LEGAL AFFAIRS BUREAU
合同会社解散及び清算人選任・清算結了登記申請書
合同会社をたたむときの登記は2段階に分かれます。まず「解散及び清算人選任」の登記で清算手続に入ったことを公示し、債権者への公告・催告と清算事務を終えた後に「清算結了」の登記で登記記録を閉じます。法務局は3-7(解散及び清算人選任)と3-8(清算結了)の記載例を別々に公開しています。登録免許税は1通目が3万9,000円、2通目が2,000円です。合同会社は官報での債権申出公告の期間を2か月以上取る必要があるため、2つの登記の間は通常2か月以上空きます。
誰が・どんなときに必要?
申請するのは清算持分会社を代表する清算人です。代理人に委任することもでき、その場合は委任状が必要です。なお、登記の申請手続について報酬を得て代理することを業として行えるのは、司法書士及び弁護士に限られます(司法書士法3条1項1号・73条1項)。解散の登記は、存続期間の満了・定款で定めた解散事由の発生・総社員の同意・社員が欠けたことのいずれかで解散したときに2週間以内(会社法926条)。清算人の登記は、業務を執行する社員がそのまま清算人になるときは解散の日から2週間以内、清算人を定めたときは選任から2週間以内(会社法928条2項・3項)。清算結了の登記は、社員が清算に係る計算を承認した日から2週間以内です(会社法929条3号)。
手続きの流れ
- 1
解散の事由を確定し、清算人が誰になるかを確認する
合同会社は、定款で定めた存続期間の満了、定款で定めた解散事由の発生、総社員の同意、社員が欠けたことなどで解散します(会社法641条)。清算人は会社法647条1項で、1号=業務執行社員、2号=定款で定める者、3号=社員の過半数の同意で定める者とされ、2号・3号が優先します(商業登記法99条1項の添付書面も同順)。ただし社員が欠けたことによる解散と解散を命ずる裁判(641条4号・7号)は裁判所が清算人を選任し、添付書面は選任決定書です(647条3項、商業登記法99条1項4号)。
- 2
解散及び清算人選任の登記を申請する(記載例3-7)
登記の事由に「解散」と「令和○年○月○日清算人就任」を書き、登記すべき事項に解散の年月日と事由、清算人の資格・住所・氏名を書きます。合同会社では清算人の氏名又は名称及び住所が登記事項です。会社を代表する清算人の氏名又は名称が登記されるのは、会社を代表しない清算人がいる場合に限られ(会社法928条2項2号の括弧書き)、清算人が1人のときは欄を設けません。代表清算人が法人のときは、その職務執行者の氏名及び住所も登記事項です(同項3号)。登録免許税は3万9,000円です。
- 3
官報に債権申出の公告をし、知れている債権者に各別に催告する
合同会社は、清算をすることになった後遅滞なく、債権者に対し一定の期間内に債権を申し出るべき旨を官報に公告し、知れている債権者には各別に催告します。この期間は2か月を下ることができません(会社法660条1項)。公告には、期間内に申出をしないと清算から除斥される旨を付記します(同条2項)。この期間内は、裁判所の許可を得た少額債権等を除き債務の弁済ができず、その許可の申立ては清算人が2人以上あるときは全員の同意によってします(会社法661条)。
- 4
清算事務を終え、社員の承認を受ける
債務の弁済と残余財産の分配を終えたら、遅滞なく清算に係る計算をして社員の承認を受けます(会社法667条1項)。社員が1か月以内に異議を述べなければ承認したものとみなされますが、清算人の職務の執行に不正の行為があったときはこの限りではありません(同条2項)。残余財産の分配の割合は、定款に定めがなければ各社員の出資の価額に応じて定めます(会社法666条)。
- 5
清算結了の登記を申請する(記載例3-8)
登記の事由に「清算結了」、登記すべき事項に「登記記録に関する事項」として「令和○年○月○日清算結了」と書きます。日付は社員が承認した日です。添付書面は、会社法667条の規定による清算に係る計算の承認があったことを証する書面で、記載例では清算結了承認書を挙げています(商業登記法121条)。登録免許税は2,000円です。
主な必要書類
- 解散を証する書面(総社員の同意書など)(総社員の同意なら同意書(商業登記法93条・118条)、定款所定の事由なら事由の発生を証する書面(同法98条2項)。記載例3-7では存続期間の満了と社員が欠けたことによる解散は不要です(後者は社員の退社の登記の添付書面のみ)。)
- 定款(業務を執行する社員が清算人となる場合、又は定款で定める者が清算人となる場合(商業登記法99条1項1号・2号)。)
- 清算人の選任を証する書面及び就任承諾書(社員の過半数の同意で定める者が清算人となる場合は、その同意を証する書面(記載例3-7)と就任承諾書です(商業登記法99条1項3号)。定款で定める者が清算人となる場合は、定款又は定款変更に係る総社員の同意書(同法93条)と就任承諾書で足り、別途の選任を証する書面は不要です(同法99条1項2号)。就任承諾書は清算人ごとに必要です。)
- 代表清算人に関する書面(会社を特に代表する清算人がいる場合のみ。互選なら定款・互選を証する書面・就任承諾書、定款で定めたときは定款又は定款変更に係る総社員の同意書。)
- 裁判所の選任(選定)決定書正本又は認証のある謄本(裁判所が清算人・代表清算人を定めた場合(商業登記法99条1項4号)。)
- 法人が清算人となる場合の書面(法人が代表清算人になる場合は登記事項証明書・職務執行者の選任を証する書面・職務執行者の就任承諾書。代表清算人以外の清算人になる場合は登記事項証明書のみです(業務執行社員が法定清算人になるときや裁判所が選任したときを除く)。証明書は申請する登記所に当該法人の登記があるとき、又は会社法人等番号を記載するときは省略できます。)
