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水質汚濁防止法/大気汚染防止法/騒音振動規制法 特定施設設置届出書

工場や事業場に一定の設備を新しく置くとき、水質汚濁防止法・大気汚染防止法・騒音規制法・振動規制法のそれぞれで事前の届出が求められることがあります。対象になる施設は法律本体ではなく政令の別表で指定されており、多くは規模や面積の下限が付いています。4つの法律は届出先も期限の作り方も変更・廃止の届出の範囲も異なるため、ひとつの手続としてまとめず、法ごとに確認することが大切です。この記事は書式の読み方を条文で整理したもので、個別の該当判断は提出先の窓口にご確認ください。

地域差あり発行:都道府県・政令市最終確認:2026-07-31

誰が・どんなときに必要?

政令の別表で指定された特定施設を新たに設置しようとする事業者が対象です。水質汚濁防止法は公共用水域に水を排出する工場・事業場が対象で、地域の限定はありません(同法第5条第1項)。大気汚染防止法のばい煙発生施設は、条文上の主体が「ばい煙を大気中に排出する者」で、工場・事業場に限定されていません(同法第6条第1項)。騒音規制法・振動規制法は、指定地域内で特定施設が設置されていない工場・事業場に設置する場合に限られます(両法第6条第1項)。いずれも「設置しようとするとき」の事前届出です。

手続きの流れ

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    どの法律の特定施設に当たるかを政令の別表で確認する

    4法とも、規制対象の施設は政令の別表で指定されています(水質汚濁防止法施行令第1条・大気汚染防止法施行令第2条・騒音規制法施行令第1条・振動規制法施行令第1条)。別表には規模の下限が付いている項目が多く、大気汚染防止法施行令別表第一は中欄の施設が下欄の規模に該当するものだけが対象です。同じ機械が複数の法の特定施設に当たることもあるため、法ごとに別々に判定します。

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    届出先を法ごとに確認する

    水質汚濁防止法第5条と大気汚染防止法第6条第1項は都道府県知事あて、騒音規制法・振動規制法の第6条第1項は市町村長あてです。知事の届出受理事務を市長が行う場合がありますが、その範囲は法ごとに異なり、水質汚濁防止法では指定都市・中核市のほか市川市・松戸市・市原市・町田市・藤沢市・徳島市の長が受理します(同法第28条・同施行令第10条)。大気汚染防止法は範囲が別で工場の扱いにも例外がありますので、環境省の市区町村別の窓口案内で提出先をご確認ください。

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    期限から逆算して着工日を決める

    騒音規制法・振動規制法は「特定施設の設置の工事の開始の日の30日前まで」と条文に明記されています(両法第6条第1項)。一方、水質汚濁防止法・大気汚染防止法の届出条文には日数の定めがなく、届出が受理された日から60日を経過するまで設置できないという実施の制限として現れます(水質汚濁防止法第9条第1項・大気汚染防止法第10条第1項)。この60日は、届出内容が相当と認められれば知事が短縮できます(各同条第2項)。

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    届出書と添付書類を作成する

    届出事項は各法の条文に列挙されています。大気汚染防止法第6条第1項なら、氏名又は名称及び住所(法人はその代表者の氏名)・工場又は事業場の名称及び所在地・施設の種類・構造・使用の方法・ばい煙の処理の方法の6項目です。書式と部数は環境省令で全国一律で、設置の届出は4法とも様式第一を用い、正本1通に写し1通を添えます(水質汚濁防止法施行規則第2条・第3条第4項、大気汚染防止法施行規則第8条第1項・第13条第1項、騒音・振動規制法の各施行規則第3条・第4条第1項)。

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    提出し、実施の制限期間・勧告期間に対応する

    水質汚濁防止法・大気汚染防止法では、受理から60日以内に計画変更命令が出る可能性があります(水質汚濁防止法第8条・大気汚染防止法第9条)。騒音規制法・振動規制法には実施の制限はありませんが、受理から30日以内に計画変更勧告が出ることがあります(両法第9条)。いずれもこの期間中は行政からの連絡に対応できるようにしておいてください。

