NATIONAL POLICE AGENCY
自動車運転代行業認定申請書
自動車運転代行業認定申請書は、自動車運転代行業を始めようとする方が都道府県公安委員会の認定を受けるために提出する書類です(法4条・5条1項)。運転代行業は許可制でも届出制でもなく「認定制」で、法3条各号の欠格事由のいずれにも該当しないことを確認してもらう仕組みです。様式は国家公安委員会規則の別記様式第1号で、申請先は主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会、提出は同じ所在地を管轄する警察署長を経由して行います。
誰が・どんなときに必要?
対象は、主として夜間に飲食店で酒類の提供を受けて酒気を帯びた客に代わってその客の自動車を運転し、その客などを乗車させ、常態として随伴用自動車が随伴する営業を営もうとする個人・法人です(法2条1項1号〜3号)。認定申請そのものに法律上の期限はありません。ただし、申請をしないで、または認定・拒否の通知を受ける前に営業を始めると30万円以下の罰金の対象になります(法32条1号)。開業予定日から逆算し、事前相談・書類確認・協議の日数を見込んで早めに準備してください。
手続きの流れ
- 1
管轄警察署へ事前に連絡し、営業体制を確認する
申請前に、主たる営業所の所在地を管轄する警察署の交通課へ連絡します。大阪府警察は「受理前に書類の確認、営業所の現地調査等を行う必要があります」として、申請書を出す前の連絡を求めています。あわせて、安全運転管理者等の選任、損害賠償措置(保険・共済契約)、代行運転普通自動車を運転する人の免許の有無を先に確認しておくと手戻りが減ります。
- 2
法3条各号の欠格事由を自己点検する
法3条は、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者、拘禁刑以上の刑等の執行が終わった日から2年を経過しない者、最近2年間に一定の命令違反をした者、暴力的不法行為等のおそれがある者、心身の故障により業務を適正に実施できない者、一定の未成年者、損害賠償措置や安全運転管理者等の選任が認められない者を挙げています。法人は、役員のうちに1号から5号までのいずれかに該当する者があるものが対象です(法3条9号)。該当すると認められたときは、拒否の処分がされます(法5条3項)。
- 3
認定申請書(別記様式第1号)を作成する
様式は国家公安委員会規則4条の別記様式第1号です。記載事項は法5条1項で、氏名または名称・住所(法人は代表者の氏名)、主たる営業所その他の営業所の名称・所在地、法12条の損害賠償措置、安全運転管理者等の氏名・住所、法人の役員の氏名・住所、随伴用自動車に関する事項です。随伴用自動車は自動車登録番号・車両番号・標識の番号(これらがないときは車台番号)を書きます(施行令2条)。
- 4
添付書類をそろえる
添付書類は施行令1条で個人と法人に分かれます。個人は住民票の写し、法3条5号に該当しないことを証する書類、損害賠償措置が基準に適合することを証する書類、安全運転管理者等の要件を証する書類などです。法3条5号関係は国家公安委員会規則5条1項により、誓約書と精神機能の障害に関する医師の診断書の両方が必要です。法人はこれに登記事項証明書・定款・役員名簿・役員分の書類が加わります。
- 5
警察署長を経由して提出し、手数料を納付する
申請書と添付書類は、主たる営業所の所在地を管轄する警察署長を経由して提出します(国家公安委員会規則3条)。都道府県によっては、e-Gov電子申請によるオンライン提出もできます。手数料の納付が必要で、警視庁は「認定申請手数料の12,000円は返金されません」と案内しています。金額・納付方法・受付時間は都道府県ごとに異なるため、提出先で必ず確認してください。
- 6
通知を受け、料金・約款の掲示と届出を済ませて営業を始める
公安委員会は、法3条各号のいずれにも該当しないと認めたときは認定をし、該当すると認めたときは拒否の処分をして、いずれも直ちに通知します(法5条2項・3項)。処分の前には国土交通大臣(施行令7条により都道府県知事が処理)への協議と同意が必要です(法5条4項)。料金と約款は営業開始前に定めて掲示し(法11条・13条1項)、約款は実施予定期日の30日前までに主たる営業所所在地の都道府県知事へ届け出ます(法13条3項、国土交通省令6条。無届の掲示は20万円以下の罰金・法33条7号)。
主な必要書類
- 認定申請書(別記様式第1号)(国家公安委員会規則4条の様式です。各都道府県警察のサイトからPDF・Word形式の様式と記載例を入手できます。)
- 住民票の写し(本籍(戸籍の表示)が記載されたものに限られ、外国人は国籍等が記載されたものです(施行令1条1号イ・2号ニ、住民基本台帳法7条5号・30条の45)。個人は申請者本人分、法人は役員全員分です。)
- 誓約書(法3条5号に該当しない旨)(国家公安委員会規則5条1項1号の書類です。法人の場合は役員全員分が求められます。)
- 精神機能の障害に関する医師の診断書(国家公安委員会規則5条1項2号。法3条5号に該当しないことが明らかであるかどうかの別を記載したものに限られます。法人の場合は役員全員分が必要です(施行令1条2号ホ)。)
- 損害賠償措置を証する書類(国土交通省令2条により、同令4条の基準に適合する損害賠償責任保険契約または損害賠償責任共済契約の締結を証する書類です。)
- 安全運転管理者等の要件を備えていることを証する書類(国家公安委員会規則5条2項。住民票の写し、自動車の運転の管理に関する経歴を記載した書面などが挙げられています。)
- 法人の登記事項証明書・定款またはこれに代わる書類(法人が申請する場合に必要です(施行令1条2号イ・ロ)。)
- 役員名簿(役員全員の氏名及び住所を記載したもの)(法人が申請する場合に必要です(施行令1条2号ハ)。)
- 未成年者の登記事項証明書(民法6条1項により営業を許された未成年者が個人で申請する場合に必要です(施行令1条1号ハ)。)
