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特定貨物自動車運送事業経営許可申請書/利用運送事業登録・許可申請書

「特定貨物自動車運送事業経営許可申請書」と「貨物利用運送事業の登録・許可申請書」は名前が似ていますが、根拠法も制度も別のものです。前者は貨物自動車運送事業法の許可で、特定の者の需要に応じて有償で自動車を使って貨物を運ぶ事業が対象です。後者は貨物利用運送事業法に基づき、第一種は登録、第二種は許可と建て付けが分かれます。この 3 つの手続を条文どおりに切り分けて整理します。

特定貨物自動車運送事業経営許可申請書/利用運送事業登録・許可申請書の要点。
対象特定貨物=特定の者の需要に応じるトラック運送/貨物利用運送=第一種登録・第二種許可
期限休廃止=特定貨物は30日前まで/貨物利用運送はその日から30日以内
費用特定貨物 許可6万円/第一種 登録9万円/第二種 許可12万円(登録免許税)
提出先国土交通大臣(特定貨物は地方運輸局長へ委任・運輸支局長等を経由)
様式特定貨物=経営許可申請書/第一種=登録申請書/第二種=許可申請書
全国統一様式発行:国土交通大臣最終確認:2026-09-20

誰が・どんなときに必要?

特定貨物自動車運送事業は「特定の者の需要に応じ、有償で、自動車を使用して貨物を運送する事業」です(貨物自動車運送事業法2条3項)。事前に許可が要り、根拠は貨物自動車運送事業法35条1項です。貨物利用運送事業は実運送を利用する事業です。船舶・航空・鉄道の利用運送と前後の集配を一貫して行うのが第二種、ほかが第一種です。定義は貨物利用運送事業法2条7項8項にあります。休廃止の届出は、特定貨物がその30日前までで、貨物自動車運送事業法32条・35条6項にあります。貨物利用運送事業法15条・31条ではその日から30日以内で、第一種は廃止のみ、第二種は休止・廃止が対象です。

手続きの流れ

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    どの制度に当たるかを先に決める

    特定の者の需要に応じて行うトラック運送は特定貨物自動車運送事業で、貨物自動車運送事業法35条1項の許可です。他人の運送を利用して行う運送は貨物利用運送事業(第一種は登録、第二種は許可)です。ここでいう「自動車」からは三輪以上の軽自動車及び二輪の自動車が除かれます(貨物自動車運送事業法2条2項括弧書き)。2条2項は「次項及び第七項において同じ」と定めており、3項の特定貨物にも及びます。軽自動車・二輪のみで運ぶ場合は、需要者が特定であっても貨物軽自動車運送事業に当たり、許可ではなく経営届出になります。トラック事業者が他のトラック事業者の運送を利用する「貨物自動車利用運送」には、貨物利用運送事業法19条により貨物利用運送事業法は適用されません。これは特定貨物の事業計画に「貨物自動車利用運送を行うかどうかの別」として書きます。

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    申請書の法定記載事項を埋める

    特定貨物の申請書には、氏名または名称・住所(法人は代表者氏名)、運送の需要者の氏名等を記載します。営業所の名称と位置・事業用自動車の概要・貨物自動車利用運送の別などの事業計画も記載します。根拠は貨物自動車運送事業法35条2項です。第一種は氏名等、主たる事務所その他の営業所、商号、利用運送に係る運送機関の種類・区域または区間・業務の範囲を記載します。根拠は貨物利用運送事業法4条1項です。第二種は事業計画と集配事業計画を記載します。根拠は貨物利用運送事業法21条1項です。

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    添付書類をそろえる

    特定貨物では、運行管理や点検整備の体制、事業の開始に要する資金の総額と調達方法、施設の概要などの書類が必要です。加えて、運送の需要者との契約書または協定書の写しが必要です。貨物自動車利用運送を行う場合は、利用する事業者との契約書の写しも要ります。第一種では事業の計画や実運送事業者等との契約書の写しなどが必要です。

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    提出先と経由先を確認する

    条文上の権限者は国土交通大臣です。ただし特定貨物の権限は、貨物自動車運送事業法施行規則42条1項24号により原則として地方運輸局長に委任されています。許可申請書は、事案の関する土地を管轄する運輸監理部長・運輸支局長を経由して提出します。根拠は施行規則45条2項です。事業計画の変更の認可・届出と事業の休止の届出は、管轄区域にまたがるもの等を除き、運輸監理部長・運輸支局長へ直接提出します。根拠は施行規則42条2項1号3号6号と45条1項です。

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    登録免許税を納める

    特定貨物の許可は1件につき6万円です(登録免許税法別表第一125号(五))。一般貨物の許可は125号(四)で12万円と額が違います。貨物利用運送は第一種の登録が9万円、第二種の許可が12万円です。第一種の変更登録は、運送機関の種類・区域・区間の増加(財務省令で定めるものに限る)と業務の範囲の増加に係るものが1万5千円です。第二種の事業計画変更の認可(財務省令で定めるもの)は2万円です。これらは別表第一139号にあります。

