PREFECTURES & CITIES
温泉掘削・増掘・動力装置設置・利用許可申請書
温泉法に基づく許可申請の解読ガイドです。温泉をゆう出させる目的で土地を掘削するには法3条1項の許可、湧出路の増掘や湧出量を増加させるための動力の装置には法11条1項の許可、温泉を公共の浴用・飲用に供するには法15条1項の許可が必要です。これらは別々の許可で、申請先も同じとは限りません。掘削・増掘・動力の装置の許可には2年の有効期間があります(法5条1項)。許可を受けずに行った場合の罰則も定められています。
誰が・どんなときに必要?
掘削の許可を申請できるのは、温泉をゆう出させる目的で土地を掘削しようとする者のうち、掘削に必要な土地を掘削のために使用する権利を有する者です(法3条2項)。増掘・動力の装置は、温泉の湧出路を増掘し、または湧出量を増加させるために動力を装置しようとする者が対象です(法11条1項)。利用の許可は、温泉を公共の浴用または飲用に供しようとする者が対象です(法15条1項)。いずれも工事や利用を始める前に許可を受ける必要があります。
手続きの流れ
- 1
どの許可が必要かを切り分ける
掘削(法3条1項)、増掘と動力の装置(法11条1項)、公共の浴用・飲用への利用(法15条1項)は、それぞれ独立した許可です。法11条1項は「温泉のゆう出路を増掘し、又は温泉のゆう出量を増加させるために動力を装置しようとする者」を対象としています。動力の装置については、法11条3項により、可燃性天然ガスによる災害防止の技術上の基準(法4条1項2号)が準用から除かれています。
- 2
提出先を確かめる
掘削・増掘・動力の装置の許可は都道府県知事に申請します(法3条1項・11条1項)。利用の許可も条文上は都道府県知事ですが、施行令2条1号により、保健所を設置する市および特別区の区域では、その市の長・特別区の長が事務を行います。それ以外の区域では知事が申請先です。担当部局は都道府県ごとに異なり、環境省が都道府県の連絡先一覧(PDF)を公表しています。窓口や提出部数は提出先でご確認ください。
- 3
申請書に書く事項をそろえる
掘削の申請書には、申請者の住所・氏名、掘削に係る温泉の利用の目的、掘削しようとする土地の所在・地番・地目とその付近の状況、湧出路の口径・深さその他の工事の施行方法、主要な設備の構造・能力、工事の着手と完了の予定日を記載します(施行規則1条1項)。増掘・動力の装置は施行規則6条1項、利用は施行規則7条1項が記載事項を定めています。
- 4
用紙と添付書類を用意する
温泉法施行規則は記載事項を定めるにとどまり、掘削・増掘・動力の装置・利用の申請書について様式そのものは定めていません。実際に使う用紙は提出先が用意するものをご確認ください。添付書類は施行規則1条2項(掘削)、6条2項(増掘・動力の装置)、7条2項(利用)に列挙されています。掘削では、土地を掘削のために使用する権利を有することを証する書類も必要です。
- 5
提出後の流れを押さえる
都道府県知事は、掘削や増掘等の処分をしようとするとき、自然環境保全法51条により置かれる審議会その他の合議制の機関の意見を聴くこととされています(法32条)。隣接都府県における温泉の湧出量・温度・成分に影響を及ぼすおそれがあるときは、あらかじめ環境大臣に協議します(法13条1項)。許可をしないときは理由を示した書面で通知され(法4条2項)、公益上必要な条件が付されることがあります(法4条3項)。
- 6
許可後の期限と届出を管理する
掘削・増掘・動力の装置の許可の有効期間は、許可の日から起算して2年です(法5条1項。増掘・動力の装置には法11条2項・3項で準用)。工事を完了し、または廃止したときは、遅滞なくその旨を都道府県知事に届け出ます(法8条1項)。この届出があると許可は効力を失います(法8条2項)。利用の許可を受けて温泉を公共の浴用・飲用に供する場合は、成分・禁忌症等の掲示が必要です(法18条1項)。
主な必要書類
- 掘削しようとする地点を明示した図面及びその付近の見取図(施行規則1条2項1号。増掘・動力の装置は同6条2項1号(増掘又は動力の装置をしようとする地点)。)
- 設備の配置図及び主要な設備の構造図(施行規則1条2項2号。増掘の場合は同6条2項2号。)
- 技術上の基準に適合することを証する書面(施行規則1条2項3号(掘削)、6条2項3号(増掘)。法4条1項2号の技術上の基準(施行規則1条の2各号)への適合を示すもの。)
