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労働保険関係成立届/概算・確定保険料申告書

労働保険 保険関係成立届は、厚生労働省や労働局の案内では「様式第1号」と呼ばれます。労働保険 概算・増加概算・確定保険料申告書は、同じく「様式第6号」です。どちらも労働保険の書式です。労災保険と雇用保険をあわせた労働保険に加入し、保険料を申告・納付するために使います。この番号は行政上の呼称で、労働保険徴収法施行規則が定める別記様式の番号とは別のものです。成立届で保険関係の成立を届け出て、申告書で保険料を計算して納める二段構えの手続です。

労働保険関係成立届/概算・確定保険料申告書の要点。
届出者労働者を雇っている事業の事業主
期限成立届は成立日から10日以内・概算保険料は50日以内(有期事業は20日)
費用手数料なし(労働保険料を納付)
提出先成立届=所轄労基署長または所轄安定所長/申告書=労働局歳入徴収官(経由あり)
様式様式第1号・様式第6号(行政上の呼称)
全国統一様式発行:厚生労働省(労基署・二元適用はハローワーク)最終確認:2026-09-19

誰が・どんなときに必要?

労働者を雇っている事業の事業主が対象です。保険関係が成立した事業の事業主は、その成立した日から10日以内に届け出ます。保険年度の中途に保険関係が成立した事業は、その成立した日から50日以内に概算保険料を申告書に添えて納付します(労働保険徴収法4条の2第1項・15条1項)。有期事業の概算保険料は、成立した日から20日以内です。

手続きの流れ

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    成立日を押さえる

    労災保険・雇用保険とも、適用事業が開始された日に保険関係が成立します。厚生労働省は、労働者を1人でも雇う事業は強制適用事業だと案内しています。労働者5人未満の個人経営の農林水産の事業の一部は除かれ、それ以外も要件を満たせば任意加入できます。任意加入では、雇用保険の保険関係は厚生労働大臣の認可があった日に成立するため、期限の起点が変わります。

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    適用区分を見る

    都道府県・市町村およびこれらに準ずるものの行う事業、港湾運送の行為を行う事業、雇用保険法附則の事業、建設の事業が対象です。これらは、労災保険と雇用保険を別個の事業とみなして手続します。これが二元適用事業で、それ以外が一元適用事業です。二元適用事業では、労災保険分と雇用保険分の申告書を別に作成します。

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    成立届を出す

    提出先は所轄労働基準監督署長または所轄公共職業安定所長です。記載事項は、事業の名称、事業の概要、事業主の所在地、事業に係る労働者数などです。有期事業の場合は予定期間、建設の事業の場合は請負金額と発注者、法人番号を有する場合はその法人番号も書きます。厚生労働省は、成立手続は労働基準監督署およびハローワークで行っていると案内しています。

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    保険料を申告する

    保険年度の中途に保険関係が成立した事業は、その成立した日から50日以内に概算保険料を申告書に添えて納付します。概算保険料は、その保険年度に使用するすべての労働者の賃金総額の見込額に保険料率を乗じて算定します。賃金総額に1,000円未満の端数があるときは切り捨てます。厚生労働省の案内で「様式第6号」と呼ばれる用紙は、概算・増加概算・確定保険料申告書に共通です。

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    雇用保険も届ける

    事業所を設置したときは、設置の日の翌日から起算して10日以内に、事業所の所在地を管轄する公共職業安定所長に届け出ます。登記事項証明書、賃金台帳、労働者名簿その他これらの事項を証明できる書類を添えます。被保険者となったことの届出(資格取得届)は、その事実のあった日の属する月の翌月10日までに、同じくハローワークへ提出します。

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    年度更新を行う

    事業主は保険年度ごとに、6月1日から40日以内に新年度の概算保険料を申告・納付し、同じ期間に前年度の確定保険料の申告書を提出します。厚生労働省も、この年度更新の手続は毎年6月1日から7月10日までの間に行うと案内しています。

主な必要書類

  • 保険関係成立届(厚生労働省の案内では「様式第1号」)(事業の名称、事業の概要、事業主の所在地、労働者数、法人番号などを記載します。)
  • 登記事項証明書など記載事項を確認できる書類(求められた場合のみ)(労働基準監督署長・公共職業安定所長が必要と認めるときに提出を求めることができる規定です。常時の添付義務ではありません。)
  • 概算・増加概算・確定保険料申告書(同じく「様式第6号」)(概算保険料申告書・増加概算保険料申告書・確定保険料申告書に共通して使われる用紙です。)
  • 領収済通知書(納付書)(厚生労働省は申告書から切り離さずに金融機関へ提出して納付するよう案内しています。金額の訂正はできません。)
  • 雇用保険適用事業所設置届の添付書類(登記事項証明書、賃金台帳、労働者名簿等)(雇用保険法施行規則が添付を求めています。提出先はハローワークです。)
  • 確定保険料算定基礎賃金集計表(厚生労働省の年度更新パンフレットは、提出は不要だが申告書の控えと併せて保管するよう案内しています。)

