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旅館業許可申請書(ホテル・旅館・簡易宿所)
旅館業許可申請書は、旅館業法の許可を受けるために提出する書類です。営業の種別は旅館・ホテル営業、簡易宿所営業、下宿営業の3つで、営業施設ごとに許可が必要です。許可権者は施設所在地の都道府県知事(保健所を設置する市・特別区では市長・区長)です。【地域差あり】記載事項は施行規則で共通ですが、様式と添付書類は自治体ごとに異なります。参照した厚生労働省の手引きは平成30年6月改訂版で、罰則や欠格事由は改正前の記述のままです。この2点は本文が引用する現行条文によります。
| 申請者 | 旅館業を営もうとする個人・法人 |
|---|---|
| 期限 | 営業を始める前(施設検査を経て許可) |
| 費用 | 自治体の条例で定める手数料(登録免許税なし) |
| 提出先 | 施設所在地の都道府県知事(保健所設置市・特別区は市長・区長) |
| 様式 | 自治体ごとの許可申請書+構造設備の図面 |
誰が・どんなときに必要?
旅館業を営もうとする者(個人・法人のいずれも)が、営業を始める前に申請します。許可を受けないで旅館業を営んだ場合は、裁判所から6か月以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、またはその併科に処される可能性があります(旅館業法10条1号)。施設の工事や建築基準法・消防法への対応と並行して進めるため、厚生労働省の手引きでは申請前の事前相談が案内されています。旅館業法3条1項ただし書により、旅館・ホテル営業または簡易宿所営業の許可を受けた者が同じ施設で下宿営業を営む場合は、この許可は要しません。
手続きの流れ
- 1
保健所に事前相談する
厚生労働省の手引きでは、許可申請の前に事前相談を求めている自治体が多いとされています。相談先は施設所在地を管轄する保健所です。相談では、施設の所在地、施設の図面、建築基準法への適合状況(用途変更の建築確認が必要となる場合があります)、消防法への適合状況を確認されます。マンション管理規約で民泊が禁止されていないかも確認事項です。【地域差あり】申請前に別途事前審査を行う自治体もあり、進め方は提出先の保健所の案内によります。
- 2
営業の種別と構造設備基準を確認する
旅館業法施行令が種別ごとの構造設備基準を定めています。旅館・ホテル営業は1客室の床面積が7平方メートル以上(寝台を置く客室は9平方メートル以上)です。簡易宿所営業は客室の延床面積が33平方メートル以上です(申請にあたって宿泊者の数を10人未満とする場合は3.3平方メートルに宿泊者数を乗じた面積以上)。【地域差あり】各種別に「その他都道府県(保健所設置市・特別区は市・特別区)が条例で定める構造設備の基準に適合すること」が置かれています。条例の上乗せも対象です。
- 3
玄関帳場(フロント)の要件を確認する
旅館・ホテル営業では、面接に適する玄関帳場その他厚生労働省令の基準に適合する設備が必要です。施行規則は、緊急時に迅速な対応を可能とする設備と、宿泊者名簿の正確な記載・客室の鍵の適切な受渡し・宿泊者以外の出入りの確認を可能とする設備を基準としています。厚生労働省は衛生等管理要領を改正し、本人確認の代替方法に自動チェックイン機器等による照合を追加しました。【地域差あり】条例改正が必要な自治体もあり、フロント不設置の可否は提出先の自治体の定めによります。
- 4
申請書と図面を作成する
旅館業法施行規則1条は、申請者の住所・氏名・生年月日、営業施設の名称および所在地、営業の種別を記載事項と定めています。法人は名称、事務所所在地、代表者の氏名および定款または寄附行為の写しです。施設が施行規則5条1項に該当するときはその旨、構造設備の概要、旅館業法3条2項各号(欠格事由)に該当することの有無も記載します。あわせて、構造設備を明らかにする図面の添付を求めています。記載事項は省令で共通ですが、書き込む様式は自治体が用意するものを使います。
- 5
保健所に申請書を提出し、手数料を納める
