LEGAL AFFAIRS BUREAU

公益目的支出計画 変更認可申請書・変更届出書・実施報告書一式(移行法人向け)

「公益目的支出計画」は、特例民法法人から通常の一般社団法人・一般財団法人へ移行した法人(移行法人)が、公益目的財産額に相当する金額を公益の目的のために支出して零にするための計画です。この一式は、その計画を変更するときの認可申請書(整備法125条1項)、軽微な変更や名称等の変更を知らせる届出書(同条3項)、毎年の実施状況を報告する公益目的支出計画実施報告書(同法127条)をまとめたものです。移行認定・移行認可の新規申請とは別の、移行後も続く手続です。

地域差あり発行:内閣府 or 都道府県最終確認:2026-08-07

誰が・どんなときに必要?

対象は「移行法人」=整備法121条1項で読み替えて準用する106条1項の登記をした一般社団法人・一般財団法人で、公益目的支出計画の実施完了について同法124条の確認をまだ受けていない法人です。実施報告書と計算書類等は毎事業年度の経過後3箇月以内に提出します(127条3項)。計画の変更は「しようとするとき」に事前の認可(125条1項)、名称・住所・代表者氏名の変更や軽微な変更などは「遅滞なく」届出(同条3項)です。

手続きの流れ

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    自法人が移行法人かどうかと、必要な書類を見分ける

    移行法人とは、整備法45条の認可を受けて通常の一般社団法人・一般財団法人へ移行した登記をし、公益目的支出計画の実施完了について同法124条の確認をまだ受けていない法人をいいます(123条1項)。確認を受けるまでは計画に定めたとおりの支出義務が続きます。まず、毎年の実施報告なのか、計画そのものの変更なのか、名称等の変更届出なのかを切り分けてください。

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    変更が「認可」か「届出」かを整備法施行規則35条で切り分ける

    計画の変更は原則として認可が必要ですが、内閣府令で定める軽微な変更は除かれます(125条1項)。軽微な変更は同規則35条に、実施事業を行う場所の名称・所在場所のみの変更、特定寄附の相手方の名称等のみの変更、各事業年度の公益目的支出の額・実施事業収入の額の変更で完了予定年月日に完了しなくなることが明らかでないもの、合併の予定や効力発生予定年月日の変更、と定められています。

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    変更認可申請書(様式第五号)を作る

    認可を受けようとする移行法人は、様式第五号の申請書に、公益目的支出計画の変更の案、変更について必要な手続を経ていることを証する書類、同規則31条5号から7号の書類のうち変更に係るもの、行政庁が必要と認める書類を添付して認可行政庁に提出します(同規則36条)。認可は「変更をしようとするとき」に受けるもので、事前の手続とされています。

  4. 4

    変更届出書(様式第六号・第七号)を作る

    名称・住所・代表者氏名の変更、軽微な変更、定款で残余財産の帰属に関する事項を定め又は変更したとき、定款で存続期間・解散の事由を定め又は変更したときは、様式第六号の届出書に登記事項証明書その他の当該変更を証する書類を添付します。解散(合併による解散を除く)は様式第七号に登記事項証明書その他の解散の事由を明らかにする書類を添付します(同規則37条1項・2項)。

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    実施報告書を作成し、社内手続を経て計算書類等とともに提出する

    各事業年度ごとに公益目的支出計画実施報告書を作成します(127条1項)。記載事項は同規則41条1号から9号で、実施事業等の状況や公益目的支出の額、期末の公益目的財産残額などです。127条2項は一般法人法123条3項・4項、124条1項・3項、125条並びに126条1項・3項を準用します。監事設置の移行法人では監事の監査を受け(義務の根拠は準用される一般法人法124条1項。監査報告の内容の通知期限が同規則43条3項)、理事会設置ならさらに理事会の承認を受けて、定時社員総会(財団は評議員会)に提出します。提出は毎事業年度の経過後3箇月以内です(127条3項)。逆算して日程を組んでください。

