副業・兼業許可申請書/許可通知書
副業許可申請書、兼業許可申請書、副業・兼業許可通知書、副業届出書、兼業承認申請書 とも呼ばれます。
副業・兼業許可申請書は、就業規則の許可制に基づき労働者が副業・兼業の実施を使用者に申し出るための社内書式であり、許可通知書は使用者がその可否・条件を回答する書式である。労働契約書そのものではなく社内手続を運用するための文書であって、単体で行政官庁への届出や登記の対象にはならない。もっとも、労働基準法38条1項は「労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する。」と定めており、労働時間の通算や秘密保持・競業避止など後日の紛争や割増賃金未払いに直結しうる事項を扱うため、記載の正確性が実務上重要になる。許可制それ自体も、労働基準法89条10号にいう「当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項」として就業規則に定めるべき事項と整理されるのが一般的であり、申請書はその運用の入口に位置する。
最終確認日:
どんなときに必要か
就業規則に副業・兼業を許可制とする定めがある企業で、労働者が兼業を開始・変更しようとする際に用いる。届出制や原則自由としている企業では通常不要である。使用者が自社業務への支障や秘密保持・競業避止上の懸念、労働時間の通算把握の必要から、事前に就業実態を確認したい場面で機能する書式である。副業先が雇用契約による場合は労働基準法38条1項により労働時間が通算されるため、開始時だけでなく、副業先の労働日・時間帯が変わったとき、副業先が増えたとき、副業の業務内容が自社の取引先や競合他社に及ぶようになったときにも、あらためて申請・再審査の対象とする運用が実務では取られている。
書面にする必要はあるか
この申請書・許可通知書それ自体を書面で作成することを義務付ける労働関係法令は見当たらず、法定の書面要件はない(後日の立証に備えた証拠目的の書面である)。副業・兼業を許可制とすること自体、使用者が就業規則で定める社内ルールであり、申請書・許可通知書はその運用手続として用いられているにすぎない。もっとも、誰がいつどのような条件で許可したかを書面で残すことは、後日の労働時間通算の争いや懲戒処分の当否をめぐる紛争において重要な証拠となるため、実務上は書面化が強く推奨される。書面化と届出が法令上求められているのは申請書ではなく前提となるルールの側であり、労働基準法89条は「常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。」と定め、労働基準法106条1項は就業規則等を「常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付することその他の厚生労働省令で定める方法によつて、労働者に周知させなければならない。」としている。
必ず入れる事項
申請者の氏名・所属部署・従業員番号
誰の申請かを一意に特定できなければ、許可の対象者や許可条件の適用範囲が後日不明確になる。特に同姓同名者や兼務者がいる企業では、労働時間通算や懲戒判断の場面で本人特定そのものを巡る争いを招きやすいため、部署・従業員番号までの記載が実務上必要になる。あわせて自社での雇用形態と所定労働時間を書かせておくと、通算後の法定外労働時間を算定する際の起点が明確になる。
副業・兼業先の事業者名・業務内容・雇用形態(雇用/非雇用)の別
雇用型か業務委託型かで労働時間通算の要否や社会保険上の取扱いが大きく異なる。労働基準法38条1項は「労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する。」と定めており、副業先が雇用契約であれば同項の通算の対象となる一方、業務委託・請負・自営など非雇用型は通算の対象外と整理される。この区別を記載しないと、使用者が自社の労働時間管理や割増賃金の算定においてどこまで対応すべきかを誤って判断する原因になりやすい。
従事する業務内容・想定される労働日・時間帯・想定時間数
自社業務との時間的重複や、心身の負担が過重になっていないかを判断するための基礎情報となる。労働基準法32条は「使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。」「使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。」と定めており、通算後にこの枠を超える見込みかどうかは、申告された曜日・時間帯・時間数がなければ判断できない。この記載を欠くと、許可の適否や労働時間の上限設定など、具体的な条件設定の判断材料が不足したまま許可を出すことになりかねない。
自社業務への影響・支障の有無に関する申告
許可制の運用は業務上の支障の有無を審査基準とするのが一般的であり、この申告がなければ許可基準への当てはめができない。基準への当てはめを欠いた許可・不許可は、恣意的な運用として後日その合理性を問われるおそれがある。申告内容と審査記録は、後に不許可や懲戒の当否が争われた際に、労働契約法15条が求める客観的合理性と社会通念上の相当性を裏付ける資料にもなる。
