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特定貨物自動車運送事業経営許可申請書/利用運送事業登録・許可申請書

「特定貨物自動車運送事業経営許可申請書」と「貨物利用運送事業の登録・許可申請書」は名前が似ていますが、根拠法も制度も別のものです。前者は貨物自動車運送事業法35条1項の許可で、特定の者の需要に応じて有償で自動車を使って貨物を運ぶ事業が対象です。後者は貨物利用運送事業法に基づき、第一種は登録(法3条1項)、第二種は許可(法20条)と建て付けが分かれます。このガイドでは、この三つの手続を条文どおりに切り分けて整理します。

全国統一様式発行:国土交通大臣最終確認:2026-08-06

誰が・どんなときに必要?

特定貨物自動車運送事業は「特定の者の需要に応じ、有償で、自動車を使用して貨物を運送する事業」(貨物自動車運送事業法2条3項)で、事前に許可が要ります(同35条1項)。貨物利用運送事業は実運送を利用する事業で、船舶・航空・鉄道の利用運送と前後の集配を一貫して行うのが第二種、ほかが第一種です(貨物利用運送事業法2条7項8項)。休廃止の届出は、貨物自動車運送事業法では特定貨物がその30日前まで(32条・35条6項)、貨物利用運送事業法ではその日から30日以内(第一種は廃止のみ、第二種は休止・廃止)です(15条・31条)。

手続きの流れ

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    どの制度に当たるかを先に決める

    特定の者の需要に応じて行うトラック運送は特定貨物自動車運送事業(貨物自動車運送事業法2条3項・35条1項の許可)、他人の運送を利用して行う運送は貨物利用運送事業(第一種は登録、第二種は許可)です。ここでいう「自動車」からは三輪以上の軽自動車及び二輪の自動車が除かれ(同法2条2項括弧書き。同項は「次項及び第七項において同じ」と定めており3項にも及びます)、軽自動車・二輪のみで運ぶ場合は需要者が特定であっても貨物軽自動車運送事業(同条4項)に当たり、許可ではなく法36条1項の経営届出になります。なお、トラック事業者が他のトラック事業者の運送を利用する「貨物自動車利用運送」には貨物利用運送事業法は適用されず(同法19条)、特定貨物の事業計画に「貨物自動車利用運送を行うかどうかの別」として書きます。

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    申請書の法定記載事項を埋める

    特定貨物の申請書には、氏名または名称・住所(法人は代表者氏名)、運送の需要者の氏名等、営業所の名称と位置・事業用自動車の概要・貨物自動車利用運送の別などの事業計画を記載します(貨物自動車運送事業法35条2項)。第一種は氏名等、主たる事務所その他の営業所、商号、利用運送に係る運送機関の種類・区域または区間・業務の範囲(貨物利用運送事業法4条1項)、第二種は事業計画と集配事業計画を記載します(同21条1項)。

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    添付書類をそろえる

    特定貨物では、運行管理や点検整備の体制、事業の開始に要する資金の総額と調達方法、施設の概要などの書類に加え、運送の需要者との契約書または協定書の写しが必要です(貨物自動車運送事業法施行規則22条)。貨物自動車利用運送を行う場合は、利用する事業者との契約書の写しも要ります(同3条5号)。第一種では事業の計画や実運送事業者等との契約書の写しなどが必要です(貨物利用運送事業法施行規則4条2項)。

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    提出先と経由先を確認する

    条文上の権限者は国土交通大臣ですが、特定貨物の権限は原則として地方運輸局長に委任され(貨物自動車運送事業法施行規則42条1項24号)、許可申請書は事案の関する土地を管轄する運輸監理部長・運輸支局長を経由して提出します(同45条2項)。事業計画の変更の認可・届出と事業の休止の届出は、管轄区域にまたがるもの等を除き運輸監理部長・運輸支局長へ直接提出します(同42条2項1号3号6号・45条1項)。貨物利用運送の提出先は「提出先」欄をご覧ください。

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    登録免許税を納める

    特定貨物の許可は1件につき6万円です(登録免許税法別表第一125号(五))。一般貨物の許可は同(四)で12万円と額が違うため取り違えないでください。貨物利用運送は第一種の登録が9万円、第二種の許可が12万円、第一種の変更登録は運送機関の種類・区域・区間の増加(財務省令で定めるものに限る)と業務の範囲の増加に係るものが1万5千円、第二種の事業計画変更の認可(財務省令で定めるもの)が2万円です(同139号)。

