LEGAL AFFAIRS BUREAU
供託書(弁済供託用:地代家賃・損害賠償・解雇予告手当等)
供託書は、金銭などを国の機関である供託所(法務局・地方法務局またはこれらの支局)に預ける「供託」を申請するときに提出する書面です。家賃や地代を受け取ってもらえないときなどに供託をすると、債務者は債務を免れることができます。これを弁済供託といい、地代家賃のほか、解雇予告手当や損害賠償金の供託などにも使われます。
誰が・どんなときに必要?
債権者が受け取りを拒んでいる(受領拒否)、債権者が行方不明で受け取ってもらえない(受領不能)、貸主が亡くなり相続人が分からないなど過失なく債権者を特定できない(債権者不確知)場合に利用できます(民法第494条)。家賃・地代の借主のほか、解雇予告手当や損害賠償金の受け取りを断られた方も対象です。受領拒否を理由とする場合は、原則として先に弁済の提供をしたうえで、債務の履行地にある供託所に申請します。
手続きの流れ
- 1
供託原因に当たるかを確認する
弁済供託ができるのは、受領拒否・受領不能・債権者不確知のいずれかに当たる場合に限られます(民法第494条)。特に受領拒否を理由とする場合は、原則として供託の前に、支払日に賃料を持参して受け取りを求めるなど「弁済の提供」をしていることが必要です。
- 2
管轄の供託所を確認する
弁済供託は、債務の履行地に所在する供託所(法務局・地方法務局またはこれらの支局)に申請します。どこの供託所になるか迷う場合は、法務省サイトの供託所一覧や最寄りの供託所に確認しましょう。
- 3
供託書を作成する
窓口申請では専用のOCR用供託書を使います。用紙は供託の種類ごとに供託所に備え付けられており、郵送で請求することもできます。地代家賃の供託では賃貸物件の所在・地番・構造・種類・賃料・支払日などを記載するため、あらかじめ賃貸借契約書を確認してください。法務省サイトの記載例(損害賠償金・解雇予告手当の例もあります)が参考になります。
- 4
供託所に申請する
供託書に必要書類を添えて窓口に提出します。郵送や、ウェブブラウザから使える「かんたん登記・供託申請」などによるオンライン申請も認められています。法人が供託する場合の資格証明書や、代理人が申請する場合の委任状が必要になることがあります。
- 5
供託金を納付する
申請が受理されたら、ペイジーによる電子納付、振込依頼書による振込、または窓口での現金納付(法務局・地方法務局の本局など一部の供託所に限られます)で供託金を納付します。電子納付は銀行窓口の営業時間外でも利用でき、手数料は基本的にかかりません(金融機関によっては時間外手数料がかかる場合があります)。
- 6
供託書正本を受け取り保管する
供託所で入金が確認されると、供託書正本が交付されます。供託をした事実を示す大切な書類ですので、なくさないように保管してください。被供託者宛ての供託通知書の発送を供託所に請求する場合は、郵便切手を提出します。
主な必要書類
- 供託書(OCR用供託書)(供託の種類ごとの専用用紙。供託所に備え付けられており、郵送で請求することもできます)
- 資格証明書(法人が供託する場合。登記された法人は原則として登記事項証明書の提示を省略できます)
- 委任状(代理人が申請する場合に必要です)
- 郵便切手(供託通知書の発送を請求する場合や、書類の郵送受け取りを希望する場合に必要です)
※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。
費用(実費)
供託の申請自体に手数料はかかりません。ただし、供託する金銭(供託金)そのものの納付が必要なほか、郵送で申請する場合の郵便切手代や、振込方式で納付する場合の振込手数料は申請者の負担です。
提出先・提出方法
債務の履行地に所在する供託所(法務局・地方法務局またはこれらの支局)。窓口のほか、郵送やオンライン(かんたん登記・供託申請など)でも申請できます。
つまずきやすいポイント
- 弁済供託ができるのは受領拒否・受領不能・債権者不確知の場合に限られます(民法第494条)。これらに当てはまらない事情では供託できないため、まず供託原因を確認しましょう。
- 「受領拒否」を理由とするには、原則として供託の前に弁済の提供(支払日に持参して受け取りを求めるなど)が必要です。家賃の値上げを要求されただけでは受領拒否が明確とはいえないとされています。
- 供託書は供託の種類ごとに専用のOCR用紙が分かれています。地代家賃の弁済供託用とその他の金銭供託用などで用紙が異なるため、どの用紙を使うか分からないときは窓口で確認しましょう。
- 地代家賃の供託では、賃貸物件の所在・地番・構造・種類・賃料・支払日などを供託書に記載します。賃貸借契約書を手元に用意してから作成しないと、記載漏れや誤記が起きやすくなります。
- 窓口で現金納付ができるのは法務局・地方法務局の本局など一部の供託所に限られます。それ以外の供託所では、ペイジーによる電子納付、振込、または日本銀行本支店・代理店への納付になります。
よくある質問
供託にお金(手数料)はかかりますか?
供託の申請自体には手数料はかかりません。ただし、供託金そのものを納付する必要があるほか、郵送で申請する場合の郵便切手代や、振込方式で納付する場合の振込手数料は自己負担です。
オンラインで供託できますか?
できます。ウェブブラウザから利用できる「かんたん登記・供託申請」や申請用総合ソフトによるオンライン申請が可能で、供託金はペイジー対応のATMやインターネットバンキングで納付できます。
家賃の値上げを求められて困っています。いくら供託すればよいですか?
借主が相当と認める額の賃料を提供し、その受け取りを拒否されたときは、その額について「受領拒否」を原因とする供託ができるとされています。受領を拒む意思が明確かどうかは事案ごとの判断になるため、迷う場合は供託所に確認してください。
供託したことは相手(債権者)にどう伝わりますか?
供託者は、供託所に対して被供託者宛ての「供託通知書」の発送を請求できます。この場合は、郵便切手の提出が必要です。
出典・公式様式の入手先
様式ファイルは発行元(法務局・公証役場)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。最新版を必ず公式ページでご確認ください。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-07-30)。
法務局・公証役場の他の書式
- 株式会社設立登記申請書(発起設立・取締役会設置あり/なし)
- 株式会社設立登記申請書(募集設立)
- 株式会社変更登記申請書(商号の変更)
- 株式会社変更登記申請書(目的の変更)
- 株式会社本店移転登記申請書(管轄内/管轄外)
- 株式会社役員変更登記申請書(就任・辞任・重任・住所氏名変更 各様式)
- 株式会社変更登記申請書(募集株式発行=増資)
- 株式会社変更登記申請書(資本金の額の減少=減資)
- 株式会社変更登記申請書(公告方法の変更)
- 株式会社解散及び清算人選任登記申請書
- 株式会社清算結了登記申請書
- 株式会社会社継続登記申請書(みなし解散対応含む)
※ 本ページは一般的な情報提供であり、個別の法律判断ではありません。掲載内容は法務局・公証役場が公開する公式情報に基づく概要です。様式・要件は改版される場合がありますので、必ず公式ページで最新版をご確認ください。当サイトは様式ファイルをホスティングしていません。