秘密保持・競業避止に関する誓約事項
副業先が競合事業者や取引先である場合、自社の営業秘密や顧客情報が流出するリスクが高まる。不正競争防止法2条6項は営業秘密を「秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないもの」と定義しており、誓約の対象範囲を具体的に特定しておくことは秘密管理性の裏付けにもつながる。誓約の対象と範囲をあらかじめ書面で明記しておくことは、事後の注意喚起や、問題発生時に是正を求める根拠として重要な意味を持つ。
許可条件・許可期間・不許可事由該当性の確認欄
無条件許可か条件付き許可かを明確にしておかなければ、条件違反が生じた際に是正指導や許可の見直し・取消しを行う根拠を欠くことになる。就業規則上の不許可事由との対応関係も、この欄で確認できるようにしておくことが望ましい。許可期間を区切っておけば、副業先の業務量が増えた場合にも、期間満了時の再申請という形で実態を捉え直す機会を確保できる。
許可・不許可の判断者の署名又は記名押印と許可年月日
誰がいつ許可したのかを記録しておかなければ、許可の有効性や、許可時点でどのような条件が申告されていたかを後日確認することが困難になる。紛争が生じた際の立証資料としても、この記録の有無が実務上重要な差を生む。就業規則や職務権限規程で決裁権者が定められている場合は、その権限者の名義になっているかもあわせて確認する。
労働時間の自己申告・定期報告の方法に関する取り決め
副業先での実労働時間を継続的に把握できなければ、自社の法定外労働時間の算定や割増賃金の計算に誤りが生じるおそれがある。労働基準法36条6項は、時間外労働と休日労働の合計について「一箇月について労働時間を延長して労働させ、及び休日において労働させた時間百時間未満であること。」、複数月の平均について「一箇月当たりの平均時間八十時間を超えないこと。」と定めており、厚生労働省の副業・兼業の促進に関するガイドラインは、これらを労働者個人の実労働時間に着目した規制として通算の対象に含めて整理している。申告の頻度・方法・様式をあらかじめ取り決めておくことで、通算漏れの発生を防ぎやすくなる。
副業先との労働契約の締結時期(自社との契約の前か後か)
厚生労働省の副業・兼業の促進に関するガイドラインは、まず労働契約の締結の先後の順に所定労働時間を通算し、次に所定外労働の発生順に所定外労働時間を通算したうえで、各使用者が自らの事業場の法定労働時間を超える部分のうち「自ら労働させた時間について」労働基準法37条1項の割増賃金を支払うと整理している。所定労働時間の通算による超過分は後から労働契約を締結した使用者の時間外労働となる一方、所定外労働の分は発生順で決まり、先に契約した自社が負担することもある。締結時期を申告させておかなければ、この振り分けの起点が定まらない。
無効・効力が否定されやすい条項
古い雛形をそのまま使うと、次の点でつまずくことがあります。
許可を得ずに副業を行っていたことが発覚した場合、それだけを理由とする懲戒処分は、自社業務への現実的な支障が伴わない限り、その有効性が争われやすい傾向がある。許可制の趣旨は業務への支障防止にあり、届出義務違反という形式面のみを重く扱う運用は、後日の紛争でリスクが高い。労働契約法15条は、懲戒が「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。」と定めており、支障の内容・程度と処分の重さの均衡が正面から問われる。
秘密保持・競業避止の誓約書上の文言を整えるだけでは、その情報が不正競争防止法2条6項の定める要件(秘密として管理されていること等)を満たさない限り、法的な営業秘密としての保護を受けられるとは限らない。誓約書があることと、同法上の保護要件を満たす管理体制があることは別問題である。アクセス権限の設定や秘密である旨の表示といった日常の管理実態が伴わなければ、誓約条項だけで差止めや損害賠償の根拠を確保することは難しい。
副業・兼業により自社の実労働時間の合計が法定労働時間を超えるにもかかわらず、時間外労働・休日労働に関する労使協定(いわゆる36協定)の締結・届出がない状態で時間外労働をさせると、労働基準法36条の要件を欠いた時間外労働として違法評価を受けるリスクがある。許可通知書で条件を付しただけでは、この協定上の要件は代替できない。労働基準法119条は、労働基準法32条・36条6項・37条などの違反について「六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。」としている。
許可基準を就業規則本体に定めず、担当者の個人的判断だけで許可・不許可を決める運用は、恣意的な不許可として就業規則の内容の合理性や運用の公正性を巡って争われる原因となりやすい。基準の曖昧さは、申請書・許可通知書の書式だけをどれほど整えても解消されるものではなく、就業規則本体の見直しが必要になる。労働契約法7条本文は「労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていた場合には、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする。」と定めており(同条ただし書は、就業規則の内容と異なる労働条件を労働契約で合意していた部分について、同法12条に該当する場合を除きこの限りでないとする)、周知されていない内規は労働契約の内容として機能しにくい。既に在籍している労働者について許可基準を新設・変更する場合は、労働契約法9条・10条の枠組みで、変更後の就業規則の周知と変更の合理性が問われる。