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    許可・登録後の届出を忘れない

    特定貨物では、運輸の開始、氏名・名称・住所の変更、法人の役員・社員の変更があったときに届出が必要です。運送の需要者の氏名等の変更も同じで、根拠は貨物自動車運送事業法施行規則44条1項です。届出は事由の発生後遅滞なく行います。ただし代表権を有しない役員・社員の変更は、前年7月1日から6月30日までの分を毎年7月31日までにまとめて届け出ます。事業計画の変更は原則認可、事業用自動車の数の変更は事前届出、軽微な事項は事後届出です。

主な必要書類

  • 事業用自動車の運行管理の体制および点検・整備の体制を記載した書類(特定貨物です。貨物自動車運送事業法施行規則22条1号は、3条1号から3号の3まで、5号、6号(ロを除く)、7号または8号(イを除く)、9号を引用しています。本欄は3条1号・1号の2に当たります。)
  • 事業の開始に要する資金の総額及びその内訳並びにその資金の調達方法を記載した書類(特定貨物です。)
  • 事業の用に供する施設の概要及び付近の状況を記載した書類(特定貨物です。)
  • 貨物自動車利用運送を行う場合は、利用する事業者との運送に関する契約書の写し(保管体制を必要とする場合は保管施設の面積・構造及び附属設備を記載した書類を含む)(特定貨物です。貨物自動車運送事業法施行規則22条1号が引用する3条5号です。)
  • 運送の需要者との契約書又は協定書の写し(特定貨物に固有の添付書類です。)
  • 法人・個人の別に応じた書類(定款又は寄附行為、登記事項証明書、役員又は社員の名簿及び履歴書など)(特定貨物です。既存法人は貨物自動車運送事業法施行規則3条6号です。ロの貸借対照表は22条1号の引用から除かれています。法人を設立しようとする場合は7号で、定款等の謄本、発起人・社員・設立者の名簿及び履歴書、株式会社は株式の引受けの状況及び見込みを記載した書類です。個人は8号で、戸籍抄本及び履歴書です(イの資産目録は引用から除かれています)。)
  • 法第5条各号のいずれにも該当しない旨を証する書類(特定貨物です。欠格事由に関する書類です(貨物自動車運送事業法施行規則3条9号)。)
  • 事業の計画(利用する実運送事業者等の概要、保管施設の概要ほか)(貨物利用運送・第一種です。)
  • 利用する運送を行う実運送事業者又は貨物利用運送事業者との運送に関する契約書の写し(貨物利用運送・第一種です。)

※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。

費用(実費)

特定貨物自動車運送事業の許可は、登録免許税が1件につき6万円です(登録免許税法別表第一125号(五))。一般貨物の許可は125号(四)で12万円です。貨物利用運送事業は、第一種の登録9万円、第二種の許可12万円です。第一種の変更登録のうち、利用運送に係る運送機関の種類・区域または区間の増加に係るもの(財務省令で定めるものに限る)は1万5千円です。業務の範囲の増加に係るものも1万5千円です。第二種の事業計画変更の認可(財務省令で定めるもの)は2万円です。これらは別表第一139号にあります。いずれも国の権限に係る許可・登録のため、地方公共団体の条例による手数料は生じません。

提出先・提出方法

条文上の提出先は国土交通大臣です。ただし特定貨物自動車運送事業に関する権限は原則として地方運輸局長に委任されています(貨物自動車運送事業法施行規則42条1項24号)。許可申請書は、事案の関する土地を管轄する運輸監理部長または運輸支局長を経由して提出します。根拠は施行規則45条2項です。事業計画の変更の認可・届出および事業の休止の届出は、さらに運輸監理部長・運輸支局長に委任されています。管轄区域にまたがるものや貨物自動車利用運送に関するものは除かれます。根拠は施行規則42条2項1号・3号・6号です。そのため経由ではなく、管轄の運輸監理部長または運輸支局長へ直接提出します。根拠は施行規則45条1項です。貨物利用運送事業では、第一種貨物利用運送事業の登録のうち内航運送または貨物自動車運送に係るものが地方運輸局長に委任されています。根拠は貨物利用運送事業法施行規則47条です。そのうち貨物自動車運送のみに係る事案は、運輸監理部長または運輸支局長を経由して提出します。根拠は貨物利用運送事業法施行規則50条4項です。一方、貨物利用運送事業法20条の第二種貨物利用運送事業の許可は、施行規則47条の委任の表に掲げられておらず、国土交通大臣の権限のままです。鉄道運送のみに係る事案および内航運送に係る第二種貨物利用運送事業のみに係る事案は、所轄地方運輸局長を経由して提出しなければなりません。根拠は貨物利用運送事業法施行規則50条2項です。それ以外のもの(外国人等による国際貨物利用運送事業に係るものを除く)も、所轄地方運輸局長を経由して提出することができます。鉄道・航空・外航に係る第一種の登録も同様に国土交通大臣の権限です。