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    許可・登録後の届出を忘れない

    特定貨物では、運輸の開始、氏名・名称・住所の変更、法人の役員・社員の変更、運送の需要者の氏名等の変更があったときに届出が必要です(貨物自動車運送事業法施行規則44条1項)。届出は事由の発生後遅滞なく行いますが、代表権を有しない役員・社員の変更は前年7月1日から6月30日までの分を毎年7月31日までにまとめて届け出ます(同条2項)。事業計画の変更は原則認可、事業用自動車の数の変更は事前届出、軽微な事項は事後届出です(法9条・35条6項、同規則24条・25条)。

主な必要書類

  • 事業用自動車の運行管理の体制および点検・整備の体制を記載した書類特定貨物。同規則22条1号は3条1号から3号の3まで、5号、6号(ロを除く)、7号または8号(イを除く)、9号を引用しています。本欄は3条1号・1号の2に当たります。
  • 事業の開始に要する資金の総額及びその内訳並びにその資金の調達方法を記載した書類特定貨物。同規則3条2号。
  • 事業の用に供する施設の概要及び付近の状況を記載した書類特定貨物。同規則3条3号。
  • 貨物自動車利用運送を行う場合は、利用する事業者との運送に関する契約書の写し(保管体制を必要とする場合は保管施設の面積・構造及び附属設備を記載した書類を含む)特定貨物。同規則22条1号が引用する3条5号。
  • 運送の需要者との契約書又は協定書の写し特定貨物に固有の添付書類です(同規則22条2号)。
  • 法人・個人の別に応じた書類(定款又は寄附行為、登記事項証明書、役員又は社員の名簿及び履歴書など)特定貨物。既存法人は同規則3条6号(ロの貸借対照表は22条1号の引用から除かれています)、法人を設立しようとする場合は7号(定款等の謄本、発起人・社員・設立者の名簿及び履歴書、株式会社は株式の引受けの状況及び見込みを記載した書類)、個人は8号(戸籍抄本及び履歴書。イの資産目録は引用から除かれています)。
  • 法第5条各号のいずれにも該当しない旨を証する書類特定貨物。欠格事由に関する書類です(同規則3条9号)。
  • 事業の計画(利用する実運送事業者等の概要、保管施設の概要ほか)貨物利用運送・第一種。貨物利用運送事業法施行規則4条2項1号。
  • 利用する運送を行う実運送事業者又は貨物利用運送事業者との運送に関する契約書の写し貨物利用運送・第一種。同規則4条2項2号。

※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。

費用(実費)

特定貨物自動車運送事業の許可=登録免許税1件につき6万円(登録免許税法別表第一125号(五)。一般貨物の許可は同(四)で12万円)。貨物利用運送事業=第一種の登録9万円、第二種の許可12万円、第一種の変更登録のうち利用運送に係る運送機関の種類・区域または区間の増加に係るもの(財務省令で定めるものに限る)および業務の範囲の増加に係るもの1万5千円、第二種の事業計画変更の認可(財務省令で定めるもの)2万円(同139号)。いずれも国の権限に係る許可・登録のため、地方公共団体の条例による手数料は生じません。

提出先・提出方法

条文上の提出先は国土交通大臣です。ただし特定貨物自動車運送事業に関する権限は原則として地方運輸局長に委任され(貨物自動車運送事業法施行規則42条1項24号)、許可申請書は事案の関する土地を管轄する運輸監理部長または運輸支局長を経由して提出します(同45条2項)。なお、事業計画の変更の認可・届出および事業の休止の届出は、管轄区域にまたがるものや貨物自動車利用運送に関するものを除き、さらに運輸監理部長・運輸支局長に委任されているため(同42条2項1号・3号・6号)、経由ではなく管轄の運輸監理部長または運輸支局長へ直接提出します(同45条1項)。貨物利用運送事業では、第一種貨物利用運送事業の登録のうち内航運送または貨物自動車運送に係るものが地方運輸局長に委任されており(貨物利用運送事業法施行規則47条)、そのうち貨物自動車運送のみに係る事案は運輸監理部長または運輸支局長を経由して提出します(同50条4項)。一方、第二種貨物利用運送事業の許可(法20条)は同47条の委任の表に掲げられておらず国土交通大臣の権限のままで、鉄道運送のみに係る事案および内航運送に係る第二種貨物利用運送事業のみに係る事案は所轄地方運輸局長を経由して提出しなければならず(同50条2項)、それ以外のもの(外国人等による国際貨物利用運送事業に係るものを除く)も所轄地方運輸局長を経由して提出することができます(同3項)。鉄道・航空・外航に係る第一種の登録も同様に国土交通大臣の権限です。

