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株式会社設立登記申請書(募集設立)

株式会社設立登記申請書(募集設立)は、発起人が設立時発行株式を引き受けるほか、引き受ける者を募集して会社をつくる方法(会社法25条1項2号)で使う申請書です。株式会社は、本店の所在地で設立の登記をすることによって成立します(同法49条)。発起設立との大きな違いは、払込みの証明が銀行等の作成した払込金保管証明書になる点(商業登記法47条2項5号かっこ書き・会社法64条1項)と、創立総会及び種類創立総会の議事録が必要になる点(商業登記法47条2項9号)です。

全国統一様式発行:法務局最終確認:2026-07-31

誰が・どんなときに必要?

申請人は、会社を代表すべき者、つまり設立時代表取締役です(商業登記法47条1項)。代理人に委任して申請することもでき、その場合は委任状を添付します(同法18条)。ただし、登記の申請手続について報酬を得て代理することを業として行えるのは、司法書士及び弁護士に限られます(司法書士法3条1項1号・73条1項)。登記は、創立総会の終結の日など会社法911条2項各号に掲げる日のうち、いずれか遅い日から2週間以内に申請します。

手続きの流れ

  1. 1

    定款を作成し、公証人の認証を受ける

    定款は、公証人の認証を受けなければ効力を生じません(会社法30条1項)。認証手数料は資本金の額等に応じて3万円・4万円・5万円です(公証人手数料令35条)。同条1号の1万5千円は、発起人が設立時発行株式の全部を引き受ける旨の定めがあることなどが条件なので、募集設立では当たりません。認証の際は、実質的支配者となるべき者の氏名・住居・生年月日と、その者が暴力団員等に該当するかどうかの申告を求められます(公証人法施行規則46条1項)。

  2. 2

    設立時募集株式の内容を決め、申込みと割当てを行う

    募集をする旨を定めるには、発起人全員の同意が必要です(会社法57条2項)。設立時募集株式の数、払込金額、払込みの期日又はその期間なども、発起人全員の同意で定めます(58条1項・2項)。申込みをしようとする者には払込みの取扱いの場所などを通知し(59条1項)、申込者は氏名・住所と引き受けようとする株式数を記載した書面を交付します(59条3項)。総数の引受けを行う契約を結ぶ場合は、申込み・割当ての規定は適用されません(61条)。

  3. 3

    払込みを受け、銀行等から払込金保管証明書の交付を受ける

    引受人は、期日又は期間内に、発起人が定めた銀行等の払込みの取扱いの場所で、払込金額の全額を払い込みます(会社法63条1項)。発起人は、その銀行等に対して金銭の保管に関する証明書の交付を請求できます(64条1項)。証明書を交付した銀行等は、記載が事実と異なることや、払い込まれた金銭の返還に関する制限があることを、成立後の株式会社に対抗することができません(同条2項)。

  4. 4

    創立総会を開き、設立時取締役等の選任と調査報告を行う

    発起人は、払込みの期日又は期間の末日のうち最も遅い日以後、遅滞なく創立総会を招集します(会社法65条1項)。設立時取締役・設立時監査役などの選任は、創立総会の決議によって行わなければなりません(88条1項)。設立時取締役等は、選任後遅滞なく、払込みが完了していることや設立手続が法令・定款に違反していないことなどを調査し、その結果を創立総会に報告します(93条1項・2項)。

  5. 5

    申請書と登記すべき事項を作成する

    申請書には、商号・本店・代表者の氏名及び住所、登記の事由、登記すべき事項、登録免許税の額と課税標準の金額、登記所の表示などを記載します(商業登記法17条2項)。記載例は、登記の事由を「令和○年○月○日募集設立の手続終了」とするよう案内しています。登記すべき事項は会社法911条3項各号によります(取締役は氏名、代表取締役は氏名及び住所です。同項13号・14号)。

  6. 6

    収入印紙を貼り、本店の所在地を管轄する登記所へ提出する

    登録免許税は収入印紙又は領収証書で納付し、収入印紙は貼付台紙に貼ります。書面申請で申請書や委任状に押印するときは、登記所に提出している印鑑を押します(商業登記規則35条の2第1項・2項)。会社の印鑑は印鑑届書で提出します。申請書が複数ページになるときは、申請書に押印した人が各ページのつづり目に契印します。法務局は、補正の連絡のため日中つながる電話番号を書くよう案内しています。なお、登記手続が完了するまでの間は、原則として登記事項証明書・印鑑証明書は発行されません。

主な必要書類

  • 定款公証人の認証を受けたもの(商業登記法47条2項1号・会社法30条1項)。
  • 発起人の同意書登記すべき事項につき発起人全員の同意等を要するとき(商業登記法47条3項)。
  • 設立時募集株式の引受けの申込みを証する書面(株式申込書)商業登記法47条2項2号。会社法61条の契約を証する書面でも可。
  • 払込金保管証明書銀行等の払込みを取り扱う機関が作成したもの(商業登記法47条2項5号かっこ書き・会社法64条1項)。
  • 創立総会及び種類創立総会の議事録商業登記法47条2項9号。
  • 設立時代表取締役を選定したことを証する書面商業登記法47条2項7号。
  • 設立時取締役・設立時代表取締役・設立時監査役の就任承諾書商業登記法47条2項10号。記載例1-4は、創立総会の席上で就任を承諾し、その旨と被選任者の住所が議事録に記載されているときは別途の添付を要しないとしています(申請書に「就任承諾書は、創立総会議事録の記載を援用する。」と記載)。省略する場合でも印鑑証明書・本人確認証明書は別途必要です。
  • 印鑑証明書・本人確認証明書取締役会を設置しない会社は設立時取締役、取締役会設置会社は設立時代表取締役の印鑑証明書(商業登記規則61条4項・5項)。印鑑証明書を添付しない設立時取締役・設立時監査役は本人確認証明書(同条7項)。
  • 資本金の額の計上に関する証明書商業登記規則61条9項。記載例は、出資される財産が金銭のみの場合は添付不要としています。

