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土壌汚染対策法 土地の形質変更届出書
土壌汚染対策法4条1項に基づく届出書(施行規則の様式第六)です。一定規模以上の「土地の形質の変更」(掘削や盛土)をしようとする者が、着手する日の30日前までに都道府県知事へ届け出ます。規模は原則3,000平方メートル以上ですが、①現に有害物質使用特定施設がある工場・事業場の敷地と、②その施設の使用が廃止された敷地(法3条1項本文の報告をした敷地・同項ただし書の確認を受けた土地を除く)は900平方メートル以上です(施行規則22条)。届出後、調査の報告を命じられることがあります(法4条3項)。
誰が・どんなときに必要?
届け出るのは「土地の形質の変更をしようとする者」で、施行通知はこれを施行計画の内容を決定する者とし、請負では一般に発注者が該当するとしています。期限は着手する日の30日前までで、同通知は契約事務や設計等の準備行為の着手日は含まないとしています。法3条1項ただし書の確認に係る土地、施行規則25条の軽易な行為等、非常災害の応急措置は対象外です(法4条1項1〜3号)。ただし確認に係る土地では、代わりに当該土地の所有者等があらかじめ法3条7項の届出(様式第六)をします(900平方メートル未満の形質変更など施行規則21条の4の行為を除く)。知事は調査結果の報告を命ずるものとされています(法3条8項)。
手続きの流れ
- 1
対象になるかを面積で確かめる
面積は原則3,000平方メートル以上ですが、①現に有害物質使用特定施設が設置されている工場・事業場の敷地、②その使用が廃止された有害物質使用特定施設に係る工場・事業場の敷地(法3条1項本文の報告をした敷地・同項ただし書の確認を受けた土地を除く)は900平方メートル以上です(施行規則22条)。②には、操業終了後まだ調査結果を報告していない土地や確認を申請中の土地が含まれます。環境省のチラシは、盛土・仮置き・舗装の撤去や敷設・地盤改良の区域も面積に加算するとしています。
- 2
除外に当たらないかを確認する
施行規則25条1号の軽易な行為は、①区域外への土壌の搬出、②土壌の飛散又は流出、③深さ50センチメートル以上、の「いずれにも該当しない」ことが必要です。ほかに、土壌を区域外へ搬出しないことを条件に、農業を営むために通常行われる行為(施行通知は日常的に反復される耕起・収穫等をいい、通常の土木工事と同視できる土地改良事業は含まないとします)と林業の作業路網の整備が(同条2号・3号)、条件なしに鉱山関係の土地や知事が指定した土地での形質の変更が(同条4号・5号)挙げられています。
- 3
様式第六の届出書を作成する
記載事項は、法4条1項により土地の形質の変更の場所と着手予定日、施行規則24条により氏名又は名称及び住所(法人は代表者の氏名)、対象となる土地の所在地、対象となる土地の面積及び形質の変更に係る部分の深さです。900平方メートル基準が適用される①②の敷地では、工場名、施設の種類と設置場所、取り扱っていた特定有害物質の種類も書きます。様式第六は環境省ガイドラインのAppendix16に収録されています。
- 4
図面と所有者等の書面を添える
添付は、形質の変更をしようとする場所を明らかにした平面図・立面図・断面図と、届出者が土地の所有者等でない場合の登記事項証明書その他所有者等の所在が明らかとなる書面です(施行規則23条2項)。施行通知は、図面には掘削部分と盛土部分が区別して表示されていることを要するとしています。所有者等を示す書面は登記事項証明書に限られません。
- 5
着手30日前までに提出する
提出先は都道府県知事ですが、施行令10条により指定都市・中核市の長等(同令附則の読替えにより施行時特例市の長を含む)が事務を行う区域があります。窓口は環境省の届出・相談窓口ページから土地のある市区町村を選んで確認できます。範囲が2以上の知事等の管轄にまたがるときは、環境省Q&Aが、同じ内容の届出書をそれぞれに提出させるよう都道府県等に示していますので、各提出先に届け出てください。
- 6
調査命令の可能性に備える
都道府県知事は、届出に係る土地が施行規則26条の基準に該当すると認めるときは、指定調査機関に調査させて結果を報告すべきことを当該土地の所有者等に命ずることができます(法4条3項)。土地の所有者等の全員の同意を得て自主的な調査結果を届出に併せて提出した場合は、原則としてこの命令の対象となりません(法4条2項・3項)。ただし施行通知は、調査の方法や結果に不備がある場合や着手時点の汚染の状態を反映していない場合は、提出がされていないものとして命令できるとしています。
主な必要書類
- 土地の形質の変更をしようとする場所を明らかにした平面図・立面図・断面図(施行規則23条2項1号。施行通知は、掘削部分と盛土部分が区別して表示されていることを要するとしています。)
- 登記事項証明書その他の当該土地の所有者等の所在が明らかとなる書面(施行規則23条2項2号。届出者が土地の所有者等でない場合に必要です。環境省Q&Aは、所在を明らかにする書面であれば写しの添付による運用をすることは差し支えないとしています。)
- (登記上の所有者と実際の所有者が異なる場合)固定資産税の支払を証明する書類など(環境省Q&Aが想定例として挙げているものです。実際に何を添えるかは提出先に確認してください。)
- (相続が生じている場合)戸籍謄本及び住民票の写しなど相続人であることを証する書類(環境省Q&Aが挙げる運用です。)
- (任意)土地の所有者等の全員の同意書(法4条2項により自主的な調査結果を併せて提出する場合。届出に係る形質の変更の場所を記載した書面によります(施行規則25条の2)。)
- (任意)土壌汚染状況調査結果報告書(様式第七)及び汚染状態を明らかにした図面(法4条2項により届出に併せて提出する場合。提出があれば原則として法4条3項の調査報告命令の対象となりませんが、施行通知は調査の方法や結果に不備がある場合等は命令できるとしています。)
※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。