つまずきやすいポイント

  • 無許可で経営した場合の法定刑は、一般貨物と特定貨物で違います。特定貨物は、裁判所から1年以下の拘禁刑もしくは150万円以下の罰金、またはその併科に処される可能性があります(貨物自動車運送事業法71条2号)。一般貨物は、裁判所から3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその併科に処される可能性があります。根拠は貨物自動車運送事業法70条1号です。
  • 貨物利用運送は第一種が登録、第二種が許可で別制度です。無登録で第一種を経営した場合は、貨物利用運送事業法62条1号の罰則の対象です。裁判所から1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、またはその併科に処される可能性があります。無許可で第二種を経営した場合は、裁判所から3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその併科に処される可能性があります。根拠は貨物利用運送事業法60条1号です。
  • 休廃止の期限は向きが逆です。特定貨物は「その三十日前までに」、貨物利用運送は「その日から三十日以内」で、後者は貨物利用運送事業法15条・31条にあります。第一種は廃止のみで、休止の届出規定はありません。無届の休廃止は、特定貨物が100万円以下の罰金、貨物利用運送が50万円以下の過料の対象です。罰金と過料は別物で、いずれも裁判所から処される可能性があるものです。
  • 事業計画の変更は、手続の種類によって罰則が変わります。認可を受けずに変更した場合は、貨物自動車運送事業法75条2号により、裁判所から100万円以下の罰金に処される可能性があります。事業用自動車に関する事前届出を欠いた場合も同じく100万円以下の罰金です。軽微な事項の届出漏れは、裁判所から50万円以下の過料に処される可能性があります。根拠は貨物自動車運送事業法81条1号です。
  • 特定貨物は運送の需要者を申請書に書く事業です。需要者の氏名・名称・住所や、法人の場合の代表者氏名が変わったときは、許可をした地方運輸局長への届出が必要になります。

よくある質問

特定貨物自動車運送事業と一般貨物自動車運送事業は何が違いますか。

条文の定義が違います。特定貨物は「特定の者の需要に応じ、有償で、自動車を使用して貨物を運送する事業」です(貨物自動車運送事業法2条3項)。一般貨物は「他人の需要に応じ」行うもののうち特定貨物以外のもので、貨物自動車運送事業法2条2項に定義があります。そのため特定貨物の申請書には、運送の需要者の氏名または名称・住所(法人は代表者氏名)を書きます。根拠は貨物自動車運送事業法35条2項2号です。登録免許税も特定貨物6万円、一般貨物12万円と別の額になっています。

登録免許税はいくらかかりますか。

特定貨物自動車運送事業の許可は1件につき6万円です(登録免許税法別表第一125号(五))。貨物利用運送事業は、第一種の登録が9万円、第二種の許可が12万円です。第一種の変更登録のうち、運送機関の種類・区域または区間の増加に係るもの(財務省令で定めるものに限る)および業務の範囲の増加に係るものは1万5千円です。第二種の事業計画変更の認可(財務省令で定めるもの)は2万円で、これらは別表第一139号にあります。いずれも国の権限に係るため、地方公共団体の条例による手数料の対象にはなりません。

どこへ提出しますか。

特定貨物の権限は、貨物自動車運送事業法施行規則42条1項24号により、国土交通大臣から原則として地方運輸局長に委任されています。許可申請書は、事案の関する土地を管轄する運輸監理部長・運輸支局長を経由します。根拠は施行規則45条2項です。貨物利用運送では、第一種の登録のうち内航運送・貨物自動車運送に係るものが地方運輸局長に委任されています。根拠は貨物利用運送事業法施行規則47条です。貨物自動車運送のみの事案は運輸監理部長等を経由します。根拠は貨物利用運送事業法施行規則50条4項です。第二種の許可は貨物利用運送事業法施行規則47条の表になく、大臣の権限のままです。鉄道運送のみの事案と内航運送に係る第二種のみの事案は所轄地方運輸局長の経由が必要です。根拠は貨物利用運送事業法施行規則50条2項です。それ以外も所轄地方運輸局長を経由できます。

審査にはどのくらいかかりますか。

貨物自動車運送事業法にも貨物利用運送事業法にも、審査期間や標準処理期間の定めは置かれていません。実務上の標準処理期間や処理方針は、各地方運輸局のホームページに公示・案内として掲載されています。これらの案内は事務処理の目安であり、許可・登録の時期を定めるものではありません。許可・登録の基準は貨物自動車運送事業法35条3項、貨物利用運送事業法6条1項・23条に定められています。

出典・公式様式の入手先

様式ファイルは発行元(国交省・観光庁)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-09-20)。

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