※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。

費用(実費)

登録免許税は、課税標準を資本金の額とし、税率は1000分の7です。これによって計算した税額が15万円に満たないときは、申請件数1件につき15万円になります(登録免許税法別表第一24号(一)イ)。記載例は、100円未満の端数は切り捨て、収入印紙又は領収証書で納付すると案内しています。このほか、定款の認証手数料が資本金の額等に応じて3万円・4万円・5万円かかります(公証人手数料令35条)。また、紙の定款で認証を受ける場合は、公証人が保存する定款の原本に印紙税4万円がかかります(印紙税法別表第一6号。同号の非課税物件欄は、公証人が保存するもの以外の定款を非課税としています)。電磁的記録による定款(電子定款)は課税文書に当たらないため、この4万円はかかりません。

提出先・提出方法

本店の所在地を管轄する登記所(法務局・地方法務局とその支局・出張所)へ提出します。記載例の宛先欄は「○○法務局 ○○支局(出張所) 御中」です。申請方法には、オンライン申請と書面申請があり、書面申請には通常の書面申請のほかにQRコード(二次元バーコード)付き書面申請があります。

つまずきやすいポイント

  • 払込みの証明書を発起設立と同じにしないでください。募集設立では、商業登記法47条2項5号のかっこ書きにより、銀行等が作成した払込金保管証明書を添付します。発起設立で用いる「払込みがあったことを証する書面」の方式とは異なります。
  • 法務局は「登記すべき期間内に登記を怠り、その後に登記申請をする場合であっても、そのことだけをもって申請が却下されることはありませんが、会社・法人の代表者に対して、裁判所から100万円以下の過料に処される可能性があります」と案内しています(会社法976条1号)。
  • 定款認証手数料の1万5千円を前提にしないでください。公証人手数料令35条1号でこの額が使えるのは、発起人が設立時発行株式の全部を引き受ける旨の定めがある場合などです。募集設立では当たらないため、3万円・4万円・5万円のいずれかになります。
  • 議事録の記載を援用して就任承諾書を省略するときは、就任を承諾した旨だけでなく、被選任者の住所も議事録に記載されている必要があります(記載例1-4)。省略する場合でも、印鑑証明書や本人確認証明書は別途必要です。
  • 印鑑証明書が必要な人は機関設計で変わります。取締役会を設置しない会社は設立時取締役について(商業登記規則61条4項)、取締役会設置会社は設立時代表取締役について(同条5項)必要です。印鑑証明書を添付しない設立時取締役・設立時監査役には、本人確認証明書が必要です(同条7項)。

よくある質問

発起設立とは何が違いますか。

株式会社は、発起人が設立時発行株式の全部を引き受ける方法と、発起人が引き受けるほかに引受人を募集する方法のいずれかで設立できます(会社法25条1項)。募集設立は後者です。添付書面では、払込みの証明が銀行等の払込金保管証明書になる点(商業登記法47条2項5号かっこ書き)と、創立総会及び種類創立総会の議事録が加わる点(同項9号)が大きな違いです。設立時取締役等の選任も創立総会の決議で行います(会社法88条1項)。

会社の設立年月日はいつになりますか。

株式会社は、その本店の所在地において設立の登記をすることによって成立します(会社法49条)。法務局も「会社の設立年月日は、登記所(法務局)が当該会社の設立登記申請を受け付けた日ということになります」と案内しています。なお、登記手続が完了するまでの間は、原則としてその会社の登記事項証明書・印鑑証明書は発行されません。

登録免許税のほかに、どんな費用がかかりますか。

登録免許税は資本金の額の1000分の7で、この額が15万円に満たないときは申請1件につき15万円です(登録免許税法別表第一24号(一)イ)。このほか、定款の認証手数料が資本金の額等に応じて3万円・4万円・5万円かかります(公証人手数料令35条)。紙の定款で認証を受ける場合は、公証人が保存する原本に印紙税4万円がかかります(印紙税法別表第一6号)。電磁的記録による定款(電子定款)は課税文書に当たらないため、この4万円はかかりません。

申請書や添付書面に不備があったらどうなりますか。

法務局は「必要な添付書面が不足している、申請書や添付書面に記載した内容に誤りがあるといった不備があった場合には、登記所から申請人又はその代理人に連絡します」と案内しており、これを補正と呼んでいます。不備の内容によっては、補正を求められたり、申請が却下されたりすることがあります。そのため、申請書には日中つながる電話番号を記載しておきます。

出典・公式様式の入手先

様式ファイルは発行元(法務局・公証役場)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。最新版を必ず公式ページでご確認ください。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-07-31)。

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