営業施設所在地を管轄する都道府県知事(保健所を設置する市または特別区にあっては市長・区長)に提出します。厚生労働省の手引きでは、原則として許可申請書、営業施設の図面、その他自治体が条例等で定める書類の提出と手数料が必要とされています。【地域差あり】手数料は条例で定められ、金額・納付方法・提出部数は提出先の自治体の定めによります。
- 6
施設検査を受け、許可後の義務に備える
施設が構造設備基準に適合していることを確認するため、保健所職員等による立入検査が行われます。厚生労働省の手引きでは、構造設備基準を満たしていることが確認されるまでは許可を取得することはできないとされています。検査の日程調整が必要なため、開業予定日までの期間は検査を含めて見込みます。許可後は衛生措置や宿泊者名簿などの義務が生じます。
主な必要書類
- 営業施設の構造設備を明らかにする図面(施行規則で添付が定められています。)
- 定款または寄附行為の写し(法人が申請する場合)(施行規則に掲げられています。)
- その他自治体が条例等で定める書類(【地域差あり】様式・添付書類・部数は自治体ごとに異なり、事前相談で示されます。)
- 建築基準法・消防法への適合状況や管理規約に関する確認資料(厚生労働省の手引きが事前相談時の確認事項として挙げるもので、法定の添付書類ではありません。)
※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。
費用(実費)
厚生労働省の手引きでは、許可申請にあたって書類の提出と手数料が必要とされていますが、金額は手引きには示されていません。国が全国共通の標準額を定める「地方公共団体の手数料の標準に関する政令」(平成12年政令第16号)には、旅館業法の許可に関する項目が置かれていません。国が定める標準額はありません。手数料は、地方自治法228条1項に基づき都道府県・保健所設置市・特別区の条例で定められます。金額と納付方法は提出先の自治体の定めによります。旅館業の許可は知事(市長・区長)の許可であり、登録免許税法別表第一に対応する項目がないため登録免許税は課されません。別表第一の宿泊関連の項目は、国際観光ホテル整備法の登録など別制度のものです。大臣の許可・登録に登録免許税がかかる建設業許可などとは、この点が異なります。
提出先・提出方法
営業施設所在地を管轄する都道府県知事に提出します。保健所を設置する市または特別区にあっては、市長または区長が提出先です。厚生労働省のQ&Aでも、使用する予定の施設が所在する都道府県(保健所を設置する市、特別区を含む)で申請の受付や事前相談等を行っていると案内されています。実務の窓口は保健所の生活衛生担当課などです。【地域差あり】窓口の名称・担当課・受付方法は自治体ごとに異なります。
つまずきやすいポイント
- 「宿泊料」という名目を避ければ許可が不要になる、という理解は誤りです。厚生労働省のQ&Aでは、実質的に寝具や部屋の使用料とみなされる休憩料、寝具賃貸料、クリーニング代、光熱水道費、室内清掃費なども宿泊料に含まれるとされています。無許可営業は旅館業法の罰則の対象です。
- 農家民宿や季節営業には構造設備基準の特例があります。施行規則5条1項が掲げる施設には、旅館・ホテル営業の客室床面積・玄関帳場と簡易宿所営業の33平方メートルの基準が適用されません。該当するのは季節営業のキャンプ場・スキー場等の施設、交通が著しく不便な地域の利用度の低い施設、一時的に営業する施設です。農林漁業体験民宿業に係る施設には33平方メートルの基準が適用されません。該当時は申請書にその旨を記載します。
- 立地に制約があります。旅館業法は、学校(大学を除く)・幼保連携型認定こども園・児童福祉施設等の敷地の周囲おおむね100メートルの区域内に制限を置いています。清純な施設環境が著しく害されるおそれがあると認めるときは、許可を与えないことができるとしています。この区域内では知事等があらかじめ学校の所管庁等の意見を求めるものとされ、所要期間は立地により変わります。見込みは提出先の保健所の案内によります。
- 許可後の届出は忘れやすい点です。施行規則4条は、申請書の記載事項(営業の種別を除く)に変更があったとき、営業の全部もしくは一部を停止・廃止したときは10日以内に届け出るとしています。商号変更・本店移転・代表者交代の登記をしたときも、届出が要るかどうかを確かめます。期限が地方自治法4条の2第1項の地方公共団体の休日に当たるときは、その翌日が期限とみなされます。