- 印鑑届書(市区町村長作成の3か月以内の印鑑証明書等を添付)(清算人が申請書・委任状に押印するのに印鑑を提出していない場合。様式は3-7の欄に掲載されています。)
- 清算結了承認書(清算に係る計算の承認があったことを証する書面)(清算結了の登記の添付書面(商業登記法121条)。記載例には清算計算書の例も付いています。)
- 委任状(代理人に申請を委任した場合のみ。清算人が登記所に提出した印鑑を押します。)
※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。
費用(実費)
解散の登記が1件3万円(登録免許税法別表第一24号(一)レ)、清算人の登記が1件9,000円(同24号(三)イ)で、同一の申請書で2つの登記を受けるため合算し、3万9,000円になります(同法18条)。清算結了の登記は1件2,000円です(同24号(三)ハ)。納付は収入印紙又は領収証書によります。記載例は3-7・3-8のいずれにも収入印紙貼付台紙が付いており、3-8には「収入印紙又は領収証書で納付します」と明記されています。このほか、債権者に対する官報公告の掲載費用が別途かかります(金額は官報販売所等でご確認ください)。
提出先・提出方法
本店の所在地を管轄する法務局(登記所)の商業・法人登記の窓口です。通常の書面申請のほか、オンライン申請や、電子証明書がなくても使えるQRコード(二次元バーコード)付き書面申請も選べます。管轄の登記所は法務局サイトの管轄一覧で確認できます。
つまずきやすいポイント
- 合同会社では債権申出期間を2か月以上取る必要があるため(会社法660条1項)、解散の登記と清算結了の登記を同じ日にまとめて申請することは通常できません。2回に分けて申請する前提でスケジュールを組んでください。
- 登記すべき事項の書き分けに注意してください。合同会社では清算人の氏名又は名称及び住所が登記事項ですが、会社を代表する清算人が登記されるのは会社を代表しない清算人がいる場合に限られ(会社法928条2項2号の括弧書き)、清算人が1人のときは登記しません。しかも代表清算人は氏名又は名称のみで住所は登記事項ではなく、株式会社とは逆です(同条1項)。
- 書面で申請する場合、申請人本人が申請するときは申請書に、代理人が申請するときは委任状に、申請人が登記所に提出した印鑑を押印しなければならないとされています。清算人がまだ印鑑を提出していないときは、印鑑届書もあわせて提出することになります。
- 登記の事由が発生する前に申請することはできません。清算結了の年月日は社員が清算に係る計算を承認した日であり、将来の日付を書くことはできません。
- 期限を過ぎてから登記を申請しても、そのことだけをもって申請が却下されることはありませんが、会社・法人の代表者に対して、裁判所から100万円以下の過料に処される可能性があります(法務局の注意事項)。会社法976条1号は、清算人や持分会社の業務を執行する社員等を過料の対象としています。
よくある質問
解散の登記と清算結了の登記を1回でまとめて申請できますか。
通常はできません。合同会社は清算をすることになった後に官報で債権申出の公告をし、その期間は2か月を下ることができないとされています(会社法660条1項)。清算結了の登記は社員が清算に係る計算を承認した日から2週間以内にするものとされているため(会社法929条3号)、2通の申請の間は少なくとも2か月以上空くのが通常です。
清算人を選ぶ決議は必ず必要ですか。
必ずしも必要ではありません。会社法647条1項は、1号=業務を執行する社員(2号・3号に掲げる者がある場合を除く)、2号=定款で定める者、3号=社員(業務執行社員を定款で定めた場合はその社員)の過半数の同意によって定める者を清算人としています。2号・3号の者がいないときは業務を執行する社員がそのまま清算人になり、選任の手続は不要で、清算人の登記の添付書面は定款とされています(商業登記法99条1項1号)。
登録免許税はいくらですか。
解散及び清算人選任の登記は、解散が1件3万円、清算人の登記が1件9,000円で、同じ申請書で2つの登記を受けるため合算して3万9,000円です(登録免許税法別表第一24号(一)レ・(三)イ、同法18条)。清算結了の登記は1件2,000円です(同24号(三)ハ)。法務局の記載例にも「金3万9千円」「金2千円」と示されています。
印鑑届書はいつ必要ですか。
清算人が登記所に印鑑を提出していない場合です。書面申請では、申請人が申請書に押印する場合は登記所に提出している印鑑を押印しなければならないとされ、代理人申請のときは委任状に同じ印鑑を押します(商業登記規則35条の2)。印鑑届書には、市区町村長が作成した3か月以内の印鑑証明書等の添付が必要です。法務局は3-7の欄に印鑑届書の様式と記載例も掲載しています。
出典・公式様式の入手先
様式ファイルは発行元(法務局・公証役場)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。最新版を必ず公式ページでご確認ください。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-07-31)。
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※ 本ページは一般的な情報提供であり、個別の法律判断ではありません。掲載内容は法務局・公証役場が公開する公式情報に基づく概要です。様式・要件は改版される場合がありますので、必ず公式ページで最新版をご確認ください。当サイトは様式ファイルをホスティングしていません。