つまずきやすいポイント

  • 無許可で経営した場合の法定刑は、一般貨物と特定貨物で違います。特定貨物は1年以下の拘禁刑もしくは150万円以下の罰金またはその併科(貨物自動車運送事業法71条2号)、一般貨物は3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金またはその併科(同70条1号)です。
  • 貨物利用運送は第一種が登録、第二種が許可で別制度です。無登録で第一種を経営すると1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金またはその併科(貨物利用運送事業法62条1号)、無許可で第二種を経営すると3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金またはその併科(同60条1号)となります。
  • 休廃止の期限は向きが逆です。特定貨物は「その三十日前までに」(貨物自動車運送事業法32条・35条6項)、貨物利用運送は「その日から三十日以内」(貨物利用運送事業法15条・31条。第一種は廃止のみで休止の届出規定はありません)。無届休廃止は特定貨物が100万円以下の罰金(貨物自動車運送事業法75条10号)、貨物利用運送が50万円以下の過料(貨物利用運送事業法68条1号)で、罰金と過料は別物です。
  • 事業計画の変更は、手続の種類によって罰則が変わります。認可を受けずに変更すると100万円以下の罰金(貨物自動車運送事業法75条2号)、事業用自動車に関する事前届出を欠くと同じく100万円以下の罰金(同3号)ですが、軽微な事項の届出漏れは50万円以下の過料(同81条1号)です。
  • 特定貨物は運送の需要者を申請書に書く事業です。需要者の氏名・名称・住所や、法人の場合の代表者氏名が変わったときは、許可をした地方運輸局長への届出が必要になります(貨物自動車運送事業法施行規則44条1項7号)。

よくある質問

特定貨物自動車運送事業と一般貨物自動車運送事業は何が違いますか。

条文の定義が違います。特定貨物は「特定の者の需要に応じ、有償で、自動車を使用して貨物を運送する事業」(貨物自動車運送事業法2条3項)、一般貨物は「他人の需要に応じ」行うもののうち特定貨物以外のものです(同2項)。そのため特定貨物の申請書には運送の需要者の氏名または名称・住所(法人は代表者氏名)を書きます(同35条2項2号)。登録免許税も特定貨物6万円、一般貨物12万円と別の額になっています。

登録免許税はいくらかかりますか。

特定貨物自動車運送事業の許可は1件につき6万円です(登録免許税法別表第一125号(五))。貨物利用運送事業は、第一種の登録が9万円、第二種の許可が12万円、第一種の変更登録のうち運送機関の種類・区域または区間の増加に係るもの(財務省令で定めるものに限る)および業務の範囲の増加に係るものが1万5千円、第二種の事業計画変更の認可(財務省令で定めるもの)が2万円です(同139号)。いずれも国の権限に係るため、地方公共団体の条例による手数料の対象にはなりません。

どこへ提出しますか。

特定貨物の権限は国土交通大臣から原則として地方運輸局長に委任され(貨物自動車運送事業法施行規則42条1項24号)、許可申請書は事案の関する土地を管轄する運輸監理部長・運輸支局長を経由します(同45条2項)。貨物利用運送では第一種の登録のうち内航運送・貨物自動車運送に係るものが地方運輸局長に委任され(貨物利用運送事業法施行規則47条)、貨物自動車運送のみの事案は運輸監理部長等を経由します(同50条4項)。第二種の許可は同47条の表になく大臣の権限のままで、鉄道運送のみの事案と内航運送に係る第二種のみの事案は所轄地方運輸局長の経由が必要で(同50条2項)、それ以外も同局長を経由できます(同3項)。

審査にはどのくらいかかりますか。

貨物自動車運送事業法にも貨物利用運送事業法にも、審査期間や標準処理期間の定めは置かれていません。実務上の標準処理期間や処理方針は各地方運輸局が公示・案内で示していますので、提出先の運輸局や運輸支局のページで確認してください。これらの案内は事務処理の目安であって、許可・登録が受けられることやその時期を保証するものではありません。許可・登録の基準は貨物自動車運送事業法35条3項、貨物利用運送事業法6条1項・23条に定められています。

出典・公式様式の入手先

様式ファイルは発行元(国交省・観光庁)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。最新版を必ず公式ページでご確認ください。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-08-06)。

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