許可通知書上、許可条件(労働時間の上限や競業避止の範囲等)を定めても、その後の実態が条件と乖離しているかを継続的に確認する仕組みがなければ、条件は形骸化し、通算漏れによる割増賃金未払いなどのリスクが顕在化したときに、使用者が実態を把握していなかったこと自体が管理不備として問題視されるおそれがある。労働契約法5条は「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。」と定めており、長時間化の兆候を放置した場合は健康確保の面でも責任を問われうる。
許可通知書に、割増賃金は副業先が負担する旨の記載を置いても、その記載だけで支払義務の所在が動くわけではない。労働基準法37条1項は時間外・休日労働について「通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。」と定めており、厚生労働省の副業・兼業の促進に関するガイドラインは、通算した労働時間のうち自らの事業場の法定労働時間を超える部分について、各使用者が「自ら労働させた時間について」割増賃金を支払うと整理している。書面の文言で負担者を指定したつもりでも、未払いが生じれば自社の責任が問われる場面がある。
副業先での就労中の負傷は自社に関係がないという前提で許可条件を組むと、労災保険の枠組みと合わなくなる。労働者災害補償保険法7条1項2号は「二以上の事業の業務を要因とする負傷、疾病、障害又は死亡」を複数業務要因災害として保険給付の対象に位置付け、労働者災害補償保険法8条3項は複数事業労働者について「当該複数事業労働者を使用する事業ごとに算定した給付基礎日額に相当する額を合算した額を基礎として」給付基礎日額を算定するとしている。副業先の就労実態を把握していなければ、労災の請求手続で自社に求められる証明にも対応しづらくなる。
作成の流れ
- 1
就業規則の許可基準の確認と整備状況の点検
副業・兼業を許可制としている場合、自社の就業規則にどのような許可基準・禁止事由(競業避止・秘密保持・自社業務への支障等)が定められているかを、申請書を作成する前に人事・労務の担当部門が確認する。基準が就業規則に明記されていない場合、許可・不許可の判断が恣意的と評価されるリスクがあるため、あわせて基準の整備状況と、労働基準法106条1項が求める周知が実際に行われているかも点検する。整備が不十分であれば、申請の受付を始める前に就業規則の改定と届出を先行させる。
- 2
申請書の作成・提出
労働者本人が、副業・兼業先の情報、従事する業務内容、想定される労働時間・曜日、自社業務への影響の有無等を申請書に記載し、所定の提出先(上長・人事部門等)に提出する。記載事項に不足があると使用者側の審査が不十分になりやすいため、就業規則所定の記載事項を漏れなく記入する。提出期限は、副業の開始予定日から逆算して審査に必要な日数(実務では2週間から1か月程度を目安とする例が多い)を確保できるよう、就業規則や申請書の様式上に明記しておく。
- 3
使用者による審査
使用者は、自社業務への支障の有無、秘密保持・競業避止上の懸念、労働時間の通算による過重労働のおそれ等を、就業規則に定めた許可基準に照らして審査する。基準に該当しない不許可は争いの原因となりやすいため、審査過程・判断根拠を記録しておくことが望ましい。副業先が雇用契約であれば労働基準法38条1項による通算が生じるため、申告された所定労働時間を自社の所定労働時間に足し合わせ、法定労働時間を超える見込みの有無をこの段階で試算しておく。
- 4
労働時間の通算方法と割増賃金の負担の決定
通算の対象となる場合は、原則的な方法(自社と副業先の所定労働時間を通算し、その後に実際に行われる所定外労働を時間的な順序で加える方法)によるのか、厚生労働省の副業・兼業の促進に関するガイドラインが示すいわゆる管理モデル(各社があらかじめ上限時間を設定し、その枠内で自社の割増賃金を支払う簡便な方法)によるのかを、許可を出す前に決めておく。あわせて、自社の36協定で定めた延長時間の範囲に収まるか、割増賃金の負担が自社と副業先のどちらに生じるかを確認する。
- 5
許可通知書の交付
審査の結果に基づき、許可・条件付許可・不許可のいずれであるかを許可通知書として労働者に交付する。条件付許可の場合は、労働時間の上限や秘密保持の範囲等の条件を具体的に記載し、後日の解釈の食い違いを防ぐ。許可期間、報告の頻度と方法、条件に反した場合に取りうる措置(是正指導・許可の見直し)まで書き込み、交付年月日と受領の記録を残す。不許可とする場合も、どの許可基準のどの部分に該当したのかを示しておく。
- 6
許可後の運用・定期確認
