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電気工事業の開始届出書/開始通知書(みなし登録・みなし通知)
「電気工事業開始届出書」(様式第18)と「電気工事業開始通知書」(様式第21)は、建設業許可のある事業者が電気工事業を始めたときに経済産業大臣か都道府県知事へ出す書類で、電気工事業法の登録に代わる手続です。一般用電気工作物等(一般用電気工作物と小規模事業用電気工作物)に係る工事を含むなら届出書、自家用電気工事のみなら通知書です。小規模事業用電気工作物は電気工事士法第2条第2項で自家用から除かれ、太陽電池発電設備は出力10kW以上50kW未満のものが該当します(電気事業法第38条第3項・同法施行規則第48条)。
誰が・どんなときに必要?
対象は、建設業法第3条第1項の許可を受けた事業者です。電気工事業法第34条第1項により建設業者には登録の規定が適用されず、届出・通知に置き換わります。経済産業省は「建設業許可の種類は特に『電気工事業』以外でもかまいません」と案内しています。時期はどちらも電気工事業を開始したときに「遅滞なく」で、事前提出ではありません(同法第34条第4項・第5項)。建設業許可がない事業者はこの書式ではなく、営業前に受ける登録の申請(様式第1または第2)か、自家用のみなら開始日の10日前までの通知(様式第14の2)になります。
手続きの流れ
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まず4類型のどれに当たるかを確かめる
書式は建設業許可の有無と電気工作物の範囲で決まります。許可があり一般用電気工作物等(小規模事業用電気工作物のみでも該当)を扱うなら様式第18の開始届出書(みなし登録電気工事業者)、自家用のみなら様式第21の開始通知書(みなし通知電気工事業者)です。許可がなければ、一般用電気工作物等を含むなら事業を営もうとする前に様式第1または第2で登録を受ける必要があり(法第3条第1項)、自家用のみなら開始日の10日前までに様式第14の2で通知します(法第17条の2第1項)。無登録営業は、1年以下の拘禁刑若しくは10万円以下の罰金に処せられ、又は併科されることがあります(法第36条第1号)。
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様式に記載する事項をそろえる
様式第18は、氏名または名称・住所(法人は代表者氏名)、建設業法第3条第1項の許可を受けた年月日と許可番号、電気工事業を開始した年月日、営業所の名称・所在場所と当該営業所の業務に係る電気工事の種類、主任電気工事士等の氏名・免状の種類・交付番号を書きます(施行規則第24条第1項)。様式第21は営業所の名称・所在場所までで、電気工事の種類と主任電気工事士等の欄はありません(同第26条)。
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添付書類を用意する
様式第18には、主任電気工事士が法第6条第1項第1号から第4号までに該当しない旨の誓約書と、主任電気工事士等の免状または実務経験を証する書面(施行規則第2条第2項第2号・第4号)、および主任電気工事士等(届出者本人を除く)が届出者の役員か従業員であることを証する書面を添えます(同規則第24条第2項)。様式第21には施行規則上の添付書類の定めがありません。ただし都道府県が条例等で別に定めることがあるため、提出先の案内も確認してください。
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提出先を確定して提出する
2以上の都道府県に営業所を置くなら経済産業大臣、1つの都道府県内だけならその営業所所在地の都道府県知事です。大臣あての権限は、営業所が1つの産業保安監督部の管轄区域内のみにあるときはその産業保安監督部長が行います(施行令第2条第1項)。経済産業省は、関東東北産業保安監督部と同東北支部、中部近畿産業保安監督部と同北陸監督署・近畿支部、中国四国産業保安監督部と同四国支部にまたがる場合も、提出先は本省でなく当該監督部と案内しています。大臣あては電子申請「保安ネット」が使えます。
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提出後に続く義務を確認する(届出・通知の両方)
