LEGAL AFFAIRS BUREAU
解散届出書/清算結了届出書/残余財産譲渡認定申請書
NPO法人(特定非営利活動法人)が解散してから清算を終えるまでの間に、所轄庁へ提出する書類のご案内です。解散届出書は、社員総会の決議・定款で定めた事由の発生・社員の欠亡・破産手続開始の決定により解散した場合の届出(NPO法31条4項)、清算結了届出書は清算が結了したときの届出(同32条の3)です。残余財産の譲渡は、定款に帰属先の定めがない場合に、所轄庁の認証を得て国又は地方公共団体へ譲渡する手続です(同32条2項)。法務局での解散・清算結了の登記と並行して進めます。
誰が・どんなときに必要?
提出するのはいずれも清算人です。解散届出書は解散後、遅滞なく提出します。東京都の例では、法務局で解散及び清算人就任の登記をした後、登記事項証明書を添えて届け出る取扱いです。残余財産譲渡の認証申請は、定款に帰属先の定めがないまま国又は地方公共団体へ譲渡しようとする場合に行い、清算結了届出書は清算結了後に提出します。様式・添付書類・部数は都道府県・指定都市ごとに条例等で定められているため、提出先所轄庁の案内で確認してください。
手続きの流れ
- 1
解散事由の確認と社員総会の決議
解散事由は、社員総会の決議、定款で定めた事由の発生、事業の成功の不能、社員の欠亡、合併、破産手続開始の決定、設立認証の取消しの7つです(法31条1項)。自主解散の決議には総社員の4分の3以上の賛成が必要ですが、定款に別段の定めがあるときはそれによります(法31条の2)。「事業の成功の不能」による解散だけは所轄庁の認定がなければ効力を生じず、その事由を証する書面を所轄庁に提出して認定を受けます(同条2項・3項)。
- 2
解散及び清算人就任の登記(法務局)
合併・破産手続開始の決定による場合を除き、2週間以内に主たる事務所の所在地で解散の登記をします(組合等登記令7条)。清算人の就任も併せて登記します。申請書には解散の事由の発生を証する書面の添付が必要で(同19条)、法務局の記載例(4-10)では社員総会議事録・定款などを添付し、解散事由や清算人の選任方法によって必要な書面が変わります。
- 3
解散届出書を所轄庁へ提出
社員総会の決議・定款で定めた事由・社員の欠亡・破産手続開始の決定により解散した場合は、清算人が遅滞なくその旨を所轄庁に届け出ます(法31条4項)。東京都の例では、解散届出書(第9号様式)に法務局で交付された登記事項証明書1通を添えて提出します。また、清算中に新たに就任した清算人は、その氏名及び住所を所轄庁に届け出ます(法31条の8)。
- 4
清算手続と残余財産の処分(必要な場合は譲渡の認証申請)
清算人は解散後遅滞なく、官報に公告して債権者に2か月以上の期間内に債権を申し出るよう催告します(法31条の10)。弁済後に残る残余財産は、合併及び破産手続開始の決定による解散の場合を除き、所轄庁に対する清算結了の届出の時に、定款の定めに従って帰属先に帰属します(法32条1項)。定款に定めがないときは、所轄庁の認証を得て国又は地方公共団体に譲渡することができ(同条2項)、処分されない財産は国庫に帰属します(同条3項)。
- 5
清算結了の登記と清算結了届出書の提出
清算が結了したときは、清算結了の日から2週間以内に主たる事務所の所在地で清算結了の登記をします(組合等登記令10条)。申請書には清算が結了したことを証する書面(法務局の記載例では清算事務報告書)を添付します(同23条)。登記の後、清算人は清算が結了した旨を所轄庁に届け出ます(法32条の3)。東京都の例では清算結了届出書(第12号様式)に登記事項証明書1通を添えます。
主な必要書類
- 解散届出書(所轄庁の様式)(東京都は第9号様式。様式名・番号は所轄庁ごとに異なります)
- 登記事項証明書(解散届出用)(法務局で交付されたもの1通(東京都の例))
- 清算結了届出書(所轄庁の様式)(東京都は第12号様式)
- 登記事項証明書(清算結了届出用)(法務局で交付されたもの1通(東京都の例))
- 残余財産譲渡認証申請書(所轄庁の様式)(定款に帰属先の定めがない場合のみ。東京都は第11号様式)
- 清算人就職届出書(清算中に就任した清算人の氏名・住所の届出(法31条の8。東京都は第10号様式))
- 社員総会議事録・定款(解散及び清算人就任の登記の添付書面(法務局記載例4-10))
- 解散の事由の発生を証する書面(登記申請時。成功の不能による場合は所轄庁の認定書も(法務局記載例))
- 清算事務報告書(清算結了の登記の添付書面(法務局記載例4-11))
※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。