- 掘削時災害防止規程(増掘の場合は増掘に係る規程)(施行規則1条2項4号、6条2項4号。施行規則1条の2第10号が定める事項を記載したもの。)
- 掘削のために土地を使用する権利を有することを証する書類(施行規則1条2項6号。法3条2項の要件に対応します。)
- 欠格事由に該当しないことを誓約する書面(施行規則1条2項7号(掘削)、6条2項6号(増掘・動力の装置)、7条2項3号(利用)。)
- 都道府県知事が必要と認める書類(施行規則1条2項5号、6条2項5号、7条2項2号。必要とされる書類は提出先でご確認ください。)
- 温泉の温度・成分および登録分析機関の情報(利用の許可)(施行規則7条2項は温泉分析書そのものの添付を求めていません。同7条1項5号により、温泉の温度・成分と、その分析及び検査を行った登録分析機関の名称・登録番号を申請書に記載します。分析書の写しの提出を求めるかどうかは提出先の運用によりますので、提出先でご確認ください。)
- 一般細菌及び大腸菌群の数並びに有機物の量に関する検査の結果を記載した書類(飲用の許可)(施行規則7条2項1号。飲用の許可の申請の場合に必要です。)
※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。
費用(実費)
温泉法には申請手数料の規定が置かれていません。また「地方公共団体の手数料の標準に関する政令」(平成12年政令第16号)は、標準額を定める事務を同政令の表に掲げていますが、その表に温泉法の掘削・増掘・動力の装置・利用の各許可の項はありません。したがって手数料は都道府県(利用の許可では保健所を設置する市・特別区)の条例で定められるため、金額は提出先でご確認ください。登録免許税法別表第一にも温泉法の許可に関する項がないため、登録免許税はかかりません。
提出先・提出方法
掘削・増掘・動力の装置の許可は都道府県知事に申請します(温泉法3条1項・11条1項)。公共の浴用・飲用に供するための利用の許可も条文上は都道府県知事ですが、温泉法施行令2条1号により、保健所を設置する市および特別区の区域では、その市の長・特別区の長が許可の事務を行います(環境省も「都道府県知事又は保健所設置市(区)長の許可が必要」と説明しています)。それ以外の区域では都道府県知事が申請先です。担当部局は都道府県ごとに異なり、環境省が都道府県の連絡先一覧(PDF)を公表しています。窓口・提出部数・提出方法は提出先でご確認ください。
つまずきやすいポイント
- 掘削・増掘・動力の装置・利用は別の許可です。すでに掘削の許可を受けていても、湧出路の増掘や、湧出量を増加させるための動力の装置には改めて法11条1項の許可が必要です。許可を受けないで掘削・増掘・動力の装置を行った場合は、法38条1項1号・3号により1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金とされ、情状により併科されることがあります(法38条2項)。
- 掘削・増掘・動力の装置の許可の有効期間は、許可の日から起算して2年です(法5条1項)。更新は、災害その他やむを得ない理由により有効期間内に工事が完了しないと見込まれるときに、申請により一回に限り、2年を限度としてできるにとどまります(法5条2項)。回数の制限がない制度ではない点にご注意ください。
- 許可後に工事の施行方法を変えるときは、改めて許可が必要な場合があります。法7条の2第1項の「可燃性天然ガスによる災害の防止上重要な変更」は、施行規則4条の2により「掘削の工事の施行方法の変更であつて主要な方式の変更に係るもの」とされています(増掘は法11条2項で準用、動力の装置は準用対象外)。無許可の変更は法39条1号で6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です。
- 無許可で温泉を公共の浴用・飲用に供した場合は、法39条5号により6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です。工事の完了・廃止の届出(法8条1項)や掲示内容の届出(法18条4項)をせず、または虚偽の届出をした場合は法41条1号により30万円以下の罰金とされ、法人には法42条の両罰規定により各本条の罰金刑が科されます。
