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派遣元・派遣先管理台帳(様式例)/責任者選任に関する様式
「派遣元管理台帳」「派遣先管理台帳」と派遣元責任者・派遣先責任者の選任は、労働者派遣にかかわる事業所が自ら整える記録と体制です。労働者派遣法37条・42条が台帳の作成と3年間の保存を、36条・41条が責任者の選任を義務づけています。行政庁へ提出する届出書ではないため、厚生労働省が公開する法定様式(様式第1号から第25号まで。欠番があり連番ではありません)にも台帳の様式番号はありません。厚生労働省の業務取扱要領に記載例があり、都道府県労働局が参考様式例を配布しています。
誰が・どんなときに必要?
派遣元管理台帳と派遣元責任者は労働者派遣事業を行う派遣元事業主が、派遣先管理台帳と派遣先責任者は労働者派遣の役務の提供を受ける派遣先が用意します。責任者はいずれも事業所(事業所等)ごとにあらかじめ選任します。台帳の記載は、派遣元は「労働者派遣をするに際し」(施行規則30条2項)、派遣先は「労働者派遣の役務の提供を受けるに際し」(同35条2項)行うこととされています。
手続きの流れ
- 1
派遣元責任者を事業所ごとに選任する
派遣元事業主は事業所ごとに、その事業所に専属の派遣元責任者を自己の雇用する労働者の中から選任します(施行規則29条1号。事業主本人、法人ならその役員を充てることも妨げられません)。人数は派遣労働者1人以上100人以下を1単位とし、1単位につき1人以上です(同条2号)。100人以下なら1人以上、200人以下なら2人以上、300人以下なら3人以上と増えます。
- 2
派遣先責任者を事業所等ごとに選任する
派遣先も事業所等ごとに、その事業所等に専属の派遣先責任者を自己の雇用する労働者の中から選任します(施行規則34条1号。派遣先本人、法人ならその役員を充てることも妨げられません)。人数の考え方は派遣元と同じですが、派遣労働者数とその事業所等で雇用する労働者数の合計が5人を超えないときは選任不要とされています(同条2号ただし書)。
- 3
派遣元責任者の要件を確認する
派遣元責任者は、法6条1号・2号および4号から9号までに該当しない者(未成年者を除く)のうち、雇用管理を適正に行う能力について省令の基準に適合する者から選任します(法36条)。6条3号の欠格事由は及びません。施行規則29条の2の基準は、過去3年以内に厚生労働大臣が定める講習(派遣元責任者講習)を修了していることと、精神の機能の障害により業務に必要な認知・判断・意思疎通を適切に行えない者でないことの両方です。
- 4
事業所ごとに台帳を作成し記載する
派遣元管理台帳は派遣元事業主の事業所ごとに(施行規則30条1項)、派遣先管理台帳は派遣労働者が就業する事業所等ごとに作成します(同35条1項)。業務取扱要領は派遣元管理台帳を有期雇用と無期雇用に分けて作成するものとしています。記載事項は法37条1項各号と施行規則31条、法42条1項各号と同36条に定められ、氏名、協定対象か否かの別、無期か有期かの別、就業場所・組織単位、業務の種類、責任の程度などが含まれます。
- 5
就業実績を記載し、派遣先は月1回以上通知する
派遣先は就業した日ごとの始業・終業の時刻や休憩した時間などの実績を記載します。そのうえで、派遣労働者の氏名、就業した日、始業・終業の時刻と休憩時間、従事した業務の種類、責任の程度、就業した事業所の名称・所在地その他の就業場所および組織単位を、1か月ごとに1回以上、一定の期日を定めて書面の交付・ファクシミリ・電子メールで派遣元へ通知します(法42条3項、施行規則38条1項)。
- 6
労働者派遣の終了の日から3年間保存する
派遣元事業主は派遣元管理台帳を、派遣先は派遣先管理台帳を、それぞれ3年間保存しなければなりません(法37条2項、42条2項)。保存期間の起算日はいずれも「労働者派遣の終了の日」です(施行規則32条、37条)。作成日や年度末ではないため、派遣ごとに起算日を管理する必要があります。
主な必要書類
- 労働者派遣契約の内容がわかる書類(就業場所・組織単位、業務の種類、派遣期間、始業・終業の時刻などの転記元です。台帳への添付書類ではありません。)
- 派遣元責任者・派遣先責任者の氏名と職名(双方の台帳に記載します(施行規則31条4号、同36条6号)。)
- 社会保険・雇用保険の被保険者資格取得届の提出状況(派遣元が派遣先へ通知する事項で、未提出なら具体的な理由を付します(施行規則27条の2)。)
- 派遣先から受けた就業実績の通知(1か月ごとに1回以上)(予定と異なるときは、通知を受けた都度その内容を派遣元管理台帳に記載します(施行規則30条3項)。)
- 派遣元責任者講習の受講証明書(台帳への添付ではなく、派遣元責任者の変更届出などの添付書類です(施行規則8条)。)
※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。
費用(実費)
台帳の作成・記載・保存そのものに法令上の手数料はかかりません。行政庁へ提出する書類ではないためです。派遣元責任者講習の受講料は実施機関ごとに異なり、厚生労働省のページには実施機関の一覧のみが掲載されています。金額や日程は機関・時期によって変わるため、受講前に各実施機関へ直接確認してください。参考として、労働者派遣事業の許可は厚生労働大臣の許可で、新規の許可には登録免許税9万円がかかり(更新の許可は非課税)、これとは別に許可手数料(収入印紙)が必要です。都道府県知事の許可という区分はなく、条例による手数料もありません。手数料の額は厚生労働省の手引で確認してください。
提出先・提出方法