費用(実費)
NPO法には解散の届出・清算結了の届出・残余財産譲渡の認証について手数料の定めはありません。解散・清算結了の登記についても、登録免許税は別表第一に掲げる登記等に課される仕組みのところ(登録免許税法2条)、特定非営利活動法人の登記は同表に掲げられていません。ただし、債権申出の催告の公告は官報に掲載して行うため(法31条の10第4項)、その掲載費用や登記事項証明書の交付手数料などの実費は別途かかります。
提出先・提出方法
解散届出書・清算結了届出書・残余財産譲渡の認証申請は、所轄庁(主たる事務所が所在する都道府県の知事。その事務所が一の指定都市の区域内のみに所在する法人は当該指定都市の長)へ提出します。解散・清算結了の登記は、主たる事務所の所在地を管轄する法務局へ申請します。
つまずきやすいポイント
- 解散「届出」で足りるのは、社員総会の決議・定款で定めた事由の発生・社員の欠亡・破産手続開始の決定の4事由です。「事業の成功の不能」による解散だけは所轄庁の認定がなければ効力を生じないため、届出ではなく認定の手続になります。合併による解散には別途、所轄庁の合併認証の手続があります。
- 残余財産の帰属先を定款で定めている場合は、合併・破産手続開始の決定による解散の場合を除き、清算結了の届出の時にその者へ帰属します(法32条1項)。認証申請が必要になるのは定款に定めがない場合だけで、譲渡先も国又は地方公共団体に限られます。それでも処分されない財産は国庫に帰属します。
- 解散の登記・清算結了の登記はいずれも2週間以内が期限です(組合等登記令7条・10条)。政令に違反して登記を怠ったときは、理事・監事・清算人が20万円以下の過料に処すると定められています(NPO法80条1号)。
- 東京都の例では、解散届出書・清算結了届出書のいずれにも法務局で交付された登記事項証明書を添えることとされています。このため、先に法務局で登記を済ませてから所轄庁へ届け出る流れになります。
- 届出・申請の細目は内閣府令又は都道府県・指定都市の条例に委ねられており(NPO法76条)、様式番号・部数・電子申請の可否は所轄庁ごとに異なります。本ガイドの様式番号は東京都の例ですので、必ず提出先所轄庁の最新の案内を確認してください。
よくある質問
解散するとき、必ず所轄庁の認定や認証が必要ですか。
いいえ。社員総会の決議・定款で定めた事由の発生・社員の欠亡・破産手続開始の決定による解散は、解散後に清算人が遅滞なく所轄庁へ届け出れば足ります(法31条4項)。所轄庁の認定が効力要件となるのは「目的とする特定非営利活動に係る事業の成功の不能」による解散だけです(同条2項)。内閣府のQ&Aでも、この認定を受けた後に法務局で解散登記を行う際は、成功の不能を証する書面と所轄庁の認定書が必要と案内されています。
残余財産を社員や役員で分けることはできますか。
できません。定款で帰属先を定める場合も、その範囲は他のNPO法人のほか、国又は地方公共団体・公益社団法人又は公益財団法人・学校法人・社会福祉法人・更生保護法人に限られています(法11条3項)。定款に定めがないときは、清算人が所轄庁の認証を得て国又は地方公共団体に譲渡することができ、それでも処分されない財産は国庫に帰属します(法32条)。
解散の決議にはどのくらいの賛成が必要ですか。
総社員の4分の3以上の賛成が必要です。ただし、定款に別段の定めがあるときはこの限りではありません(法31条の2)。また、内閣府のQ&Aでは、書面又は代理人による表決は通常総会だけでなく、合併・解散時の総会でも同様に認められると案内されています(法14条の7第2項)。
出典・公式様式の入手先
様式ファイルは発行元(法務局・公証役場)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。最新版を必ず公式ページでご確認ください。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-08-05)。
この書式は、提出先の自治体・都道府県によって様式や必要書類が異なる場合があります。実際の提出前に、提出先の窓口または公式ページで最新の様式・要件をご確認ください。
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※ 本ページは一般的な情報提供であり、個別の法律判断ではありません。掲載内容は法務局・公証役場が公開する公式情報に基づく概要です。様式・要件は改版される場合がありますので、必ず公式ページで最新版をご確認ください。当サイトは様式ファイルをホスティングしていません。