  6. 6

    設置後の変更・廃止の届出を続ける

    変更の届出は4法すべてにあります。水質汚濁防止法第7条・大気汚染防止法第8条第1項は構造や使用の方法などを変えるときの事前届出で、受理日から60日の実施の制限がかかります。騒音規制法・振動規制法第8条第1項は工事開始日の30日前までです。氏名・住所や工場の名称等の変更、施設の使用の廃止は30日以内(水質汚濁防止法第10条・大気汚染防止法第11条)、騒音・振動の廃止届は特定施設の「すべて」の使用を廃止したときに限られます(両法第10条)。

主な必要書類

  • 特定施設(ばい煙発生施設)設置届出書(様式第一)設置の届出は4法とも様式第一を用い、正本1通に写し1通を添えます。記載要領は提出先の案内もご確認ください。
  • ばい煙量又はばい煙濃度等を記載した書類大気汚染防止法第6条第2項が添附を義務づけている書類です。
  • 特定施設の配置図その他環境省令で定める書類騒音規制法第6条第2項・振動規制法第6条第2項が定める添附書類です。
  • 水質汚濁防止法の届出に係る添付書類同法第5条は「環境省令で定めるところにより」届け出るとしており、内容は施行規則と提出先の案内で確認します。

※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。

費用(実費)

登録免許税は課されません。登録免許税法別表第一に、これら4法の届出に対応する項目は置かれていません(これらは許可や登録ではなく届出の手続です)。都道府県・市町村が処理する手続の手数料は条例で定まりますが、地方公共団体の手数料の標準に関する政令にこれらの届出の標準額の定めはありません。手数料の要否と額は提出先の条例等でご確認ください。

提出先・提出方法

法律ごとに異なります。水質汚濁防止法(第5条)と大気汚染防止法(第6条第1項)は都道府県知事あて、騒音規制法(第6条第1項)と振動規制法(第6条第1項)は市町村長あてです。知事の権限に属する届出受理事務を市長が行う場合がありますが、その範囲は法ごとに異なります。水質汚濁防止法では、指定都市・中核市の長のほか市川市・松戸市・市原市・町田市・藤沢市・徳島市の長が第5条の届出を受理します(同法第28条・同施行令第10条)。大気汚染防止法では、指定都市(北九州市を除く)の長と中核市の長が工場を含めて受理しますが、小樽市・室蘭市・苫小牧市・所沢市・市川市・松戸市・市原市・平塚市・藤沢市・四日市市・加古川市・大牟田市の長が行う事務からは「工場に係る事務」が除かれているため、これらの市にある工場のばい煙発生施設設置届は都道府県知事あてになります(同法第31条・同施行令第13条第1項・第2項)。環境省は大気汚染防止法の届出窓口を市区町村別に案内していますので、実際の窓口はそこでご確認ください。なお、継続して下水を排除して公共下水道を使用する工場・事業場が特定施設を設置するときは、下水道法第12条の3第1項により公共下水道管理者への届出が加わります。有害物質使用特定施設や有害物質貯蔵指定施設を設置する場合は、公共下水道に接続していても水質汚濁防止法第5条第3項により都道府県知事への届出が別途必要です。