行政庁への提出先はありません。派遣元管理台帳は派遣元事業主の事業所ごとに、派遣先管理台帳は派遣労働者が就業する事業所等ごとに作成し、備え置く帳簿です。厚生労働大臣は、この法律を施行するために必要な限度で所属の職員に事業所その他の施設へ立ち入らせ、帳簿・書類その他の物件を検査させることができます(法51条1項)。なお派遣先は、記載事項の一部を1か月ごとに1回以上、派遣元事業主へ通知する必要があります(法42条3項、施行規則38条1項)。
つまずきやすいポイント
- 「様式番号」を探しても見つからないのは、台帳が届出書式ではないからです。厚生労働省が公開する法定様式は許可申請・届出・報告等に用いる様式第1号から第25号まで(欠番があり連番ではありません)で、そこに管理台帳はありません。業務取扱要領の記載例と労働局の参考様式例を使います。
- 3年間保存の起算日は、作成日でも年度末でもなく「労働者派遣の終了の日」です(施行規則32条、37条)。派遣期間ごとに起算日が変わるため、派遣単位で管理する必要があります。
- 「5人以下なら不要」という例外は派遣先側だけの規定です。派遣先責任者の選任(施行規則34条2号ただし書)と派遣先管理台帳の作成・記載(同35条3項)にのみ設けられ、派遣元側には同様の例外がありません。
- 派遣先は台帳を作れば終わりではありません。記載事項の一部を1か月ごとに1回以上、一定の期日を定めて派遣元事業主へ通知する義務があり(法42条3項、施行規則38条1項)、この通知を怠ることも法42条違反として罰則の対象に挙げられています。
- 台帳自体に届出は不要ですが、派遣元責任者の氏名・住所が変わったときは「労働者派遣事業変更届出書(様式第5号)」の提出が必要です(様式第8号は廃止届出書です)。期限は変更に係る事実のあった日の翌日から起算して30日以内です(法11条1項、施行規則8条1項)。
よくある質問
台帳はエクセルや社内システムで作ってもよいですか。
厚生労働省の業務取扱要領は、書面によらず電磁的記録で作成・保存する方法を認めています。作成は、電子計算機に備えられたファイルに記録する方法または磁気ディスク等をもって調製する方法によります。保存についても、必要に応じて記録した事項を出力し、直ちに明瞭かつ整然とした形式で機器に表示し、書面を作成できるようにしておくことが求められます。
労働者名簿や賃金台帳と一体で作ってもよいですか。
業務取扱要領は、労働基準法107条1項の労働者名簿や同法108条の賃金台帳と派遣元管理台帳とをあわせて調製できるとしています。ただし派遣元管理台帳は事業所ごとに、さらに有期雇用と無期雇用に分けて作成します。また労働者名簿・賃金台帳は労働基準法109条により5年間(同法附則により当分の間3年間)の保存が必要で、起算日は名簿が死亡・退職・解雇の日、賃金台帳が最後の記入をした日です(労基則56条1項)。派遣元管理台帳の「派遣の終了の日から3年間」とは根拠も起算日も異なるため、長く保存すべきほうに合わせて管理してください。
作成や保存を怠ると罰則はありますか。
労働者派遣法61条は「次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する」と定め、その3号に36条(派遣元責任者の選任)、37条(派遣元管理台帳)、41条(派遣先責任者の選任)、42条(派遣先管理台帳)の規定に違反した者が挙げられています。あわせて、厚生労働大臣の職員による立入検査の対象にもなります(法51条1項)。
派遣先責任者に派遣元の社員を充てられますか。
できません。施行規則34条1号は、事業所等ごとに、その事業所等に専属の派遣先責任者を派遣先が自己の雇用する労働者の中から選任することを定めています(派遣先本人、法人ならその役員を充てることは妨げません)。業務取扱要領は「専属」を他の事業所の派遣先責任者と兼任しないという意味と説明しています。派遣元の社員やグループ会社の社員、業務委託先の担当者を充てることはできません。
出典・公式様式の入手先
様式ファイルは発行元(厚労省・労働局)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。最新版を必ず公式ページでご確認ください。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-07-30)。
厚労省・労働局の他の書式
- 労働者派遣事業許可申請書(様式第1号)+事業計画書(様式第3号)+更新申請書
- 労働者派遣事業関係変更届出書(様式第8号系列)/収支決算書・事業報告書
- 有料・無料職業紹介事業許可申請書+事業計画書(様式第1号・第2号)
- 職業紹介事業 変更届出書・廃止届出書・事業報告書(様式第6〜8号)
- 労働条件通知書(一般・短時間・派遣・建設・林業労働者用、多言語版含む)
- 雇用契約書(労働条件通知書兼用モデル様式)
- モデル就業規則(最新版・外国語版・やさしい日本語版)
- 就業規則(作成・変更)届+意見書
- 時間外労働・休日労働に関する協定届(36協定:一般条項=様式第9号/特別条項=様式第9号の2)
- 1年単位/1か月単位の変形労働時間制に関する協定届
- 労働者代表(過半数代表者)選任書
- 労働者名簿/賃金台帳/出勤簿(法定三帳簿)
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※ 本ページは一般的な情報提供であり、個別の法律判断ではありません。掲載内容は厚労省・労働局が公開する公式情報に基づく概要です。様式・要件は改版される場合がありますので、必ず公式ページで最新版をご確認ください。当サイトは様式ファイルをホスティングしていません。