- 温泉源からの温泉の採取を業として行おうとする場合は、掘削や利用の許可とは別に、採取の場所ごとに法14条の2第1項の許可が必要です(法14条の5第1項の確認を受けた場所での採取を除きます)。無許可の採取は法38条1項4号の対象です。自分の計画が該当するかどうかは提出先でご確認ください。
よくある質問
掘削の許可と利用の許可は同時に申請できますか。
二つは別の許可で、申請先も同じとは限りません。利用の許可の事務は、温泉法施行令2条1号により、保健所を設置する市および特別区の区域ではその市の長・特別区の長が行い、それ以外の区域では都道府県知事が行います。また利用の許可の申請書には、温泉の温度と成分、その分析を行った登録分析機関の名称と登録番号を記載することとされているため(施行規則7条1項5号)、実務上は湧出と分析の後に申請することになります。具体的な取扱いは提出先でご確認ください。
手数料はいくらかかりますか。
温泉法には手数料の規定がなく、「地方公共団体の手数料の標準に関する政令」の表にも温泉法の各許可の項はありません。そのため金額は都道府県(利用の許可では保健所を設置する市・特別区)の条例で定められます。金額は申請前に提出先でご確認ください。なお登録免許税法別表第一にも温泉法の許可の項がないため、登録免許税はかかりません。
許可はどのくらいで下りますか。
標準的な期間は温泉法や温泉法施行規則には定められていません。都道府県知事は、法3条1項・11条1項の処分などをしようとするとき、自然環境保全法51条により置かれる審議会その他の合議制の機関の意見を聴くこととされています(法32条)。隣接都府県における湧出量・温度・成分への影響のおそれがあるときは、あらかじめ環境大臣への協議も必要です(法13条1項)。許可されるかどうかや所要期間は個別に判断されるため、見通しをお示しすることはできません。
自分の土地でも許可は必要ですか。
温泉をゆう出させる目的で土地を掘削しようとする者は、都道府県知事に申請してその許可を受けなければならないとされています(法3条1項)。土地の所有関係にかかわらず許可が必要で、逆に許可を受けようとする者は、掘削に必要な土地を掘削のために使用する権利を有する者でなければなりません(法3条2項)。また、許可を受けないで掘削した者に対しても、原状回復が命じられることがあります(法10条後段)。
出典・公式様式の入手先
様式ファイルは発行元(都道府県・市区町村)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。最新版を必ず公式ページでご確認ください。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-08-05)。
この書式は、提出先の自治体・都道府県によって様式や必要書類が異なる場合があります。実際の提出前に、提出先の窓口または公式ページで最新の様式・要件をご確認ください。
都道府県・市区町村の他の書式
- 農地転用許可申請書(農地法4条:自己転用/5条:権利移転を伴う転用)
- 農地の権利移動許可申請書(農地法3条)
- 農業経営改善計画認定申請書(認定農業者制度)
- 飲食店営業許可申請書(食品衛生法・33業種共通様式)
- 菓子製造業/総菜製造業/食肉・魚介類販売業 許可申請書
- 第一種動物取扱業登録申請書(販売・保管・貸出・訓練・展示等)
- 産業廃棄物収集運搬業・処分業許可申請書(積替え保管の有無で分岐)
- 一般廃棄物処理業許可申請書
- 水質汚濁防止法/大気汚染防止法/騒音振動規制法 特定施設設置届出書
- 土壌汚染対策法 土地の形質変更届出書
- 浄化槽工事業登録申請書/浄化槽保守点検業者登録申請書
- クリーニング所開設届/理容所・美容所開設届
書類作成でお困りですか?
様式を集めても、書くのは大変。
フォーム入力だけで、必要書類を自動作成できます。
このページの様式は各官公庁の公式ページから入手できます。作成そのものでつまずいたら、 ソロイ がフォームの案内に沿って登記書類・契約書を自動で作成します。
※ 本ページは一般的な情報提供であり、個別の法律判断ではありません。掲載内容は都道府県・市区町村が公開する公式情報に基づく概要です。様式・要件は改版される場合がありますので、必ず公式ページで最新版をご確認ください。当サイトは様式ファイルをホスティングしていません。