※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。
費用(実費)
手数料は各都道府県の条例で定まります。国が示す標準額は「地方公共団体の手数料の標準に関する政令」百六の項にあり、自動車運転代行業の認定の申請に対する審査は12,000円です。警視庁・大阪府警察の公式ページでも12,000円と案内されていますが、標準額と各都道府県の実額が必ず一致するとは限らないため、提出先で確認してください。認定が拒否された場合でも手数料は返金されないと案内されています。なお、本手続に登録免許税は課されません(登録免許税法は別表第一に掲げるものについて課税する仕組みで、同表に自動車運転代行業の認定の項はありません)。
提出先・提出方法
主たる営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会です(法5条1項)。提出は、主たる営業所の所在地を管轄する警察署長を経由して行います(国家公安委員会規則3条)。実務上の窓口は警察署の交通課で、都道府県によってはe-Gov電子申請によるオンライン提出もできます。国の機関に出す手続ではないため、法務局や運輸支局は提出先ではありません。
つまずきやすいポイント
- 「認定制」であって許可制でも届出制でもありません。申請をしないで、または認定・拒否の通知を受ける前に営業を始めると30万円以下の罰金の対象です(法32条1号)。通知が届くまで営業を開始しないでください。
- 代行運転普通自動車(お客さまの普通自動車)を運転する人は、普通第二種免許を受けなければなりません(道路交通法86条5項)。大型・中型・準中型・普通の第一種免許では運転できません(同法85条12項)。ただし、大型第二種免許または中型第二種免許を受けている人は、普通第二種免許がなくても代行運転普通自動車を運転できます(同法86条6項)。認定を受けても、免許がそろわなければ業務が回りません。
- 変更届出は変更があった日から10日以内(届出書に登記事項証明書を添付すべき場合は20日以内)、廃業等届出は事由発生の日から10日以内です(国家公安委員会規則8条・10条)。案内ページにより20日となる範囲の説明が異なるため、10日以内の提出を基本に考え、提出先に確認してください。
- 損害賠償措置は、基準に適合する保険・共済契約の締結を証する書類で示します(国土交通省令2条・4条)。てん補限度額は「告示に定める額以上」とされ、契約期間中の保険金支払額に制限がないことなどの要件もあります。加入中の任意保険がそのまま基準を満たすとは限らないため、契約内容を保険会社等に確認してください。
- 認定後は、標識(法6条1項)・料金(法11条)・約款(法13条)を掲示するだけでなく、自社ウェブサイトに掲載する義務もあります(国家公安委員会規則7条、国土交通省令3条。令和6年4月1日施行)。随伴用自動車が1台以下の場合と、自社が管理するウェブサイトがない場合は掲載不要です(令和6年国家公安委員会・国土交通省令第1号)。違反は20万円以下の罰金です(法33条2号・5号・6号)。
よくある質問
認定を受けるまでどのくらいかかりますか。
法律に標準的な処理期間の定めはありません。公安委員会は認定・拒否の処分をしようとするとき、あらかじめ国土交通大臣(施行令7条により都道府県知事が処理)に協議して同意を得る必要があるため(法5条4項)、その分の日数がかかります。警視庁は申請の流れの中で「協議の結果を通知(原則手数料の納付後45日以内)」と案内しています。期間は都道府県や事案により異なりますので、提出先で確認してください。
営業所ごとに申請が必要ですか。
申請書は、主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会に提出します(法5条1項)。申請書の記載事項には「主たる営業所その他の営業所の名称及び所在地」が含まれますので、従たる営業所も申請書の中で申告することになります。その後に営業所を増やしたり移転したりして記載事項に変更があったときは、変更届出書の提出が必要です(法8条1項)。
安全運転管理者は車の台数が少なくても選任が必要ですか。
自動車運転代行業者については、道路交通法74条の3第1項のうち台数の下限を定めた部分が、法19条1項の読替えにより「自動車運転代行業者は、その自動車運転代行業の営業所」と読み替えられます。つまり安全運転管理者は台数による下限がない形で、営業所を単位に選任します。一方、副安全運転管理者は読替え後の道路交通法施行規則9条の11により、随伴用自動車の台数に応じて選任します(10台以上20台未満で1人など。少数なら選任義務は生じません)。認定申請書にも安全運転管理者等の氏名・住所を記載し、要件を備えていることを証する書類を添付します(法5条1項4号、施行令1条1号ヘ)。
認定が取り消されることはありますか。
あります。偽りその他不正の手段により認定を受けたこと、法3条各号(7号・8号を除く)に該当していること、正当な事由がないのに認定を受けてから6月以内に営業を開始せず、または引き続き6月以上営業を休止して現に営業を営んでいないこと、3月以上所在不明であることのいずれかが判明したときは、公安委員会が認定を取り消すことができます(法7条1項)。取消しの前にも国土交通大臣への協議と同意が必要です(同条2項)。
出典・公式様式の入手先
様式ファイルは発行元(警察・公安委員会)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。最新版を必ず公式ページでご確認ください。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-08-05)。
この書式は、提出先の自治体・都道府県によって様式や必要書類が異なる場合があります。実際の提出前に、提出先の窓口または公式ページで最新の様式・要件をご確認ください。
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