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支店設置・支店移転登記申請書
支店設置・支店移転登記申請書は、株式会社が新たに支店を置いたとき、または既にある支店を別の場所へ移したときに、本店の所在地を管轄する登記所へ提出する申請書です。支店の所在場所は会社法911条3項3号の登記事項で、変更が生じたときは2週間以内に登記します。法務局は設置と移転で別々の様式・記載例を公開しており、登録免許税の額も設置と移転で異なります。
誰が・どんなときに必要?
申請人は会社を代表する代表取締役です。代理人に委任することもできますが、登記の申請手続について報酬を得て代理することを業として行えるのは、司法書士及び弁護士に限られます(司法書士法3条1項1号・73条1項)。期限は、支店の設置・移転の効力が生じてから2週間以内で、本店の所在地においてする登記です(会社法915条1項)。
手続きの流れ
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支店の設置・移転を機関で決定する
取締役会設置会社では、支店その他の重要な組織の設置・変更・廃止は取締役会が決定し、取締役に委任できません(会社法362条4項4号)。ただし監査等委員会設置会社と指名委員会等設置会社は取締役会の権限が別に定められており(同法399条の13、416条)、一定の場合には取締役又は執行役に委任できます。取締役会を置かない会社で取締役が2人以上いるときは、定款に別段の定めがある場合を除き取締役の過半数で決定し、この決定も各取締役に委任できません(同法348条2項・3項2号)。
- 2
申請書の頭書きを書く
記載例では、会社法人等番号(分かる場合に記載)、商号のフリガナ、商号、本店、登記の事由(「支店設置」または「支店移転」)、登記すべき事項、登録免許税、添付書類の順に記載します。申請人欄には本店・商号・代表取締役の住所と氏名を書き、登記所に提出した印鑑を押します。日中つながる連絡先の電話番号も記載します。
- 3
登記すべき事項を別紙で作る
記載例の別紙は、設置なら「支店番号」「支店の所在地」「原因年月日 令和○年○月○日設置」、移転なら同じ項目で原因年月日を「令和○年○月○日移転」と書きます。この事項はオンライン申請やQRコード付き書面申請でデータ送信でき、CD-R等に記録して提出することもできます(その場合は「別添CD-Rのとおり」等と記載します)。
- 4
登録免許税を計算して納める
設置は支店1箇所につき6万円(登録免許税法別表第一24号(一)ル)、移転は1箇所につき3万円(同ヲ)で、額が異なります。同一の申請書により区分に応じ2以上の登記等を受けるときの税額は、各登記等につき計算した金額の合計金額です(同法18条)。収入印紙で納付する場合は収入印紙貼付台紙に貼り、割印はしません。申請書は台紙を含め2枚以上になるため、申請書に押印した人が各ページのつづり目に契印し、契印には申請書に押した印鑑(登記所に提出した印鑑又は代理人の印鑑)と同一の印鑑を使います。
- 5
本店の所在地の登記所へ提出する
会社法915条1項は、登記事項に変更が生じたときは2週間以内に本店の所在地において変更の登記をしなければならないと定めています。宛先は記載例のとおり「○○法務局 ○○支局/出張所 御中」です。法務局は「登記の事由が発生する前に、登記の申請をすることはできません」と案内しているため、決議で定めた設置日・移転日の到来後に申請します。
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補正の連絡に備える
提出後、添付書面の不足や記載内容の誤りといった不備があった場合には、登記所から申請人または代理人に連絡があります。これを補正といいます。登記完了予定日まで登記所から連絡がない場合には、補正等がなく登記手続が完了したことになります。完了予定日や処理状況は、申請した登記所を管轄する法務局のホームページで確認できます。
主な必要書類
- 取締役会議事録(取締役会の決議を要するときに添付します(商業登記法46条2項)。記載例の添付書類欄も「取締役会議事録 1通」です。)
- 取締役の過半数の一致があったことを証する書面(取締役会を置かない会社で、取締役の過半数の一致により支店の設置・移転を決定したときに添付します(会社法348条2項・3項2号、商業登記法46条1項)。)
- 株主総会議事録(支店が定款に記載され、定款変更のための株主総会決議が必要なときに添付します(支店移転の記載例の注記)。この場合は株主リストの添付も必要です。)
- 株主の氏名又は名称、住所及び議決権数等を証する書面(株主リスト)(登記すべき事項につき株主総会の決議を要する場合に、株主総会議事録と一緒に添付します(商業登記規則61条3項)。議決権数上位10名と議決権割合が3分の2に達するまでの株主のいずれか少ない方について、代表者が証明します。)
- 委任状(記載例のとおり、代理人に申請を委任した場合のみ必要です。)
- 収入印紙貼付台紙(登録免許税を収入印紙で納付する場合に、申請書と一緒に綴じて印紙を貼る用紙です。)
- 原本還付を求める書面のコピー(原本の返還を希望する場合、「原本に相違ありません。」と記載して記名したコピーを原本とともに提出します。)
※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。
費用(実費)
