NATIONAL POLICE AGENCY
質屋営業許可申請書
質屋営業許可申請書は、物品を質に取って金銭を貸し付ける「質屋営業」を始めるために、都道府県公安委員会の許可を受けるための申請書です。許可は営業所ごとに必要で、申請書は営業所の所在地を管轄する警察署長を経由して提出します。許可申請書は、公安委員会の別段の定めがない限り正副二通を提出します。届出制ではなく許可制で、許可を受けずに質屋営業を営むことは禁じられており、違反には拘禁刑又は罰金の定めがあります。
誰が・どんなときに必要?
対象は、これから質屋になろうとする個人・法人です。営業所ごとに、その所在地を管轄する都道府県公安委員会の許可を受けます。自ら管理しない営業所を設けるときは、その営業所の管理者を定めなければなりません。申請そのものに法律上の提出期限はありませんが、許可を受ける前に営業することはできません。許可を受けた後は、同一公安委員会の管轄区域内での営業所移転や管理者の新設・変更は「許可」、廃業や申請書記載事項の変更は「届出」と、手続の種類が分かれます。
手続きの流れ
- 1
営業所と質物の保管設備を決め、所轄警察署に事前相談する
許可の基準には、公安委員会が質物の保管設備について基準を定めた場合に、その基準に適合する設備を有することが含まれます。基準が定められているときは、申請書に保管設備の構造の概要を記載し、構造概要書・図面その他の書類を添えます。警視庁は、新規許可申請を予定している方に対し、事前に営業所を管轄する警察署へ問い合わせるよう案内しています。
- 2
許可申請書に法定の記載事項を書く
施行規則2条1項は、申請者の本籍及び生年月日(法人は代表者その他業務を行う役員の住所・氏名・生年月日)、営業所の名称及び所在地、管理者を定めるときはその住所・氏名・生年月日、法定代理人があるときはその事項、質物の保管設備の構造の概要を記載事項としています。加えて施行規則1条2項により、申請者の住所及び氏名(法人は名称及び主たる事務所の所在地)を記載し、法定代理人があるときはその連署(法人はその代表者の連署)が必要です。様式は都道府県ごとに定められています。
- 3
添付書類をそろえる
個人は履歴書、本籍等が記載された住民票の写し、心身の故障に関する誓約書、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しない旨の市町村長の証明書が必要です。法人は、定款及び登記事項証明書に加え、代表者その他業務を行う役員全員について同じ4点を添えます(施行規則2条3項2号)。管理者や法定代理人を置くときはその分の書類も要ります。提出部数を各2部と案内している県警もあります。
- 4
所轄警察署長を経由して提出し、審査を受ける
公安委員会に対する申請書の提出は、特に規定するものを除き、営業所の所在地の所轄警察署長を経由して行います。許可申請書は、公安委員会の別段の定めがない限り正副二通です。手数料は政令で許可申請の審査が22,000円とされていますが標準額で、実際の額は各都道府県の条例で決まります。公安委員会は、許可の基準に該当する場合は許可をしてはならないとされ、許可をしない決定の前には申請者の意見聴取と証拠提出の機会が保障され(法3条2項)、許可をしないときは理由を付した書面で通知されます。
- 5
許可証を受け取り、標識の掲示とウェブ公表を行う
許可されると許可証が交付され、許可を受けたことを示す標識を営業所の見やすい場所に掲示します。あわせて、常時使用する従業者の数が5人以下の場合と、自ら管理するウェブサイトを有していない場合を除き、氏名又は名称、許可をした公安委員会の名称及び許可証の番号を自社ウェブサイトに掲載して公衆の閲覧に供しなければなりません(法10条・施行規則15条の2)。違反には2万円以下の罰金の定めがあります。
- 6
移転・変更・廃業の手続を確認する
同一公安委員会の管轄区域内で営業所を移転し、又は管理者を新たに設け若しくは変更しようとするときは、改めて許可が必要です(管轄公安委員会が変わる移転の取扱いは提出先にご確認ください)。廃業は廃業の日から10日以内、申請書記載事項などの変更は10日以内に届け出ます。公安委員会が保管設備の基準を定めている場合、設備の変更は工事着手の10日前までに届け出ます。30日以上続けて休業するときも届出が必要です。
主な必要書類
