地位にある者(管理監督者)でないことを要件としています。この規定の第2項は、管理監督者に当たらない者がいない事業場について例外を置いています。貯蓄金管理・賃金の一部控除・年次有給休暇の計画的付与等・就業規則の意見聴取に限って、1号の要件を外しています。36協定はこの列挙に含まれていません。

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    手続で選ぶ

    厚生労働省は、投票や挙手のほか、労働者による話し合いや持ち回り決議でもよいとしています。ただし、労働者の過半数がその人の選出を支持していることが明確になる民主的な手続が必要です。会社が特定の労働者を指名した場合や、社員親睦会の幹事などを自動的に選任した場合は、その協定は無効になるとされています。誰を、何のために、どのような方法で選んだのかが後から分かる形で進めます。

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    記録を残す

    36協定届には「協定の当事者(労働者の過半数を代表する者の場合)の選出方法」の記入欄があるため、選出方法が分かる記録が役に立ちます。同じ様式には、2つのチェックボックスがあります。その者が事業場の全ての労働者の過半数を代表する者であることの確認が1つです。もう1つは、管理監督者でなく、協定等をする者を選出することを明らかにした投票・挙手等の手続で選出され、使用者の意向に基づかないことの確認です。いずれも「要チェック」とされています。

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    届出と周知をする

    36協定の届出先は所轄労働基準監督署長です。限度時間以内で時間外・休日労働を行わせる場合(一般条項)は様式第9号、限度時間を超えて行わせる場合(特別条項)は様式第9号の2です。新技術・新商品等の研究開発業務は、様式第9号の3によります。36協定は労働基準法により、各作業場の見やすい場所への掲示や備付け、書面の交付その他の方法で労働者に周知させる必要があります。

主な必要書類

  • 選出手続の記録(投票結果、挙手の集計、回覧・持ち回り決議の記録など)(36協定届の「選出方法」欄に記入する内容の根拠になります。)
  • 時間外労働・休日労働に関する協定届(一般条項は様式第9号、特別条項は様式第9号の2)(労働基準法施行規則の法定様式で、厚生労働省の主要様式ダウンロードコーナーで入手します。)
  • 就業規則の意見書(就業規則を作成・変更して届け出る場合)(労働基準法により、過半数代表者等の意見を記した書面を添付します。)

※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。

提出先・提出方法

過半数代表者の選任書そのものについては、厚生労働省の「主要様式ダウンロードコーナー(労働基準法等関係主要様式)」に届出様式の掲載がありません。選任した結果は、36協定を届け出る際に、所轄労働基準監督署長に示します。様式第9号(特別条項の場合は様式第9号の2)の「協定の当事者(労働者の過半数を代表する者の場合)の選出方法」欄と、2つのチェックボックスというかたちです。実際の取扱いや提出書類の詳細の確認先は、所轄の労働基準監督署です。

つまずきやすいポイント

  • 会社が特定の労働者を指名して代表にする、社員親睦会の幹事などを自動的に代表にする、といった選び方はできません。厚生労働省は、これらの場合その36協定は無効であると説明しています。
  • 以前に別の目的で選ばれた人を、そのまま36協定の当事者にすることはできません。労働基準法施行規則6条の2第1項2号は、「協定等をする者を選出することを明らかにして実施される」手続を要件としています。厚生労働省も、その目的で選出されたわけではない人による36協定は無効であるとしています。
  • 過半数の母数を正社員だけで数えるのは誤りです。厚生労働省は、パートタイム労働者やアルバイトなどを含む事業場のすべての労働者を基準としています。また、代表者は労働基準法41条2号の管理監督者でないことが必要です。
  • メールで通知して返信のない人を信任とみなす方法には注意が必要です。厚生労働省は、労働者派遣の労使協定方式に関するリーフレットで、この方法は過半数の支持が必ずしも明確にならないとしています。電話や訪問等で直接意見を確認するよう案内しています。
  • 36協定届のチェックボックスは記入漏れが起きやすい箇所です。同様式の記載心得は、要件を満たしていてもチェックがなければ届出の形式上の要件に適合しないとしています。1か月100時間未満・2〜6か月平均80時間以内に関するチェックがない場合は、有効な協定となりません。

よくある質問

労働者代表選任書には、決まった様式がありますか。

厚生労働省の「主要様式ダウンロードコーナー(労働基準法等関係主要様式)」には、選任書そのものの様式は掲載されていません。一方で、36協定届には選出方法を記入する欄と、選出手続等を確認するチェックボックスが設けられています。労働基準法は、労働関係に関する重要な書類の保存期間を5年間(附則により当分の間3年間)と定めています。選任の記録をどこまで含めるかの確認先は、所轄の労働基準監督署です。

「労働者の過半数」の母数には、誰が含まれますか。

厚生労働省は、正社員だけでなくパートタイム労働者やアルバイトなど、事業場のすべての労働者の過半数を代表している必要があると説明しています。選出手続についても、これらの労働者が参加できるようにする必要があるとしています。36協定届にも、その者が事業場の全ての労働者の過半数を代表する者であることを確認するチェックボックスがあります。

管理監督者は過半数代表者になれますか。

労働基準法施行規則6条の2第1項1号は、労働基準法41条2号の監督又は管理の地位にある者でないことを要件としています。この規定の第2項は、管理監督者に当たらない者がいない事業場について、一部の協定等に限り1号の要件を外しています。対象は貯蓄金管理・賃金の一部控除・年次有給休暇の計画的付与等・就業規則の意見聴取で、36協定はこの列挙に含まれていません。

36協定は、締結すれば時間外労働をさせられますか。

労働基準法は、書面による協定をし、厚生労働省令で定めるところによりその協定を行政官庁に届け出た場合に、時間外労働・休日労働をさせることができると定めています。締結に加えて届出が必要です。届出先は所轄労働基準監督署長で、一般条項は様式第9号、特別条項は様式第9号の2によります。賃金の一部控除や一斉休憩の例外の協定は、条文上「協定がある場合」と規定されています。

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