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旅館業許可申請書(ホテル・旅館・簡易宿所)

旅館業許可申請書は、旅館業法第3条第1項の許可を受けるために提出する書類です。営業の種別は旅館・ホテル営業、簡易宿所営業、下宿営業の3つで、営業施設ごとに許可が必要です。許可権者は施設所在地の都道府県知事(保健所を設置する市・特別区では市長・区長)です。【地域差あり】記載事項は施行規則第1条で共通ですが、様式と添付書類は自治体ごとに異なります。本ガイドが参照する厚生労働省の手引きは平成30年6月改訂版で、罰則や欠格事由に令和5年改正前の記述が残るため、この2点は本文が引用する現行条文をご確認ください。

地域差あり発行:都道府県・保健所設置市最終確認:2026-07-30

誰が・どんなときに必要?

旅館業を営もうとする者(個人・法人のいずれも)が、営業を始める前に申請します。許可を受けないで旅館業を営んだ場合は、6か月以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金に処し、または併科するとされています(現行の法第10条第1号)。施設の工事や建築基準法・消防法への対応と並行して進めるため、厚生労働省の手引きでは申請前の事前相談が案内されています。なお旅館・ホテル営業または簡易宿所営業の許可を受けた者が同じ施設で下宿営業を営む場合は、この許可は要しません(法第3条第1項ただし書)。

手続きの流れ

  1. 1

    保健所に事前相談する

    厚生労働省の手引きでは、許可申請の前に事前相談を求めている自治体が多いとされています。相談では、施設の所在地、施設の図面、建築基準法への適合状況(用途変更の建築確認が必要となる場合があります)、消防法への適合状況、マンション管理規約で民泊が禁止されていないかなどの確認を求められることがあります。【地域差あり】申請前に別途事前審査を行う自治体もあるため、進め方は窓口で確認してください。

  2. 2

    営業の種別と構造設備基準を確認する

    施行令第1条が種別ごとの構造設備基準を定めています。旅館・ホテル営業は1客室の床面積が7平方メートル以上(寝台を置く客室は9平方メートル以上)、簡易宿所営業は客室の延床面積が33平方メートル以上(申請にあたって宿泊者の数を10人未満とする場合は3.3平方メートルに宿泊者数を乗じた面積以上)です。【地域差あり】各種別に「その他都道府県(保健所設置市・特別区は市・特別区)が条例で定める構造設備の基準に適合すること」が置かれているため、条例の上乗せも確認します。

  3. 3

    玄関帳場(フロント)の要件を確認する

    旅館・ホテル営業では、面接に適する玄関帳場その他厚生労働省令の基準に適合する設備が必要です。施行規則第4条の3は、緊急時に迅速な対応を可能とする設備と、宿泊者名簿の正確な記載・客室の鍵の適切な受渡し・宿泊者以外の出入りの確認を可能とする設備を基準としています。同省は衛生等管理要領を改正し(令和7年4月1日施行)、本人確認の代替方法に自動チェックイン機器等による照合を追加しました。【地域差あり】条例改正が必要な自治体もあるため、フロント不設置の可否は提出先で確認してください。

  4. 4

    申請書と図面を作成する

    施行規則第1条は、申請者の住所・氏名・生年月日(法人は名称、事務所所在地、代表者の氏名および定款または寄附行為の写し)、営業施設の名称および所在地、営業の種別、施設が同規則第5条第1項に該当するときはその旨、構造設備の概要、法第3条第2項各号(欠格事由)に該当することの有無を記載事項と定め、構造設備を明らかにする図面の添付を求めています。記載事項は省令で共通ですが、書き込む様式は自治体が用意するものを使います。

  5. 5

    保健所に申請書を提出し、手数料を納める

    営業施設所在地を管轄する都道府県知事(保健所を設置する市または特別区にあっては市長・区長)に提出します。厚生労働省の手引きでは、原則として許可申請書、営業施設の図面、その他自治体が条例等で定める書類の提出と手数料が必要とされています。【地域差あり】手数料は条例で定められるため、金額・納付方法・提出部数は提出先で確認してください。

  6. 6

    施設検査を受け、許可後の義務に備える

    施設が構造設備基準に適合していることを確認するため、保健所職員等による立入検査が行われます。厚生労働省の手引きでは、構造設備基準を満たしていることが確認されるまでは許可を取得することはできないとされています。検査の日程調整が必要なため、開業予定日には余裕を持たせてください。許可後は衛生措置や宿泊者名簿などの義務が生じます(本ページのよくある質問を参照)。

主な必要書類

  • 営業施設の構造設備を明らかにする図面施行規則第1条第2項で添付が定められています。
  • 定款または寄附行為の写し(法人が申請する場合)施行規則第1条第1項第1号に掲げられています。
  • その他自治体が条例等で定める書類【地域差あり】様式・添付書類・部数は自治体ごとに異なります。事前相談で確認してください。
  • 建築基準法・消防法への適合状況や管理規約に関する確認資料厚生労働省の手引きが事前相談時の確認事項として挙げるもので、法定の添付書類ではありません。

※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。

費用(実費)

厚生労働省の手引きでは、許可申請にあたって書類の提出と手数料が必要とされていますが、金額は同手引きには示されていません。国が全国共通の標準額を定める「地方公共団体の手数料の標準に関する政令」(平成12年政令第16号)を確認したところ、旅館業法の許可に関する項目は置かれておらず、国が定める標準額はありません。手数料は、地方自治法第228条第1項に基づき都道府県・保健所設置市・特別区の条例で定められるため、金額と納付方法は提出先で確認してください。なお旅館業の許可は知事(市長・区長)の許可であり、登録免許税法別表第一に対応する項目がないため登録免許税は課されません(同表の宿泊関連の項目は国際観光ホテル整備法の登録など別制度のものです)。大臣の許可・登録に登録免許税がかかる建設業許可などとは、この点が異なります。