※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。

費用(実費)

この届出・申告そのものに手数料は定められていません。納めるのは労働保険料(労災保険分と雇用保険分)で、賃金総額または賃金総額の見込額に保険料率を乗じて算定します。労災保険の保険関係が成立している事業主は、石綿健康被害救済法の一般拠出金も納めます。一般拠出金の額は、賃金総額に一般拠出金率を乗じて算定します。ただし一般拠出金には概算での前払いがなく、保険関係が成立した年度に提出する概算保険料申告書には含まれません。翌年度以降の年度更新で、労働保険料と一体で申告・納付します。

提出先・提出方法

保険関係成立届は、所轄労働基準監督署長または所轄公共職業安定所長に提出します。概算・増加概算・確定保険料申告書は、所轄都道府県労働局歳入徴収官に提出するのが原則です。日本銀行(その代理店である金融機関を含む)、年金事務所、所轄労働基準監督署長、所轄公共職業安定所長を経由することもできます。ただし、どこを経由できるかは区分されています。社会保険適用事業所かどうか、有期事業以外かどうか、労働保険事務組合に委託していないかどうか、6月1日から40日以内の提出かどうかなどによります。実際の経由先は、送付された封筒の記載や管轄の都道府県労働局の案内によります。e-Govによる電子申請も利用できます。

つまずきやすいポイント

  • 成立届の10日と概算保険料申告の50日は、条文上それぞれ別の期限です。期限を1つと思い込むと、概算保険料の申告漏れにつながります。有期事業の概算保険料は、成立した日から20日以内です。
  • 保険関係成立届と概算・増加概算・確定保険料申告書は、厚生労働省の「主要様式ダウンロードコーナー」に白紙様式が掲載されていません。同省は、掲載のない様式は電子申請を利用するか、最寄りの労働基準監督署または労働局で入手するよう案内しています。用紙を印刷するつもりで期限直前に着手すると、間に合わないおそれがあります。
  • 確定保険料の申告書の未提出や記載の誤りが認められるとき、政府が額を決定して通知し、通知の日から15日以内に納付します。10%の追徴金も加算されます(労働保険徴収法21条1項)。天災等やむを得ない理由による場合や対象額1,000円未満のときは除かれます。概算保険料にも決定・15日以内納付の規定はありますが、追徴金は及びません。
  • 労働保険徴収法の罰則列挙に、成立届の不提出は含まれません。もっとも労災保険法は、事業主が故意または重大な過失により成立の届出をしていない期間中の事故について定めを置いています。その事故について保険給付を行ったときは、費用に相当する額の全部または一部を事業主から徴収できます。
  • 概算保険料の分割納付(延納)は自動では認められません。有期事業以外では、概算保険料が40万円以上(労災または雇用の一方のみ成立の事業は20万円以上)か、労働保険事務組合に委託している場合が対象です。しかも、申告書提出の際に申請したときに限られます。その保険年度の10月1日以降に保険関係が成立した事業は、金額にかかわらず延納の対象外です。

よくある質問

保険関係成立届を出さなかった場合、罰則はありますか。

労働保険徴収法が罰則の対象として列挙するのは、雇用保険印紙の貼付・消印、帳簿の備付けと記載、報告、当該職員の質問・検査への対応に関する違反です。保険関係成立届の不提出は挙げられていません。ただし労災保険法により、事業主が故意または重大な過失で成立の届出をしていない期間中に生じた事故については、費用の徴収があり得ます。保険給付に要した費用に相当する額の全部または一部です。罰則の有無にかかわらず、届出は法律上の義務です。

年度更新はいつ行いますか。

労働保険徴収法は、保険年度ごとに6月1日から40日以内に概算保険料の申告・納付と確定保険料の申告を行うと定めています。厚生労働省も、毎年6月1日から7月10日までの間に行うと案内しています。手続が遅れると、政府が保険料・拠出金の額を決定し、さらに10%の追徴金を課すことがあります。

電子申請は必ず使わなければなりませんか。

事業年度開始時の資本金・出資金等の額が1億円を超える法人、相互会社、投資法人、特定目的会社(特定法人)が対象です。これらは、概算・増加概算・確定保険料申告書を電子情報処理組織で提出することとされています。ただし労働保険事務組合に委託している事業に係るものは対象外で、成立した日から50日以内に行う概算保険料申告書の提出も除かれます。回線の故障や災害等で電子情報処理組織の使用が困難と認められる場合も同様です。

概算保険料の「賃金総額の見込額」はどう決めますか。

労働保険徴収法は、その保険年度に使用するすべての労働者に係る賃金総額の見込額に保険料率を乗じて算定すると定めています。施行規則は、当該保険年度の見込額が直前の保険年度の100分の50以上100分の200以下である場合を、直前の保険年度の額を用いる場合として定めています。厚生労働省のパンフレットも、見込額が前年度の2分の1以上2倍以下であれば前年度の賃金総額をそのまま使うと案内しています。

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