主任電気工事士の設置(法第19条第1項)はみなし登録電気工事業者に限られますが、器具の備付け(法第24条)・標識の掲示(法第25条)・帳簿の5年間保存(法第26条、施行規則第13条第2項)は法第2条第3項の「電気工事業者」の義務で、みなし通知電気工事業者にも及びます。自家用電気工事の業務を行う営業所は継電器試験装置・絶縁耐力試験装置等も必要で(同規則第11条第1号)、標識は様式第16の2です(同第12条第4項)。
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変更・廃止のときの手続を押さえる
届け出た事項に変更があったとき、または電気工事業を廃止したときは、遅滞なく様式第19・第20(通知の場合は様式第22・第23)を提出します(法第34条第4項・第5項、施行規則第25条・第27条)。変更が営業所の設置または主任電気工事士等に係るときは、開始届出と同じ添付書類が必要です(同規則第25条第1項後段)。経済産業省は、建設業許可を更新したときも変更届出書(様式第19)が必要と案内しています。
主な必要書類
- 主任電気工事士が電気工事業法第6条第1項第1号から第4号までに該当しない者であることを誓約する書面(様式第18の添付書類。施行規則第24条第2項第1号が同規則第2条第2項第2号を引いています。)
- 主任電気工事士等の電気工事士免状に関する書面(第一種電気工事士は免状の交付を受けていることを証する書面、第二種電気工事士は免状交付後に電気工事に関し3年以上の実務経験を有することを証する書面(施行規則第2条第2項第4号)。)
- 主任電気工事士等が届出者の役員または従業員であることを証する書面(届出者自身が主任電気工事士等である場合は除かれます(施行規則第24条第2項第2号)。)
- 開始通知書(様式第21)の添付書類(施行規則第26条には添付書類の定めがありません。都道府県が条例等で別に定めることがあるため、提出先の案内を確認してください。)
- 都道府県が条例・規則等で求める書類(施行規則第24条から第27条は、都道府県の条例・規則その他の定めに別段の定めがあるときはその限度で適用されません(同規則第28条)。様式や添付書類が国の定めと異なることがあります。)
※ 機関設計や事案により必要書類は増減します。
費用(実費)
電気工事業法第32条は、経済産業大臣に納める手数料の対象を更新登録・登録証の訂正・再交付・登録簿の謄本・閲覧に限って列挙しており、開始届出書と開始通知書はこの列挙に含まれていません。登録免許税も、登録免許税法別表第一第105号が定めるのは「経済産業大臣がする登録電気工事業者の登録(更新の登録を除く)」1件9万円で、経済産業省も「建設業の許可を有する者は登録免許税は不要」と案内しています。都道府県に出す場合の取扱いは条例で定まるため提出先で確認してください。「地方公共団体の手数料の標準に関する政令」が標準額を定めているのは登録・更新登録・登録証の訂正・再交付・登録簿の謄本・閲覧の事務に限られ、開始届出や開始通知の項目はありません。
提出先・提出方法
2以上の都道府県の区域内に営業所を設置する場合は経済産業大臣、1つの都道府県の区域内にのみ設置する場合はその営業所の所在地を管轄する都道府県知事です。電気工事業法第34条第4項・第5項は提出先を「経済産業大臣又は都道府県知事」と定めるにとどまり、この振り分けは、みなし登録電気工事業者が同条第2項により第3条第1項の登録を受けた登録電気工事業者とみなされ、みなし通知電気工事業者が同条第3項により第17条の2第1項の通知をした通知電気工事業者とみなされることから導かれます(2以上/1の都道府県という振り分けは第3条第1項・第17条の2第1項が定めています)。経済産業省の手引きも同じ扱いを案内しています。大臣の権限のうち、営業所が1つの産業保安監督部の管轄区域内のみにある者に関するものは、当該産業保安監督部長が行います(施行令第2条第1項)。大臣あての手続は電子申請「保安ネット」が案内されています。都道府県あての窓口は、経済産業省「電気工事業法の申請・届出等の手引き」に都道府県別の一覧が掲載されています。
つまずきやすいポイント
- 「届出書」と「通知書」の取り違えに注意が必要です。一般用電気工作物等(一般用電気工作物と小規模事業用電気工作物)に係る工事を1件でも扱うなら届出(様式第18)、自家用電気工事のみなら通知(様式第21)です。出力10kW以上50kW未満の太陽電池発電設備は小規模事業用電気工作物にあたるため(電気事業法第38条第3項、同法施行規則第48条)、自家用のつもりでも届出側になることがあります。