- 営業を譲り受ける・合併する・相続する場合は、届出ではなく「承認」の手続です。旅館業法は、譲渡人と譲受人が知事の承認を受けたときに譲受人が営業者の地位を承継すると定めています。法人の合併・分割と相続も承認を要します(相続は被相続人の死亡後60日以内の申請)。承認を受けないまま引き継いだ場合、許可は承継されません。
よくある質問
民泊をしたいのですが、旅館業の許可が必要ですか。
厚生労働省のQ&Aでは、「宿泊料を受けて人を宿泊させる営業」に当たるときは旅館業法の許可が必要とされています。住宅宿泊事業法の届出を行う場合や、国家戦略特別区域法の特区民泊の認定を受ける場合は除かれます。住宅宿泊事業は人を宿泊させる日数が年間180日を超えないものとされ、条例でさらに短縮される場合があります。これを超えて民泊を行うには原則として旅館業法の許可が必要です。種別の判断を含め、施設ごとの扱いは提出先の保健所が示します。
許可に有効期間はありますか。更新は必要ですか。
旅館業法・旅館業法施行令・旅館業法施行規則の全文には、許可の有効期間や更新に関する規定は置かれていません。許可は期間の満了によって失効するものではなく、施行規則4条の営業の廃止の届出や、旅館業法8条の規定による許可の取消しなどの事由によって終了します。営業開始後も、条例で定める衛生措置の基準の遵守や、知事等による報告徴収・立入検査の対象となります。
営業を始めた後にはどのような義務がありますか。
旅館業法4条により、営業者は換気・採光・照明・防湿・清潔その他宿泊者の衛生に必要な措置を講じる義務があります。その基準は都道府県が条例で定めます。宿泊者名簿は、旅館業法6条と施行規則4条の2により作成の日から3年間保存します。宿泊の拒否は旅館業法5条1項各号に該当する場合に限られます。旅館業法5条は、みだりに宿泊を拒まず理由を丁寧に説明できるようにすることも定めています。旅館業法4条の2により、特定感染症国内発生期間には協力を求めることができます。旅館業法4条3項と施行令3条により、善良の風俗を害する文書・図画等の掲示や備付けも禁じられています。旅館業法5条1項・6条1項に違反した場合は、裁判所から50万円以下の罰金に処される可能性があります(旅館業法11条1号)。
申請してからどのくらいで許可が出ますか。
厚生労働省の手引き(簡易宿所営業向け・平成30年6月改訂版)には、標準的な期間の記載があります。「申請から許可までの標準的な期間は、数週間程度です(地域や時期等により差があります)」です。実際には事前相談や施設検査の日程、他法令への対応状況によって変わります。【地域差あり】標準処理期間を独自に定めている自治体もあり、開業予定日から逆算する基準は提出先の自治体が示す期間です。
出典・公式様式の入手先
様式ファイルは発行元(国交省・観光庁)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-09-19)。
この書式は、提出先の自治体・都道府県によって様式や必要書類が異なる場合があります。最新の様式と要件は、提出先の窓口または上記の公式ページで確認できます。
国交省・観光庁の他の書式
- 建設業許可申請書(新規・許可換え新規・般特新規・業種追加・更新)
- 経営事項審査(経審)申請書一式(経営規模等評価・総合評定値請求)+添付様式集
- 解体工事業登録申請書(建設リサイクル法)
- 宅地建物取引業免許申請書(新規・更新・免許換え)
- 宅建業 免許証書換え交付・再交付申請書/廃業等届出書/営業保証金供託届出書
- 建築士事務所登録申請書(新規・更新・変更・廃業届)
- 住宅宿泊事業(民泊)届出書
- 旅行業登録申請書(第1種=観光庁長官/第2種・第3種=都道府県知事/地域限定)
- 旅行業者代理業登録申請書
- 全国通訳案内士登録申請書
- 一般貨物自動車運送事業経営許可申請書
- 貨物軽自動車運送事業経営届出書
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