- 履歴書(個人の申請者のほか、法人の代表者その他業務を行う役員、管理者、法定代理人についても必要です。)
- 住民票の写し(本籍等が記載されたもの)(外国人の場合は国籍等が記載されたもの。申請者・役員・管理者・法定代理人について必要です。)
- 誓約書(質屋営業法3条1項4号に該当しない旨)(心身の故障により質屋の業務を適正に行うことができない者に該当しないことを誓約する書面です。個人の申請者のほか、法人の代表者その他業務を行う役員、法定代理人についても必要です(管理者については同法3条1項9号ロに該当しない旨の誓約書を出します)。)
- 市町村長の証明書(破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しない旨)(特別区を含む市町村の長が発行するもので、身分証明書として案内されることがあります。申請者・役員・管理者について必要で、法定代理人については求められていません。なお神奈川県警察は、令和元年12月14日から「登記されていないことの証明書」は不要になったと案内しています。)
- 定款及び登記事項証明書(申請者が法人の場合に必要です。あわせて、代表者その他業務を行う役員全員について、履歴書、住民票の写し(本籍等が記載されたもの)、心身の故障に関する誓約書、市町村長の証明書の4点を添えます(施行規則2条3項2号ロが同項1号イからハまでを引いています)。)
- 管理者に係る書類(管理者を定めるときに、履歴書・住民票の写し・市町村長の証明書と、同法3条1項9号ロに該当しない旨の誓約書を添えます。)
- 法定代理人に係る書類(法定代理人があるときに必要で、当該法定代理人の履歴書、住民票の写し(本籍等が記載されたもの)及び心身の故障に関する誓約書を添えます(市町村長の証明書は求められていません)。法定代理人が法人の場合は、その定款及び登記事項証明書と、代表者その他業務を行う役員に係る履歴書・住民票の写し・誓約書も対象になります。)
- 質物の保管設備の構造概要書・図面その他の書類(公安委員会が保管設備の基準を定めている場合に添付します。平面図・立体図等を案内している県警もあります。)
- 譲渡人の承諾書又は相続を証明するに足りる書類(営業所を譲り受け、又は相続して許可を受けようとする場合に添えます。)
※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。
費用(実費)
手数料は各都道府県の条例で定まります。「地方公共団体の手数料の標準に関する政令」三十八の項は、質屋営業の許可申請に対する審査を22,000円、営業所移転の許可申請を12,000円、管理者の新設・変更の許可申請を5,700円、許可証の書換えを1,500円、再交付を1,300円と定めていますが、いずれも標準額であり、実際の額は提出先でご確認ください。なお本手続に登録免許税は課されません(登録免許税法別表第一に該当する項がありません)。
提出先・提出方法
提出先は、営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会です。ただし、公安委員会に対する申請書の提出その他の手続は、特に規定するものを除き、営業所の所在地の所轄警察署長を経由して行います。窓口は警察署の生活安全課や防犯係と案内されることが多く、許可申請書は公安委員会の別段の定めがない限り正副二通を提出します。手数料は許可申請の審査について標準額22,000円が政令で定められていますが、実際の額は各都道府県の条例によります。本手続に登録免許税は課されません。
つまずきやすいポイント
- 届出ではなく許可制です。許可を受ける前に営業することはできず、無許可営業や名義貸しには3年以下の拘禁刑若しくは10万円以下の罰金、又はその併科が定められています。許可は営業所ごとに必要な点も見落とされがちです。
- 変更手続は「許可」と「届出」に分かれます。同一公安委員会の管轄区域内での営業所移転と管理者の新設・変更は許可事項で、許可を受けずに行うと6月以下の拘禁刑若しくは2万円以下の罰金、又はその併科の対象になります。届出で足りると誤解しないでください。
- 許可後の義務は標識の掲示だけではありません。常時使用する従業者が5人以下の場合と自ら管理するウェブサイトがない場合を除き、氏名又は名称、公安委員会の名称、許可証の番号のウェブ公表も必要で、怠ると2万円以下の罰金の定めがあります。