許可後は、副業先での実労働時間の自己申告等を通じて実態を把握し、自社の時間外労働の算定や36協定の範囲内での運用に反映させる。許可条件からの乖離が判明した場合は、是正指導や許可の見直しを行う体制をあらかじめ定めておく。報告は月次など一定の周期で受け取り、通算後の時間が長時間に及ぶ兆候があれば、上限時間の引下げや医師の面接指導といった健康確保措置の検討につなげる。
専門家に相談したほうがよい場面
当社は士業資格者を擁しておらず、副業・兼業許可申請書・許可通知書の作成の受託や代理、個別事案における許可・不許可や懲戒処分の適法性の判断は行いません。本ガイドは書式の一般的な構成と法令上の位置付けを説明するものであり、書式は利用者自身による編集・提出を前提とした支援ツールです。また、実際には許可していない事実を許可済みとするなど、事実と異なる内容の証明書・通知書は作成しません。就業規則の許可基準の設計、労働時間通算の具体的な管理方法(管理モデルの採否を含む)、秘密保持・競業避止条項の実効性確保、懲戒処分の可否の検討については、社会保険労務士や弁護士に相談のうえで検討することをお勧めします。副業先での被災や社会保険・雇用保険の適用関係については、労働基準監督署・年金事務所・ハローワークにも確認してください。
よくある質問
- 就業規則で副業・兼業を一律に全面禁止とする定めは、そのまま通用しますか。
- 労働者の副業・兼業を一律かつ全面的に禁止する規定は、勤務時間外は本来労働者が自由に利用できる時間であることや、労働者の職業選択の自由等の観点から、合理性が問題とされる傾向があります。厚生労働省の副業・兼業の促進に関するガイドラインも、原則として副業・兼業を認める方向で就業規則を整備することを促しており、多くの企業では、自社業務に支障がない範囲で許可制・届出制を採用しています。もっとも、個々の企業の就業規則が有効かどうかは、規定の文言や運用実態によって異なるため、判断に迷う場合は社労士・弁護士に相談することをお勧めします。
- 副業先での労働時間は自社で把握する必要がありますか。
- 労働基準法38条1項は「労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する。」と定めているため、副業先が雇用契約であれば、自社の時間外労働の算定や36協定の範囲内での運用のためには、副業・兼業先での実労働時間を含めた就業実態をある程度把握しておくことが望ましいとされています。把握の方法としては、労働者からの自己申告を許可条件とし、定期的に報告を求める運用が一般的です。申告と計算の負担を抑えるため、厚生労働省のガイドラインが示す管理モデルを採用する例もあります。具体的な管理方法に悩む場合は、社会保険労務士等の専門家に相談してください。
- 許可を得ずに副業をしていたことが発覚した場合、懲戒解雇できますか。
- 許可なく副業を行っていたことのみを理由とする重い懲戒処分は、自社業務への現実的な支障の程度等が伴わない限り、有効性が争われやすい傾向があります。労働契約法15条は、懲戒が「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。」と定めており、無許可という形式面だけでなく、支障の内容・程度と処分の重さの均衡が問われます。懲戒の可否は就業規則の規定内容や具体的な事実関係によって個別に判断されるため、本ガイドはその判断や処分の実施を担うものではなく、実際に処分を検討する場合は弁護士に相談することをお勧めします。
- 許可条件に有効期限や更新手続を設けることはできますか。
- 許可通知書に有効期間や更新のための再申請手続を条件として明記すること自体は可能であり、副業先の状況変化を定期的に確認する目的で用いられることがあります。実務では、1年程度で期間を区切り、満了時に副業先・労働時間・業務内容の変更の有無を申告させたうえで更新の可否を判断する例が見られます。ただし条件の内容や運用方法は就業規則の定めと整合させる必要があるうえ、更新しない場合の扱い(副業の終了までの猶予期間など)を定めておかないと運用が滞るため、既存の規定との整合性については社労士等に確認することが望まれます。
- 副業をすると、社会保険や雇用保険の取扱いはどうなりますか。
- 健康保険・厚生年金保険は、複数の事業所でそれぞれ被保険者の要件を満たす場合、本人が二以上事業所勤務届を提出して主たる事業所を選択し、各事業所の報酬を合算して算定した保険料を各事業所で按分する取扱いになります。雇用保険は、原則として主たる賃金を受ける一つの事業所でのみ被保険者となりますが、65歳以上で二つの事業所に雇用され、一つの事業所では週の所定労働時間が20時間未満でも合計が20時間以上となる場合等に、本人の申出により被保険者となれる制度(雇用保険マルチジョブホルダー制度)があります。適用関係は個別の勤務実態によって変わるため、年金事務所・ハローワークや社会保険労務士に確認してください。
出典
- e-Gov法令検索 労働基準法
- e-Gov法令検索 労働契約法
- e-Gov法令検索 不正競争防止法
- e-Gov法令検索 労働者災害補償保険法
- 厚生労働省 副業・兼業の促進に関するガイドライン
- 厚生労働省 副業・兼業
最終確認日: 2026-08-20
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