つまずきやすいポイント

  • 期限の作りが法ごとに違います。騒音規制法・振動規制法は条文に「工事の開始の日の30日前まで」とありますが(両法第6条第1項)、水質汚濁防止法・大気汚染防止法の届出条文には日数の定めがなく、受理日から60日の実施の制限として現れます(水質汚濁防止法第9条第1項・大気汚染防止法第10条第1項)。「4法とも◯日前まで」とまとめると誤ります。
  • 届出先を取り違えやすい点です。騒音規制法・振動規制法の設置届は市町村長あてで、都道府県知事あてではありません(両法第6条第1項)。地域の指定は都道府県知事(市の区域内の地域については市長)が行うため、指定する主体と届出先が別である点にご注意ください(両法第3条第1項)。知事の事務を市長が行う範囲も法ごとに別で、大気汚染防止法では一部の市の事務から「工場に係る事務」が除かれています。
  • 騒音規制法・振動規制法は指定地域内に限られ、第6条第1項は「特定施設が設置されていない」工場・事業場に設置する場合の規定です。すでに特定施設がある工場で数などを変えるときは第8条第1項の変更届になります。地域が後から指定地域になった場合や、施設が後から特定施設になった場合は、その日から30日以内の届出です(両法第7条第1項)。
  • 政令別表の規模要件の見落としです。大気汚染防止法施行令別表第一はボイラーなら「燃料の燃焼能力が重油換算一時間当たり五〇リットル以上」、騒音規制法施行令別表第一は空気圧縮機・送風機なら「原動機の定格出力が七・五キロワット以上」といった下限があります。水質汚濁防止法施行令別表第一には面積要件もあり、飲食店のちゅう房施設は総床面積420平方メートル未満の事業場に係るものが除かれています。
  • 公共下水道に接続している場合は届出先が加わります。水質汚濁防止法第2条第1項は終末処理場のある公共下水道等を公共用水域から除いており、そこへ排水するだけなら同法第5条第1項の対象外です。継続使用する場合は下水道法第12条の3第1項の届出になりますが、有害物質使用特定施設や有害物質貯蔵指定施設は水質汚濁防止法第5条第3項により知事への届出も必要です。

よくある質問

4つの法律すべてに届け出る必要がありますか。

施設が各法の政令別表に該当するかどうかで、法ごとに別々に決まります。同じ機械が複数の法の特定施設に当たれば、その法ごとに届出が必要になります。逆にどれにも該当しなければ届出は不要ですので、まず別表で該当の有無をご確認ください。

事業を引き継いだときや、施設の数を変えるときの届出はどうなりますか。

譲受けや相続・合併で届出者の地位を承継したときは、4法とも承継の日から30日以内に届け出ます(水質汚濁防止法第11条第3項・大気汚染防止法第12条第3項・騒音規制法第11条第3項・振動規制法第11条第3項)。なお騒音規制法の数の変更の届出は、種類ごとの数を減らす場合と直近の届出数の2倍以内に増やす場合には不要で(同法第8条第1項ただし書・同施行規則第6条第3項)、振動規制法でも種類及び能力ごとの数を増加しない場合などは軽微な変更として不要です(同法第8条第1項ただし書・同施行規則第6条第2項)。

届出をしなかった場合の罰則はどうなっていますか。

設置の届出をせず、または虚偽の届出をした場合、水質汚濁防止法第32条は3月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金、大気汚染防止法第34条第1号も3月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金と定めています。振動規制法第25条は30万円以下の罰金、騒音規制法第30条は5万円以下の罰金で、法ごとに額が異なります。いずれも法人の従業者等が業務に関して違反したときは法人にも罰金刑が科される両罰規定があります(水質汚濁防止法第34条・大気汚染防止法第36条・騒音規制法第32条・振動規制法第27条)。

法律の規制のほかに、自治体の条例で規制されることはありますか。

あります。ただし条例の根拠は場面で分かれます。同じ物質についてより厳しい基準を課す「上乗せ」は、大気汚染防止法第4条第1項(ばいじん・有害物質の排出基準)や水質汚濁防止法第3条第3項(排水基準)に基づきます。大気汚染防止法第32条は、ばい煙発生施設について同施設で発生するばい煙以外の物質の排出に関する規制など、法が直接規制していない事項を条例で定めることを妨げない旨の規定です。騒音規制法第27条・振動規制法第23条にも同趣旨の規定があります。対象施設の範囲や記載要領が自治体ごとに異なることがありますので、着手前に提出先の窓口でご確認ください。

出典・公式様式の入手先

様式ファイルは発行元(都道府県・市区町村)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。最新版を必ず公式ページでご確認ください。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-07-31)。

この書式は、提出先の自治体・都道府県によって様式や必要書類が異なる場合があります。実際の提出前に、提出先の窓口または公式ページで最新の様式・要件をご確認ください。

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