提出先・提出方法

営業施設所在地を管轄する都道府県知事に提出します。保健所を設置する市または特別区にあっては、市長または区長が提出先です(旅館業法第3条第1項、施行規則第1条第1項)。厚生労働省のQ&Aでも、使用する予定の施設が所在する都道府県(保健所を設置する市、特別区を含む)で申請の受付や事前相談等を行っていると案内されており、実務の窓口は保健所の生活衛生担当課などです。【地域差あり】窓口の名称・担当課・受付方法は自治体ごとに異なります。

つまずきやすいポイント

  • 「宿泊料」という名目を避ければ許可が不要になる、という理解は誤りです。厚生労働省のQ&Aでは、実質的に寝具や部屋の使用料とみなされる休憩料、寝具賃貸料、クリーニング代、光熱水道費、室内清掃費なども宿泊料に含まれるとされています。無許可営業は法第10条の罰則の対象です。
  • 農家民宿や季節営業には構造設備基準の特例があります。施行規則第5条第1項が掲げる季節営業のキャンプ場・スキー場等の施設、交通が著しく不便な地域の利用度の低い施設、一時的に営業する施設には旅館・ホテル営業の客室床面積・玄関帳場と簡易宿所営業の33平方メートルの基準が、農林漁業体験民宿業に係る施設には33平方メートルの基準が適用されません(同条第2項)。該当時は申請書にその旨を記載します。
  • 立地に制約があります。法第3条第3項は、学校(大学を除く)・幼保連携型認定こども園・児童福祉施設等の敷地の周囲おおむね100メートルの区域内で、清純な施設環境が著しく害されるおそれがあると認めるときは許可を与えないことができるとしています。この区域内では知事等があらかじめ学校の所管庁等の意見を求めるものとされ(同条第4項)、所要期間は立地により変わります。見込みは提出先で確認してください。
  • 許可後の届出を忘れやすい点に注意してください。施行規則第4条は、申請書の記載事項(営業の種別を除く)に変更があったとき、営業の全部もしくは一部を停止・廃止したときは10日以内に届け出るとしています。商号変更・本店移転・代表者交代の登記をしたときも要否を確認してください。期限が地方自治法第4条の2第1項の地方公共団体の休日に当たるときは、その翌日が期限とみなされます(施行規則第7条)。
  • 営業を譲り受ける・合併する・相続する場合は、届出ではなく「承認」の手続です。法第3条の2は、譲渡人と譲受人が知事の承認を受けたときに譲受人が営業者の地位を承継すると定め、法第3条の3は法人の合併・分割、法第3条の4は相続について承認を要するとしています(相続は被相続人の死亡後60日以内の申請)。承認を受けないまま引き継いだ場合、許可は承継されません。

よくある質問

民泊をしたいのですが、旅館業の許可が必要ですか。

厚生労働省のQ&Aでは、住宅宿泊事業法の届出を行う場合や国家戦略特別区域法の特区民泊の認定を受ける場合を除き、「宿泊料を受けて人を宿泊させる営業」に当たるときは旅館業法の許可が必要とされています。住宅宿泊事業は人を宿泊させる日数が年間180日を超えないものとされ(条例でさらに短縮される場合があります)、これを超えて民泊を行うには原則として旅館業法の許可が必要です。種別の判断を含め、施設ごとの扱いは提出先の保健所に相談してください。

許可に有効期間はありますか。更新は必要ですか。

旅館業法・同法施行令・同法施行規則の全文を確認したところ、許可の有効期間や更新に関する規定は置かれていません。したがって許可は期間の満了によって失効するものではなく、営業の廃止の届出(施行規則第4条)や、法第8条の規定による許可の取消しなどの事由によって終了します。ただし営業開始後も、条例で定める衛生措置の基準の遵守(法第4条)や、知事等による報告徴収・立入検査(法第7条)の対象となります。個別の扱いは提出先の保健所に確認してください。

営業を始めた後にはどのような義務がありますか。

営業者は換気・採光・照明・防湿・清潔その他宿泊者の衛生に必要な措置を講じる義務があり、その基準は都道府県が条例で定めます(法第4条)。宿泊者名簿は作成の日から3年間保存します(法第6条、施行規則第4条の2)。宿泊の拒否は法第5条第1項各号に該当する場合に限られ、同条第2項はみだりに宿泊を拒まず理由を丁寧に説明できるようにするとしています。特定感染症国内発生期間には協力を求めることができます(法第4条の2)。善良の風俗を害する文書・図画等の掲示や備付けも禁じられ(法第4条第3項、施行令第3条)、法第5条第1項・第6条第1項違反は50万円以下の罰金の対象です(法第11条第1号)。

申請してからどのくらいで許可が出ますか。

厚生労働省の手引き(簡易宿所営業向け・平成30年6月改訂版)には「申請から許可までの標準的な期間は、数週間程度です(地域や時期等により差があります)」と記載されています。実際には事前相談や施設検査の日程、他法令への対応状況によって変わります。【地域差あり】標準処理期間を独自に定めている自治体もあるため、開業予定日から逆算する場合は必ず提出先で確認してください。

この書式は、提出先の自治体・都道府県によって様式や必要書類が異なる場合があります。実際の提出前に、提出先の窓口または公式ページで最新の様式・要件をご確認ください。

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※ 本ページは一般的な情報提供であり、個別の法律判断ではありません。掲載内容は国交省・観光庁が公開する公式情報に基づく概要です。様式・要件は改版される場合がありますので、必ず公式ページで最新版をご確認ください。当サイトは様式ファイルをホスティングしていません。