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    提出後の備置き・保存と閲覧請求に備える

    実施報告書は、一般社団法人である移行法人は定時社員総会の日の1週間(理事会を置く場合は2週間)前の日から、一般財団法人である移行法人は定時評議員会の日の2週間前の日から5年間、主たる事務所に備え置きます(127条5項)。何人も業務時間内はいつでも閲覧を請求でき、正当な理由なく拒めません(同条6項)。また、127条2項が準用する一般法人法123条4項により、実施報告書は作成した時から10年間保存する必要があり、5年間の備置きとは別の義務です。

主な必要書類

  • 公益目的支出計画変更認可申請書(整備法施行規則 様式第五号)公益目的支出計画の変更の認可を受けようとするときに用いる申請書です(同規則36条)。
  • 公益目的支出計画の変更の案変更認可申請書の添付書類(同規則36条1号)。
  • 変更について必要な手続を経ていることを証する書類同規則36条2号。法人内部で必要な決議等を経ていることを示す書類です。
  • 事業計画書及び収支予算書/整備法124条の確認を受けるまでの間の収支の見込みを記載した書類/整備法117条2号適合の説明書類のうち変更に係るもの同規則36条3号が引く31条5号〜7号の書類のうち、変更に係るものを添付します。
  • 行政庁が必要と認める書類同規則36条4号。求められる範囲は認可行政庁により異なることがあります。
  • 公益目的支出計画変更届出書(様式第六号)+登記事項証明書その他の当該変更を証する書類整備法125条3項1号〜4号に該当する場合の届出に用います(同規則37条1項)。
  • 解散の届出書(様式第七号)+登記事項証明書その他の解散の事由を明らかにする書類整備法125条3項5号(合併による解散を除く解散)の届出に用います(同規則37条2項)。合併をしたときはこの様式ではなく、整備法126条1項の合併の届出(同規則38条・様式第八号)を、吸収合併は効力を生じた日から、新設合併は設立する法人の成立の日から起算して3箇月以内に提出します。
  • 公益目的支出計画実施報告書記載事項は同規則41条1号〜9号。監査の規定の適用がある場合、監査報告は実施報告書に添付しなければならないとされています(同規則43条8項)。
  • 当該事業年度の計算書類等(計算書類・事業報告・これらの附属明細書。監査報告又は会計監査報告を含む場合があります)実施報告書と併せて提出します(整備法127条3項、一般法人法129条1項)。同規則42条は、貸借対照表で実施事業資産を区分し、損益計算書で経常収益・事業費・管理費・経常外収益・経常外費用の区分を設けて実施事業等に係る額を明らかにすることを求めています。

※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。

費用(実費)

整備法にも整備法施行規則にも、これらの申請・届出・提出に関する手数料の定めは確認できませんでした。金額の有無を含め、提出先の認可行政庁にご確認ください。なお、これらは法務局への登記の申請ではないため、登録免許税の対象ではありません。

提出先・提出方法

提出先は「認可行政庁」=整備法45条の認可をした行政庁です(同法123条2項)。認可行政庁は、公益目的支出計画の履行を確保するために必要な範囲内において移行法人を監督するものとされています。どの行政庁が所管かは、公益法人Informationの「行政庁一覧」で確認できます。様式一式や手引きは、同サイトの「手引き・マニュアル・申請書」「公益法人として活動する」の各索引ページにまとめられています。