費用(実費)
土壌汚染対策法にも同法施行規則にも、この届出の手数料に関する規定は置かれていません。「地方公共団体の手数料の標準に関する政令」にも土壌汚染対策法の届出の項はなく、登録免許税法別表第一にも該当する項がないため登録免許税も生じません。ただし、添付する登記事項証明書の取得費用や図面の作成費用などの実費は別に必要です。手数料の要否や運用の細部は提出先の窓口でご確認ください。
提出先・提出方法
提出先は都道府県知事です。ただし土壌汚染対策法施行令10条により、指定都市の長、中核市の長、及び市川市・松戸市・市原市・町田市・藤沢市・徳島市の長がこの事務を行うこととされています。さらに同令附則の読替えにより、地方自治法の一部を改正する法律(平成26年法律第42号)附則2条にいう施行時特例市の長も同様にこの事務を行います。実際の窓口は、環境省「土壌汚染対策法に基づく届出・相談窓口」のページで土地のある市区町村を選ぶと確認できます。届出の手数料に関する法令上の定めはありません(添付書類の取得費用などの実費は別に必要です)。
つまずきやすいポイント
- 期限は着手する日の30日前までです。施行通知は「着手する日」を形質の変更そのものに着手する日とし、契約事務や設計等の準備行為は含まないとしています。届出をせず、又は虚偽の届出をして形質の変更をした者は、法66条2号により三月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処せられます(法人等には法68条の両罰規定があります)。
- 工区や発注年度が分かれていても、同一の事業の計画や目的の下で行われるものか、個別の行為の時間的近接性、実施主体等を総合的に判断して面積を合計するとされ、飛び地でも合算されることがあります。また、有害物質使用特定施設の使用を廃止した後、まだ法3条1項の報告や確認が済んでいない敷地では基準が900平方メートルに下がります。
- 施行規則25条1号の除外は、区域外への土壌搬出・土壌の飛散又は流出・深さ50センチメートル以上の3つの「いずれにも該当しない」ことが条件で、一つでも当たれば除外されません。深さは最も深い部分で判断し、環境省のチラシは杭打ちや鋼矢板打設も50センチメートル以上の判断に含むとしています。
- すでに区域指定を受けた土地は条文が変わります。形質変更時要届出区域内は法12条1項で着手する日の14日前までの届出、要措置区域内は法9条で土地の形質の変更が原則禁止です。法4条の30日前と混同しないでください。
- 届出後に法4条3項の調査報告命令が出されることがあります。この命令に違反した者は法65条1号により一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金です。届出をしたら終わりではなく、命令の有無と報告期限を確認してください。命令の名宛人は土地の所有者等なので、届出者が所有者等でない場合は、届出前に所有者等へ十分に説明するよう施行通知は求めています。
よくある質問
届出に手数料はかかりますか。
土壌汚染対策法にも施行規則にも、この届出の手数料に関する規定は置かれていません。地方公共団体の手数料の標準に関する政令にも土壌汚染対策法の届出の項はなく、登録免許税もかかりません。ただし、添付する登記事項証明書の取得費用や図面の作成費用などの実費は別に必要です。運用の細部は提出先の窓口で確認してください。
操業を終えた工場の跡地です。3,000平方メートル未満なら届出は不要ですか。
面積の基準が900平方メートルに下がることがあります。施行規則22条は、①現に有害物質使用特定施設が設置されている工場・事業場の敷地に加え、②その使用が廃止された有害物質使用特定施設に係る工場・事業場の敷地(法3条1項本文の報告をした敷地及び同項ただし書の確認を受けた土地を除く)を900平方メートル以上としています。②には、廃止後まだ調査結果を報告していない土地や、同項ただし書の確認を申請中でまだ受けていない土地が含まれます。該当すれば900平方メートル以上で届出が必要です。
盛土だけの工事も届出が必要ですか。
環境省の施行通知は「いわゆる掘削と盛土の別を問わず」面積が基準以上であれば届出が義務付けられるとし、同省のチラシも面積要件に盛土の区域を加算するとしています。環境省Q&Aも、掘削土壌の敷地内での仮置きは盛土に該当するため面積に含めるとし、砂利を地面に盛る行為も法4条1項の土地の形質の変更に当たるとしています。同じ通知には盛土のみなら届出は不要と読める記述もありますが、これは法4条3項の調査報告命令の趣旨を説明する文脈に置かれ、通知自身が命令の対象となる土地の項を参照させています。盛土のみの工事も面積に算入して届出をする前提で準備してください。
届出後に工事の面積が変わったらどうなりますか。
環境省Q&Aは、工事の施行途中で計画変更し面積が変わったとしても届け出た範囲内に収まるように、形質の変更がなされる範囲については広めに届出をするよう都道府県等に示しています。また、工事着手後に面積が変更となった場合については、残工事区の規模を基準として法4条1項の届出の要否を判断するよう示しています。ただしこれは工事着手後に計画が変わった場合の取扱いで、同一の事業を工区や発注年度で分けたときは、計画・目的の同一性や個別の行為の時間的近接性、実施主体等から面積を合算して判断されるとされています。残工事区の規模だけで自己判断せず、提出先にご確認ください。
出典・公式様式の入手先
様式ファイルは発行元(都道府県・市区町村)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。最新版を必ず公式ページでご確認ください。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-08-05)。
この書式は、提出先の自治体・都道府県によって様式や必要書類が異なる場合があります。実際の提出前に、提出先の窓口または公式ページで最新の様式・要件をご確認ください。
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