許可申請・届出

労働条件変更通知書の作成

内容の確認日:

料金と書類作成の入口(許可申請・届出の一覧)

① 概要(誰が・いつ)

会社(使用者)が、雇用している労働者の労働条件(賃金・勤務時間・就業場所・業務など)を変更するときに、変更の内容を書面にして労働者本人に渡すための文書です。行政庁へ提出する書類ではなく、「労働条件変更届」という名称の法定様式もありません。

労働条件は、労働者と使用者の合意によって変更できます。就業規則の変更によって労働者に不利益に変更する場合は、変更後の就業規則を周知し、変更が合理的であることが必要です。

変更の時点で書面を交付することを一律に義務付けた法令の規定はありません。一方で、労働契約の内容はできる限り書面で確認するものとされており、労働条件が大きく変わる場面で使用者が書面を交付することが例として挙げられています。

有期労働契約の更新は、新たな労働契約の締結にあたります。更新のときは、締結時と同じ労働条件の明示が必要で、変更通知書では足りません。

② 必要書類

作成できる書類

書類内容
労働条件変更通知書交付日、労働者の氏名、変更する項目、変更前の内容、変更後の内容、変更後の労働条件が適用される日、会社名・代表者名を記載します。

ご自身で用意するもの

  • 変更前の労働条件が分かる資料(雇用契約書・労働条件通知書・就業規則など)
  • 就業規則そのものを変更する場合は、就業規則の変更届と労働者代表の意見書(労働基準監督署への届出・別の手続です)

③ 実費・手数料

行政庁へ提出する書類ではないため、行政庁に納める手数料はありません。

④ 交付先・交付方法

交付先は、労働条件を変更する対象の労働者ご本人です。会社から本人へ直接渡します。

就業規則を変更する場合は、常時10人以上の労働者を使用する事業場では、変更した就業規則を所轄の労働基準監督署へ届け出ます。この届出は変更通知書とは別の手続です。

⑤ 処理期間

行政庁の処理はありません。変更後の労働条件が適用される日は、通知書に記載します。

⑥ よくある質問

Q1. 口頭で伝えるだけでも労働条件は変わりますか。 労働条件の変更は、労働者と使用者の合意によって成立します。そのうえで、労働契約の内容はできる限り書面で確認するものとされています。書面に残すと、後になって変更の内容や時期を確かめることができます。

Q2. 労働者の同意なしに、労働条件を不利益に変更できますか。 就業規則を変更することで、労働者と合意せずに労働条件を不利益に変更することは、原則としてできません。例外は、変更後の就業規則を労働者に周知し、変更が合理的なものである場合です。合理性は、労働者の受ける不利益の程度、変更の必要性、内容の相当性、労働組合等との交渉の状況などで判断されます。

Q3. 有期契約を更新するときにも使えますか。 使えません。有期労働契約の更新は新たな労働契約の締結にあたり、締結時と同じ労働条件の明示が必要です。2024年4月からは、就業場所・業務の変更の範囲、更新上限の有無と内容、無期転換の申込みの機会なども明示する事項に加わっています。更新にあたる場合、変更通知書は作成の対象外です。

Q4. 変更する項目が複数あるときはどうなりますか。 変更通知書では、労働基準法施行規則が定める明示事項の区分(契約期間・就業場所と業務・始業終業の時刻や休日・賃金・退職など)から、主となる項目を1つ選びます。ほかの変更は「変更前」「変更後」の欄に続けて書きます。

Q5. パートタイム・有期雇用の労働者の場合に変わる点はありますか。 パートタイム・有期雇用労働者には、昇給・退職手当・賞与の有無と相談窓口を文書の交付等で明示することが別に定められています。2026年10月1日からは、通常の労働者との待遇の相違について説明を求めることができる旨も明示事項に加わりました。これらは締結時・更新時の明示に関する定めです。

⑦ 様式の対応

作成できる書類官製様式記載要領・参考
労働条件変更通知書法定様式はありません。厚生労働省は労働契約の締結時に使う「労働条件通知書」のモデル様式を公開しています。労働基準関係主要様式

厚生労働省のモデル様式は2026年10月1日に改訂され、旧様式を使えるのは2026年9月30日までとされています。

⑧ 注意事項

  • 作成する PDF は、使用者から労働者へ交付する「労働条件変更通知書」1通です。官公庁へ提出する書類は作成の対象外です。
  • 変更する項目は、労働基準法施行規則の明示事項の区分から1つを選んで記載します。「その他」を選んだ場合は、入力した項目名を記載します。
  • 会社の所在地と備考は、入力した場合だけ記載します。
  • 有期労働契約の更新にあたる場合の変更通知書と、締結時の労働条件通知書は作成の対象外です。
  • 就業規則の変更届・労働者代表の意見書は作成の対象外です。
  • 変更が有効に成立するかどうかは、労働者との合意の有無や、就業規則による変更の場合の周知と合理性によって決まります。

出典

料金と書類作成の入口(許可申請・届出の一覧)