支店設置は支店1箇所につき6万円(登録免許税法別表第一24号(一)ル)、支店移転は1箇所につき3万円(同ヲ)です。法務局の記載例も、設置は「金6万円」、移転は「金30,000円」と記載しています。同一の申請書により区分の異なる2以上の登記等を受けるときは、各登記等につき計算した金額の合計金額となります(同法18条)。
提出先・提出方法
本店の所在地を管轄する登記所(法務局・地方法務局とその支局/出張所)。記載例の宛先欄は「○○法務局 ○○支局/出張所 御中」です。管轄は法務局ホームページの管轄一覧で確認できます。
つまずきやすいポイント
- 設置と移転で登録免許税の額が違います。設置は支店1箇所につき6万円(別表第一24号(一)ル)、移転は1箇所につき3万円(同ヲ)です。似た手続だからと片方の記載例の税額をそのまま流用しないでください。
- 法務局は「登記すべき期間内に登記を怠り、その後に登記申請をする場合であっても、そのことだけをもって申請が却下されることはありませんが、会社・法人の代表者に対して、裁判所から100万円以下の過料に処される可能性があります」と案内しています(会社法976条1号)。
- 支配人を置いた支店を移転するときは、商業登記規則58条により、支店の移転の登記の申請と支配人を置いた営業所に関する移転の登記の申請とを同時にしなければなりません。この2つは登録免許税の区分が別で、同一の申請書により2以上の登記等を受けるときは各登記等の合計金額となるため(登録免許税法18条)、支店の移転分の3万円だけでは足りないことがあります。納付額は管轄の登記所にご確認ください。
- 支店移転の記載例には「支店が定款に記載され、定款変更が必要なときは、株主総会議事録の添付を要します。」との注記があります。株主総会の決議を要する場合は株主リストの添付も必要です(商業登記規則61条3項)。定款を確かめずに取締役会議事録だけを添えると、添付書面が足りないことがあります。
- 登記の事由が発生する前に申請することはできません。取締役会等で「支店設置の時期」「支店移転の時期」を将来の日と定めた場合は、その日が到来してから申請します。効力発生日と申請日の関係を取り違えないよう注意してください。
よくある質問
支店の所在地を管轄する登記所にも申請が必要ですか。
必要ありません。かつては支店の所在地においても登記をすることとされていましたが、その根拠であった会社法930条から932条まで、および商業登記法48条から50条までは、現行法ではいずれも削除されています。現在は、会社法911条3項3号が支店の所在場所を登記事項とし、同法915条1項が2週間以内に本店の所在地において変更の登記をすると定めるのみです。法務局の記載例も申請書は1通で、宛先は「○○法務局 ○○支局/出張所 御中」となっています。
支店を2箇所同時に設置した場合の登録免許税はどうなりますか。
登録免許税法別表第一24号(一)ルは、支店の設置の登記について課税標準を「支店又は従たる事務所の数」、税率を「一箇所につき六万円」と定めています。したがって支店の数に応じて計算し、2箇所であれば12万円となります。移転は同表ヲで「一箇所につき三万円」です。同一の申請書により区分に応じ2以上の登記等を受ける場合の税額は、各登記等につき計算した金額の合計金額とされています(同法18条)。
会社法人等番号やフリガナはどのように書きますか。
記載例は会社法人等番号について「分かる場合に記載してください。」と注記しています。フリガナは、会社の種類を表す部分(株式会社)を除いて片仮名で左に詰めて記載し、間に空白がある場合には空白を削除した文字が登録されます。このフリガナは国税庁法人番号公表サイトを通じて公表されますが、登記事項証明書には表示されません。
押印は誰のどの印鑑を使いますか。
法務局は「申請人本人による申請の場合には申請書に、代理人による申請の場合には委任状に、申請人が登記所に提出した印鑑を押印しなければなりません(なお、代理人による申請の場合、申請書には、代理人が自らの印鑑(種類は問いません)を押印してください)」と案内しています。記載例でも、代理人が申請する場合は代表取締役の押印は必要ないとされています。
出典・公式様式の入手先
様式ファイルは発行元(法務局・公証役場)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。最新版を必ず公式ページでご確認ください。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-07-31)。
法務局・公証役場の他の書式
- 株式会社設立登記申請書(発起設立・取締役会設置あり/なし)
- 株式会社設立登記申請書(募集設立)
- 株式会社変更登記申請書(商号の変更)
- 株式会社変更登記申請書(目的の変更)
- 株式会社本店移転登記申請書(管轄内/管轄外)
- 株式会社役員変更登記申請書(就任・辞任・重任・住所氏名変更 各様式)
- 株式会社変更登記申請書(募集株式発行=増資)
- 株式会社変更登記申請書(資本金の額の減少=減資)
- 株式会社変更登記申請書(公告方法の変更)
- 株式会社解散及び清算人選任登記申請書
- 株式会社清算結了登記申請書
- 株式会社会社継続登記申請書(みなし解散対応含む)
※ 本ページは一般的な情報提供であり、個別の法律判断ではありません。掲載内容は法務局・公証役場が公開する公式情報に基づく概要です。様式・要件は改版される場合がありますので、必ず公式ページで最新版をご確認ください。当サイトは様式ファイルをホスティングしていません。