- 手数料の実額は条例で決まります。政令の22,000円などは標準額にすぎず、地方自治法228条1項も「標準として条例を定めなければならない」としています。提出先で必ず確認してください。なお本手続に登録免許税は課されません。
- 様式の番号は都道府県で異なります。警視庁は「別記様式第1」、福岡県警察は「別記様式第20号」として公開しています。また、既に許可を受けている質屋が同一公安委員会から別の営業所の許可を受ける場合などは添付書類が不要ですが、新たに管理者を置くときは管理者分の書類が必要です。提出先が公開する最新の様式を使ってください。
よくある質問
古物商許可を持っていれば、質屋営業の許可は不要ですか。
別の許可ですので、質屋営業を営むには質屋営業法2条1項の許可が必要です。ただし施行規則2条4項は、古物商又は古物市場主が当該許可を受けた公安委員会から質屋営業の許可を受けようとする場合、許可申請書に添付書類を要しないとしています。もっとも、その営業所に管理者を設けようとする場合で、現に当該質屋又は古物商の営業所の管理者である者以外の者を管理者とするときは、管理者に関する書類を添えなければなりません。
許可の結果が出るまで、どのくらいかかりますか。
法律に処理期間の定めはなく、各都道府県警察が標準処理期間を公表しています。福岡県警察は、申請を受け付けてから処分をするまでに要する標準的な期間を50日間としたうえで、目安なので前後することがあると注記しています。神奈川県警察も許可証交付までの期間を概ね50日と案内しています。いずれも目安であり、審査の結果や見通しをあらかじめ断定することはできません。
手数料はいくらですか。登録免許税もかかりますか。
「地方公共団体の手数料の標準に関する政令」三十八の項は、質屋営業の許可申請に対する審査を22,000円、営業所移転の許可申請を12,000円、管理者の新設・変更の許可申請を5,700円、質屋営業法4条2項の届出に係る許可証の書換えを1,500円、許可証の再交付を1,300円としています。いずれも標準額で、実際の額は各都道府県の条例で決まります。登録免許税は別表第一に掲げるものに課されるところ、質屋営業の許可の項はないため課されません。
許可を受けた後に営業所を移転したいときは、どうしますか。
同一公安委員会の管轄区域内で営業所を移転し、又は管理者を新たに設け若しくは変更しようとするときは、管轄公安委員会の許可を受けなければなりません。移転の許可申請書には移転場所及び移転の事由を記載し、移転場所の所轄警察署長を経て提出します。許可や届出に係る事項が許可証の記載事項に当たるときは、許可証の書換えも受けます。管轄が変わる移転の取扱いは提出先にご確認ください。
出典・公式様式の入手先
様式ファイルは発行元(警察・公安委員会)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。最新版を必ず公式ページでご確認ください。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-08-05)。
警察・公安委員会の他の書式
- 古物商許可申請書(別記様式第1号その1〜その4)
- 風俗営業許可申請書(1号〜5号営業)/特定遊興飲食店営業許可申請書
- 深夜における酒類提供飲食店営業開始届出書+営業の方法書
- 警備業認定申請書+認定証更新申請書
- 探偵業開始届出書/変更届出書/廃止届出書
- 性風俗関連特殊営業届出書
- 自動車運転代行業認定申請書
- 自動車保管場所証明申請書(車庫証明)+保管場所使用権原疎明書面・所在図配置図
- 道路使用許可申請書(工事・作業・催し物・看板設置等)
- 銃砲刀剣類等所持許可申請書
書類作成でお困りですか?
様式を集めても、書くのは大変。
フォーム入力だけで、必要書類を自動作成できます。
このページの様式は各官公庁の公式ページから入手できます。作成そのものでつまずいたら、 ソロイ がフォームの案内に沿って登記書類・契約書を自動で作成します。
※ 本ページは一般的な情報提供であり、個別の法律判断ではありません。掲載内容は警察・公安委員会が公開する公式情報に基づく概要です。様式・要件は改版される場合がありますので、必ず公式ページで最新版をご確認ください。当サイトは様式ファイルをホスティングしていません。