つまずきやすいポイント

  • 整備法44条・45条の移行認定・移行認可は、施行日から5年の移行期間内に受けるものとされます。整備法附則1項はこの法律を一般社団・財団法人法の施行の日から施行するとしており、その施行日が平成20年12月1日なので、移行期間は平成25年11月30日に満了しました。46条1項は、期間内に受けなかった特例民法法人は満了の日に解散したものとみなし、ただし書で申請中に処分がされない場合を除きます。移行認定・移行認可を新たに申請することは、原則としてできません。唯一残る経路は整備法116条1項で、移行期間内に44条の認定を申請し、満了の日後もその申請に対する処分がされていないときに限り、45条の認可を申請することができるとされています。
  • 軽微な変更かどうかの判定を誤ると手続が変わります。同規則35条3号は、各事業年度の公益目的支出や実施事業収入の額の変更でも、完了予定年月日に完了しなくなることが明らかなものは軽微な変更に当たらないとしており、この場合は届出ではなく変更の認可が必要です。35条3号の変更は、当該事業年度の実施報告書にその旨を明示して提出すれば足り、これで届出をしたものとみなされます(同規則37条3項・4項)。
  • 変更の認可は「変更をしようとするとき」に受けるものとされています(125条1項)。事前の手続ですので、変更を実施する前に済ませてください。また、偽りその他不正の手段により125条1項の変更の認可を受けた者は、6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処するとされています(整備法144条1号)。
  • 実施報告書は提出だけでは足りません。127条1項に違反して記載すべき事項を記載しなかったとき、5項の備置きを怠ったときは理事・監事・清算人に100万円以下の過料(149条)、127条3項に違反して提出せず又は虚偽の記載をして提出したときは50万円以下の過料(151条2号)です。125条3項の変更届出等をせず、又は虚偽の届出をしたときも50万円以下の過料です(151条1号)。
  • 解散して清算をするときは、届出だけでは足りません。整備法130条は、公益目的財産残額があるとき、残余財産のうちその額に相当する財産(残余財産がこれを下回るときは残余財産)を、一般法人法239条にかかわらず認可行政庁の承認を受けて認定法5条20号の者又は公益信託の信託財産に帰属させなければならないとします。承認は残余財産の額の確定後、引渡しまでの間に様式第十一号で申請します(同規則48条)。

よくある質問

変更認可申請と変更届出は、どう使い分けますか。

整備法125条1項は、公益目的支出計画の変更(内閣府令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは認可行政庁の認可を受けなければならないと定めています。他方、同条3項は、名称・住所・代表者の氏名を変更したとき、軽微な変更をしたとき、定款で残余財産の帰属に関する事項や存続期間・解散の事由を定め又は変更したとき、解散(合併による解散を除く)をしたときは、遅滞なく届け出なければならないとしています。軽微な変更の範囲は整備法施行規則35条に定めがあります。

実施報告書はいつまでに、どこへ出しますか。備置きや保存も必要ですか。

整備法127条3項は、毎事業年度の経過後三箇月以内に、当該事業年度の一般社団・財団法人法129条1項に規定する計算書類等及び公益目的支出計画実施報告書を認可行政庁に提出しなければならないと定めています。あわせて同条5項により、一般社団法人である移行法人は定時社員総会の日の1週間(理事会を置く移行法人は2週間)前の日から、一般財団法人である移行法人は定時評議員会の日の2週間前の日から5年間、主たる事務所に備え置きます。さらに同条2項が準用する一般法人法123条4項により、実施報告書は作成した時から10年間保存しなければならないとされています。

公益目的財産残額が零になったら、どうすればよいですか。

整備法124条は、119条2項1号の支出により公益目的財産残額が零となったときは、認可行政庁に公益目的支出計画の実施が完了したことの確認を求めることができると定めています。手続は整備法施行規則34条にあり、様式第四号の請求書に当該事業年度の127条3項の書類を添付して提出します。なお、移行法人が公益法人認定法4条の認定を受けた場合は、その日に124条の確認を受けたものとみなされ、遅滞なくその旨を従前の認可行政庁に届け出るとされています(整備法132条)。

手数料はいくらかかりますか。

整備法にも整備法施行規則にも、これらの申請・届出・提出に関する手数料の定めは確認できませんでした。金額の有無を含め、提出先の認可行政庁にご確認ください。なお、これらは法務局への登記の申請ではないため、登録免許税の対象ではありません。様式一式や手引きは、公益法人Informationの「手引き・マニュアル・申請書」のページにまとめられています。

出典・公式様式の入手先

様式ファイルは発行元(法務局・公証役場)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。最新版を必ず公式ページでご確認ください。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-08-07)。

この書式は、提出先の自治体・都道府県によって様式や必要書類が異なる場合があります。実際の提出前に、提出先の窓口または公式ページで最新の様式・要件をご確認ください。

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