- 期限の考え方が類型で違います。建設業許可がある場合は開始したときに遅滞なく届出・通知します(法第34条第4項・第5項)。許可がない場合は、一般用電気工作物等を含むなら営業を始める前の登録(法第3条第1項)、自家用のみなら事業開始日の10日前までの通知です(法第17条の2第1項)。事前提出だと思い込まないようにしてください。
- 建設業許可が切れると、みなし登録電気工事業者としての効力も失われます。経済産業省は、引き続き行うなら再度許可を受けて新たに開始届出書を出すか、登録電気工事業者の登録申請が必要と案内しています。
- 登録電気工事業者が新たに建設業許可を受けると、その登録は効力を失います(法第34条第6項)。この場合は開始届出のほかに登録業者としての廃止届も必要になると経済産業省は案内しています。このうち第34条第4項の開始届出をせず、または虚偽の届出をした者は2万円以下の罰金の対象です(法第40条第1号)。廃止届の懈怠に係る取扱いは、提出先の案内で確認してください。
- 都道府県に提出する場合は、施行規則第24条から第27条が「都道府県の条例、規則、その他の定めに別段の定めがあるときは、その限度において適用しない」とされています(同規則第28条)。様式・添付書類・窓口が国の定めと異なることがあるため、提出先の案内を必ず確認してください。
よくある質問
建設業許可があれば電気工事業の登録は不要ですか。
電気工事業法第34条第1項により、建設業法第2条第3項の建設業者には登録の章(第二章)が適用されないため、登録は不要です。ただし免除ではなく、同条第4項の届出または第5項の通知に置き換わります。経済産業省も「『登録』は不要だが、電気工事業法第34条の定めにより、以下の届出もしくは通知の手続きを所管の行政庁に行う必要があります」と案内しています。建設業許可の種類は電気工事業以外でも構いません。
提出しなかった場合はどうなりますか。
第34条第4項の届出をせず、または虚偽の届出をした者、および同条第5項の通知をせず、または虚偽の通知をした者は、2万円以下の罰金に処すると定められています(法第40条第1号・第3号)。法人の従業者等が業務に関して違反したときは、行為者のほか法人にも罰金刑が科されます(法第41条)。また、器具を備えない場合は3万円以下の罰金(法第39条第2号)、標識を掲げない場合や帳簿の記載・保存を欠いた場合は1万円以下の過料の対象です(法第42条第4号・第5号)。
主任電気工事士は必ず置く必要がありますか。
一般用電気工事の業務を行う営業所ごとに置く必要があります(法第19条第1項)。第一種電気工事士か、第二種電気工事士免状の交付を受けた後に電気工事に関し3年以上の実務経験がある第二種電気工事士から選任します。ただし、事業者本人(法人の場合はいずれかの役員)がこれらに該当し、自ら主としてその業務に従事する営業所については第1項は適用されません(同条第2項)。欠けたときなどは、該当することを知った日から2週間以内に選任します(同条第3項)。自家用電気工事のみを行う場合(様式第21の通知)は第19条の対象ではありません。
提出後に受理を証明する書類はもらえますか。
開始の届出については、経済産業省のQ&Aが「電気工事業開始届出受理通知書」の存在を前提とした記載をしており(再交付の可否や効力を失った後の返送の取扱いに言及)、標識の「届出先」欄には受理書に記載された整理番号を記載するよう案内されています。一方、変更届出については「変更届出に対する『受理通知』の発行はありません」とされています。また、みなし登録電気工事業者には登録証の再交付の規定が及ばず、「みなし電気工事業者」の登録簿謄本も交付できないと案内されています。交付される書類の名称や様式は提出先によって異なることがあるため、提出先の案内も確認してください。
出典・公式様式の入手先
様式ファイルは発行元(経産省・中小企業庁)の公式ページで配布されています。当サイトでは様式ファイルをホスティングしていません。最新版を必ず公式ページでご確認ください。本ページの記載は下記の公式情報に基づきます(最終確認 2026-08-06)。
この書式は、提出先の自治体・都道府県によって様式や必要書類が異なる場合があります。実際の提出前に、提出先の窓口または公式ページで最新の様式・要件をご確認ください。
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※ 本ページは一般的な情報提供であり、個別の法律判断ではありません。掲載内容は経産省・中小企業庁が公開する公式情報に基づく概要です。様式・要件は改版される場合がありますので、必ず公式ページで最新版をご確認ください。当サイトは様式ファイルをホスティングしていません。